常立寺 元使塚
(2020/02/18)
文永の役(1回目の元寇)の翌年1275年、
元の初代皇帝クビライの命を受け、
正使・杜世忠、副使・何文著、通訳・徐賛、
計議官・撒都魯丁、書状官・果の
5人の使節団が日本へ派遣されてきました。
元使は元への服従を求めましたが、
鎌倉幕府第8代執権・北条時宗の命により、
5人は龍ノ口刑場で斬首に処されました。
元使の処刑から6年後の1281年、
弘安の役(2回目の元寇)が起こりました。
常立寺の境内には、
元使5人の供養塔である
五輪塔が建てられ、供養されています。
五輪塔には青い布(ハタク)が巻かれています。
青はモンゴルで「英雄」を意味する色です。
2005年、朝青龍や白鵬らモンゴル出身力士が元使塚を参拝した際、
五輪塔に青い布を巻いて弔いました。
その後も毎年、大相撲藤沢場所の巡業時、
モンゴル出身力士が元使塚を参拝するようになり、
五輪塔には常に青い布が巻かれるようになりました。
2007年にはモンゴルのナンバリーン・エンフバヤル大統領夫妻が
元使塚を参拝し、青い布を巻いています。
元使塚の後方にあるのは、
1925年(大正14年)の元使650年記念に建てられた記念碑です。
記念碑の上部には「誰姿森(たがすのもり)」の文字
昔の片瀬川(境川)河口沿いは昼でも暗い森で、
「誰姿森」と呼ばれていました。
この場所は処刑場としても利用されていました。
元使塚の前にある香炉
誰姿森
元使塚
香炉上部の獅子
ピラミッドの前にいるスフィンクスを想起します
ちょっと遠めから
石段の手前から
常立寺の参道前にある掲示です
関連ページ:
常立寺 杜世忠 辞世の詩碑 (2020/02/18)
常立寺(じょうりゅうじ)
山号:龍口山(りゅうこうさん)
寺号:常立寺(じょうりゅうじ)
宗派:日蓮宗
創建年:1532年
本尊:一塔両尊(三宝尊)
開山:日豪
開基:鈴木隼人正
中興年:1845年
中興:日教
・「龍口寺輪番八ヶ寺」の一つ。
・回向院利生寺という真言宗のお寺でしたが、
1532年に日蓮宗に改宗しました。
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