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第7回Ryu杯体験記

 この大会は1997年8月23日に目黒区で開催されたオープン大会です。大会主催者は山本剛さんことRyuさんで、個人主催のオープン大会では長い歴史を誇る大会です。

協力:山本剛


 早い時間に会場に到着すると、まだ各スタッフが最終的なチェックを行っていた。突然Ryuさんが、「舟太、舟太、舟太って、確か工学部だったよね?早押し機の調子がおかしいんだけれど....」私は工学部(正確に言えば、大学院なので工学研究科となる)なのだが、「作る側」じゃなくて「使う側」なので無力である。役に立たないことを告げると、「あ、そういえば今どこぞの島で夏合宿を満喫している黒巣らから伝言があったから伝えておく。「問題集を5冊買っておけ。」だって。」誰が買うかよ。Ryu杯問題集は第5回・第6回合併号で1200円。今回は例年になくボリュームたっぷりだったので、得した気分。しかしいくらお得でも5冊6千円を立て替える気にはならん。そんなわけで合宿から帰ってきた黒巣に問題集を買わなかったことを伝えると、「え?俺は「問題集」じゃなくて、「菅野美穂の写真集」の話題を振って「じゃ、舟太に本5冊買っとけ」って伝えたはずだったんだが?Ryuさん、なかなか商売上手やな〜。」と一人感心していた。ということは、1冊4000円の写真集を5冊買っておけってことだったのか?よけいタチ悪いじゃねぇか。


1R:ペーパークイズ(全員→44人(+α))

 ざっと勘定してみても100人以上は参加者が集まっている。関東のオープンでは久々に参加者が100人を越える大会になった。一般的なRyu杯のイメージは、難易度は低くて、指の早さが勝負という大会である。そしてペーパークイズもまた、基本的で簡単な問題ばかりが出題されるため、誰でも予選を抜けるチャンスがあるといったものであった。が、数週間前に私用でRyuさんに電話をした際、Ryu杯の難易度が上がるということを直接聞かされた。実際、ここ一年間でRyuさんのクイズ力は格段にレベルアップしていることはわかっていたので、むしろ昔の難易度の問題を揃えることの方が困難なのではということを薄々感じてはいた。
 そして実際にペーパーが始まる前、難易度が上がるのではという噂が(事実なのだが)流れていた。それだけ、このRyu杯で難易度がアップすることは大きな関心事のようだった。何だかんだ批判されながら、ウルトラクイズレベルの難易度のオープン大会をRyu杯に望んでいた向きもあるのである。

 ペーパークイズが始まる前のRyuさんから「菅野美穂のヌード写真集を献上してくれた人は無条件で決勝へ進出させてあげます。」というジョークを織り交ぜながら、難易度が上がったことを示唆する発言をしていた。
 1問目はRyu杯恒例となっている「ようこそ問題」。「「第7回Ryu杯」へようこそ。(省略)日本の第七代天皇は誰?」。ペーパーが始まる数分前、偶然にもRyu杯対策として布川さんが持っていた「7」に関するネタを横から覗きながら「「孝霊天皇」ですか?こんなネタ出ませんよ」と断言したばかりだったので、「布川さん、ありがとうございます。」と心の中で感謝しながら解答欄を埋める。その後は基本的な出題が続き、拾っていける問題を確実に解いていき、15分が終わる。

 小一時間の後、Ryuさんが再び壇上に現れ、「さあ、予選1位は」と振り始めると、沼田が「予選1位はどうせ堀家さんだよ」と横槍を入れる。秋田さんが不参加ということから、今回のペーパートップの最有力者は堀家さんであることは間違いなかった。そしてその予想は正しく、76点で堀家さんが予選トップでその名を呼ばれた。壇上へ向かう堀家さんに「先生」「高校教師」「結婚おめでとー」という声が飛び交う。それに続く2位は木村武司さんで、「ホリケ・キムラ」の関西が誇るゴールデンコンビがペーパーワンツーフィニッシュを決めた。

順位名前得点
 1位堀家敦76点
 2位木村武司
 3位渋谷裕司74点
 4位沼田正樹
 5位関口仁
 6位遠藤誠
 7位佐藤泰司
 8位能勢一幸72点
 9位上野裕之
10位下田力
11位藤井健一郎
12位池田忍70点
13位牟禮大造
14位鈴木舟太68点
15位鰐部哲也
16位高山慎介
17位松石徹66点
18位大村哲也
19位西田司64点
20位栗田修
21位市川尚志
22位木下良太
23位千田裕之
24位神野芳治62点
25位吉屋大樹
26位志村真幸
27位村上彰
28位小林道生
29位大倉太郎60点
30位飯田暁
31位佐藤宏司
32位舛舘康隆
33位松村憲昌58点
34位待木祐紀
35位日高大介
36位半田茂幸
37位松本隆一
38位小野大佐
39位駒形哲郎
40位萩原秀隆56点
41位若林一也
42位春日誠治
43位高橋次郎
44位中溝充雄
45位塚本丈二
46位沢登由佳
47位岩村貴成

順位名前
48位横山泰良
49位鈴木亮
50位村上浩一
51位中村弥史
52位上田洋一
53位矢野淳一
54位君嶋貴宏
55位舟橋貴之
56位永田剛
57位北洞貴康
58位石川貞雄
59位湯本敏樹
60位矢野了平
61位金谷竜太郎
62位岡村悟史
63位布川尚之
64位堀滋
65位沼屋暁夫
66位串戸尚志
67位木下和彦
68位唐木一祝
69位奈良間貴洋
70位福永至

以上がペーパークイズの予選順位。71位以下の人は、残念ながら壇に上がる機会はなかった。Ryu杯の売り物の一つに、「参加者全員に早押し席に着かせる」というものがあった。しかし、この企画は続けることが困難となったため、今回ついに消滅してしまった。個人的に、惜しい企画を無くしたものだと残念であった。もっとも、近年行われたいくつかの大会で、予選では参加者全員に一度は早押し機に着かせるという向きが出てきたので、大会の多様性の面からすれば固執する必要もないのだが。


2R:アスワンカップ式空席待ち早押し(44人(+α)→35人)

 このルールは1995年4月に開催されたアスワンカップという大会で用いられたタイプの空席待ち早押し。通常の空席待ちは、すでにどの解答席に座るかが決められ、前の人が勝ち抜けるか、一定数の問題を消化して後ろに回らない限り解答席に座れないタイプである。しかしこのアスワンカップ式は誰が勝ち抜けようが失格しようが、予選上位者順に空席に入るので、予選順位が大きくものをいうルールとなる。
 すでに上位44位は無理と言っていた北洞貴康にクイズのメモをまかせ、14位で呼ばれた私は列に並んだ。
 予選1位から10位までが壇に上がり、さらにすでに1○のボーナスをもらっていた。11位以下から44位までは、壇に登る階段の前に列をなしていた。このルールの特徴は、予選成績上位であればあるほど、より優位に戦えるという点である。つまり無風状態で先へ進みやすいルールである。また、このルールでは見せ場を作ろうにも2問正解で勝ち抜けてしまうし、速攻で取りに行って誤答をしては大損をすることはわかりきっているので、ここはデモンストレーションのラウンドとも表現できる。
 1問目、今日(8月23日)誕生日の三好達治から振って「測量船」を関口さんが正解して最初の3R進出者となる。その後は堀家さん、「古屋バンザーイ!!」と絶叫した沼田と、ボーナスを持っている人が順次抜け、4問目から解答席に着けた忍がわずか3問で2○を叩き出して4人の勝者が決まる。これによって前の席が空き、予選14位の私が解答席に着けた。この時点で通過枠は残り31。少なく見積もってもあと60問のうちに2○できれば勝ち抜けられるので、気楽に行くつもりだったが、よく考えてみると1○の人は守りに入るはずだから、1○の人がこれ以上多い局面はないのでは無かろうかと判断して、早い段階で1○を取りに行くことにした。

9問目「昭和50年5月19日生まれの22歳。江崎グリコのCMポッキー坂恋物語シリーズでは奥菜恵の恋人役を演じた俳優で/」
舟太「安藤政信」

これで1○。残り通過枠が30もあるので、あとは守りに入ることに。ところが、守りに入る以前に、みんなの押すポイントがとんでもなく早い。問題の難易度が低いわけではなく、参加者のレベルが高いと言えた。「これ、やばいんちゃうんかぁ」と思いつつもギリギリまでチャンスを待つことにする。そうこうしているうちに一体何人が勝ち抜けたのか分からなくなり、すでに私以上の予選上位者は牟禮しか残っていなかった。それでも絶対に焦らず、確定ポイントで押せるところまで問題を読ませ、39問目にやっと確定ポイントまで読ませて解答権を取ることができ、この「ガムラン」を正解して3R進出を決めた。圧倒的優位にはいたものの、どんどん通過者が出る中で早押し席に残っているのは、本当にドキドキさせられた。

 中盤の辺りは、笑えるエピソードをいくつか。
 私が抜けた後、一問おいた41問目、「バルカン半島のダルマチア地方原産/」と、松石が素晴らしい押しを見せる。押した瞬間に慶応陣営が沸き上がる。おそらく大多数の参加者はこの意味が分からなかったと思われるので解説すると、この問題は第4回全日本クイズ選手権で、課長こと山本耕造さんのウィニングアンサーとなった問題と同じフリで、以前、沼田正樹企画によるドラゴン杯のあとで忍宅で課長が優勝した一連のシーンを何度も巻き戻し、課長を「研究」していたのである。そしてその「研究成果」を松石が「発表」しようとしていたわけである。当然「除虫菊」は正解、若干照れながらも、沼田や忍らにせき立てられて課長式ガッツポーズを取って、ごく一部の人から笑いを取っていた。これを見ていた私は、「くっそー、なんて美味しいシーンを持って行くんだ」と、うらやましかった。
 中盤以降から席に着いたものの、正解が出ないアスワンさんに対しRyuさんが「アスワンさんはこのルールの元祖じゃ....」と振ると、アスワンさんは「いや、このルールやったこと無いんで」と切り返して笑いを取る。
 67問目で半田が勝ち抜け、駒形が解答席に着くと一斉に駒形コール。それに答えるかのように、

68問目「生後6ヶ月の時にすでにドラマに出演/」
駒形「岩崎ひろみ」

と、えんくり杯準決勝で見せた「ゴルダ・メイヤ」の正解を彷彿とさせる凄い押しに会場が沸き上がる。そんな後輩に刺激されてか、

69問目「痴漢プレー、夜這いプレー、制服プレー/」
飯田「イメージクラブ」

と、先輩らしさを見せつけたインテリヤクザの飯田が、会場の大爆笑を受けながら、ちょうど69問目(なぜ丁度?)で勝ち抜けた。

 70問目を消化し、35あった通過枠はたった6にまで減っていた。終盤戦に入って、早押し合戦は過熱ぎみ。誤答が目立ち始めるが、敗者復活のことが頭にちらつくのか、失格覚悟の無茶押しは皆無。そうした負けた後が保証されているものの、1×でも積極的に攻めた志村、春日、チャンスを待った大佐が抜け、残る席は3つ。その席は86問目に若林さん、87問目に木下、88問目に松本さんが正解してあっけないほど簡単に勝者席は埋まった。

順位名前問題数勝抜解答予選順位参加数
 1位関口仁 1問目測量船 5位 1問
 2位堀家敦 3問目牧野富太郎 1位 3問
 3位沼田正樹 5問目スタルヒン 4位 5問
 4位池田忍 6問目王維12位 3問
 5位能勢一幸 8問目六分儀座 8位 8問
 6位遠藤誠10問目アレクサンドリアの大灯台 6位10問
 7位下田力11問目会計検査院10位11問
 8位藤井健一郎12問目布川由美11位11問
 9位木村武司14問目ギヨー 2位14問
10位上野裕之15問目立正安国論 9位15問
11位渋谷裕司24問目八百屋お七 3位24問
12位栗田修26問目守秘義務20位11問
13位鰐部哲也27問目ジル・ビルヌーブ15位19問
14位高山慎介28問目風と共に去りぬ16位18問
15位神野芳治35問目東洋大学24問 7問
16位千田裕之36問目バクテリオファージ23位 9問
17位鈴木舟太39問目ガムラン14位33問
18位松石徹41問目除虫菊17位30問
19位牟禮大造42問目具志堅用高13位37問
20位大倉太郎46問目木村栄29位 5問
21位西田司47問目シルビオ・ガザニハ19位33問
22位小林道生52問目ダイエー28位13問
23位吉屋大樹53問目今川義元25位18問
24位舛舘康隆54問目ルドルフ32位 7問
25位大村哲也62問目吉田義男18位50問
26位日高大介64問目伽藍配置35位10問
27位半田茂幸67問目ミーシャ36位 9問
28位飯田暁69問目イメージクラブ30位27問
29位待木祐紀70問目広田弘毅34位17問
30位志村真幸76問目かなべえ26位40問
31位春日誠治79問目ツィッギー42位 5問
32位小野大佐83問目レベッカ38位19問
33位若林一也86問目カリーム・アブドゥル・ジャバー41位16問
34位木下良太87問目オールナイトニッポン22位61問
35位松本隆一88問目モルヒネ37位26問

失格順名前問題数予選順位参加数
失格1佐藤泰司37問目 7位37問
失格2村上彰58問目27位21問
失格3市川尚志74問目21位50問

敗退順名前予選順位参加数
敗退1佐藤宏司31位42問
敗退2松村憲昌33位36問
敗退3駒形哲郎39位21問
敗退4萩原秀隆40位19問
敗退5高橋次郎43位12問
敗退6中溝充雄44位 9問
敗退7塚本丈二45位 5問
敗退8沢登由佳46位 2問
敗退9岩村貴成47位 1問

 この結果を見てお分かりの通り、予選上位30人は、失格した3名を除いた27人が3R進出。反対に31位以下からはわずかに8人しか3R進出者が出なかった。それだけこのルールが据えられた場合、予選順位が大きくモノを言うことが裏付けられた。

問題最多参加数
順位問題数名前
 1位61問木下良太
 2位50問大村哲也
 2位50問市川尚志
 4位42問佐藤宏司
 5位40問志村真幸
 6位37問佐藤泰司
 6位37問牟禮大造
 8位36問松村憲昌
 9位33問鈴木舟太
 9位33問西田司

 空席待ちとはいえ、誰が勝ち抜けようが失格しようが、後ろで待っている人には関係ないので(まぁ、失格者が多いことを望むのだろうけれど)、解答者席に座っている人は後ろからのプレッシャーは大して感じる必要はない。そうなると、誰が一番解答者席で問題を聞いて、ぬるま湯に浸かっていたのか気にはなるので、チェックした結果が上記の通り。問題をたくさん聞いて勝ち抜けられれば「待った甲斐があった」と息をつけるが、失格した人はどんな感じなのだろうか。

問題最少参加数(勝者のみ)
順位問題数名前
 1位1問関口仁
 2位3問堀家敦
 2位3問池田忍
 4位5問沼田正樹
 4位5問大倉太郎
 4位5問春日誠治
 7位7問神野芳治
 7位7問舛舘康隆
 9位8問能勢一幸
10位9問千田裕之
10位9問半田茂幸

 こちらは反対に速攻で勝負を決めた面々。本当に凄いのはこちらの人達である。

 過去のRyu杯はF1にならっている点が多く、予選通過(=2R免除)が26位までで、以下のプレイヤーが2Rを戦う形になっていた。今回はその免除が無くなったが、ペーパー上位者が圧倒的に有利になるこのルールを使ったことで補った上、一種の「顔見せ」も行うことができるだけに、一挙両得といったイメージである。その反面、ペーパー中位組は早押し席に座る機会が少ないので、過去の大会以上に3R進出が困難なものとなった。


敗者復活:トーナメント(敗者全員→32人→1人)

 トーナメントの組み合わせを発表するため、まず敗者1位のアスワンさんが呼ばれ、その対戦相手として、最終的なボーダーラインである敗者32位で福永至さんが呼ばれ、それと同時に48点が早押し席に着ける最低ラインということも告げられた。
 全て一騎打ちの1○1×ということで、一瞬の差で決まる名勝負を多く見ることができ、今更ながら観客で良かったと思わずにいられなかった。

Aブロック
     佐藤 宏司
       |
   ○−−−−−−−×
   |       |
 ○−−−×   ×−−−○
 |   |   |   |
○−× ○−× ×−○ ○−×
| | | | | | | |
ア 福 舟 君 岩 岡 布 沢
ス 永 橋 嶋 村 村 川 登

 心理戦の魔術師、アスワンさんが相手を術中にかけたか、着実に勝利をものにする。

Bブロック
     串戸 尚志
       |
   ○−−−−−−−×
   |       |
 ○−−−×   ○−−−×
 |   |   |   |
×−○ ×−○ ○−× ×−○
| | | | | | | |
高 串 湯 村 中 石 木 萩
橋 戸 本 上 村 川 下 原

 「大日本は神国なり/」ポーン、串戸君、「神皇正統記」 勝ち抜け!! 凄いの一言に尽きる。

Cブロック
     上田 洋一
       |
   ○−−−−−−−×
   |       |
 ×−−−○   ○−−−×
 |   |   |   |
×−○ ×−○ ○−× ○−×
| | | | | | | |
駒 唐 ボ 上 鈴 矢 沼 中
形 木 ラ 田 亮 野 屋 溝

 2回戦の「鈴木亮対沼屋暁夫」で、Ryuさんが「都立オープン優勝者と主催者の対決」とのたまう。優勝したのは私なのだが....

Dブロック
     金谷竜太郎
       |
   ○−−−−−−−×
   |       |
 ×−−−○   ×−−−○
 |   |   |   |
×−○ ○−× ○−× ○−×
| | | | | | | |
塚 堀 金 横 矢 永 奈 松
本   谷 山 2 田 良 村
        号   間

 一橋の頂上対決は先輩が勝利。

 てなわけで、あっと言う間にトーナメントの準決勝となった。対戦カードは「佐藤宏司対串戸尚志」と「上田洋一対金谷竜太郎」。

117問目「この人は元々ハゲと呼ばれていたそう/」
上田「チャゲ」
118問目「これまでのヨットのアメリカズカップの歴史の中で、アメリカ以外の国/」
アス「ニュージーランド」

えっ、準決勝、もう終わったの?というわけで、トーナメント決勝は「佐藤宏司対上田洋一」。この勝者が3R進出となる。

119問目「昭和35年11月2日、留置先の東京少年鑑別所の壁に歯磨き粉で/」
アス「えっと、それは....「七生報国」って書いて死んだ.......山口二矢!!」

大激戦となったトーナメントを勝ち上がったのはアスワンさん。その見事な戦いぶりは、この敗者復活はアスワンさんのために行われたのではと見紛うばかりである。

アスワンさん勝利への軌跡
1回戦:32位−福永 至:「小京都」
2回戦:17位−舟橋貴之:「バーミンガム」
3回戦:25位−布川尚之:相手の誤答
準決勝:28位−串戸尚志:「ニュージーランド」
決 勝:14位−上田洋一:「山口二矢」


3R[A]:変則3連答アップダウンクイズ(9人→3人)

挑戦者
予選 6位:遠藤誠
予選17位:松石徹
予選18位:大村哲也
予選20位:栗田修
予選24位:神野芳治
予選25位:吉屋大樹
予選31位:佐藤宏司
予選32位:舛舘康隆
予選34位:待木祐紀
 Ryu杯独自の変則連答ルール。ポイントで勝ち抜けた人を見たことがないので、途中で三連取をするか、4点くらいを確保して判定勝ちを狙うといった戦い方が有効であるとされる。
 1問目「シューレス・ジョー・ジャクソン」を神野が先取。続く2問目も好ポイントで神野が解答権を取り早くも二連取かと思わせたが、「ダイヤモンドグレース号」を何故か「イングリッシュグレース号」と、どういう勘違いをしたのか分からないがいきなり1×で不利な立場になる。しかしその誤答にめげず5問目「クリームヒルト」、6問目「丸山」を正解して二連取に成功。
 7問目、栗田が三連取を阻止せんと解答権を取り、「スプラトリー諸島」を答えたが、後限定に「別名をスプラトリー諸島」という一文があるため、「南沙諸島」でなければ不正解という判定。ただ、これはその対象物を正解しているのだから、もうちょっと許容した判定をして良い気がするのだが。
 8問目、舛舘さんが神野の三連取を阻止、そして直後の9問目も正解して二連取。舛舘さんの三連取はアスワンさんが阻止するも、11問目でアスワンさんは早くも2×で「お出」となってしまう。
 解答者が1人減って、栗田が12問目、吉屋の誤答を挟んで14問目を二連取し、これで神野、舛舘さん、栗田の3人が3ポイントで並ぶ。並んだ直後の15問目、舛舘さんが「道元」を正解して4ポイントとし勝ち抜けに一歩リードする。
 上位3人の舞台となっていたところに割って入ろうと、下位に燻っていたプレイヤーが続々と正解し始める。これに焦ったか、22問目に神野が何でもない問題を答えが思い出せず誤答し、2×で「お出」となる。また、このチャンスで先程「お出」になっていたアスワンさんが正解して「お戻り」となる。そして27問目の時点で、遠藤、アスワンさん、大村さん、待木の4人が2ポイントで並び、この間全く動きの無かった舛舘さんと栗田に迫る。
 まず急先鋒の大村さんが28問目「マリージョーイ」を正解、遠藤が30問目「コルヒチン」を正解して栗田に並ぶ。これに刺激を受けたか、栗田が32問目「シニャック」を正解して再び1点差をつける。
 勝負は舛舘さん、栗田、大村さん、遠藤の4人に絞られつつあったが、33問目を遠藤が誤答して一角が崩れる。これで追いかける側がやる気を出しすぎたか、吉屋が2×で「お出」、アスワンさんが誤答、そして遠藤も2×で「お出」となる。この混乱に乗じて38問目に大村さんが4ポイント目を獲得。3人がここにきて頭二つ飛び抜けた形になった。
 これを追いかけるため、40問目に待木が3点目、アスワンさんが41、42問目を二連取して一気に3点目を入れる。これで追いかける側のペースかと思いきや誤答が続いてムードが乱れ、45問目に追いかける側の一番手であった待木が誤答で振り出しに戻ってしまう。
 自滅を繰り返す下位陣を後目に、47問目に大村さん、48問目に舛舘さんが確実に正解をし、共に5点として勝利を確定させる。これで4点の栗田、3点のアスワンさんのどちらかが最後の席に着くという局面になるが、49問目はスルー、50問目は勝利を確定させていた大村さんが正解して栗田のサポートをした。

大村哲也 6○   勝ち抜け
佐藤宏司 6○3×
舛舘康隆 4○   勝ち抜け
遠藤誠  4○2×
神野芳治 4○3×
栗田修  3○1× 勝ち抜け
待木祐紀 3○1×
吉屋大樹 2○3×
松石徹  1○1×

 昨年このラウンドをトップで抜けたアスワンさんが、誤答の多さが響いて敗退。アスワンさん以外にも誤答が響いたプレイヤーが多くいた。そんな中で0×の確実さを見せた大村さんと舛舘さんの2人と、終盤にライバルが自滅したことで浮上した栗田が勝ち抜けた。


<一口メモ>


3R[B]:タイムレース(9人→3人)

挑戦者
予選 4位:沼田正樹
予選 8位:能勢一幸
予選12位:池田忍
予選15位:鰐部哲也
予選23位:千田裕之
予選29位:大倉太郎
予選38位:小野大佐
予選41位:若林一也
予選42位:春日誠治
 一番手で名前を呼ばれた沼田が、着ていたTシャツを引き裂くというパフォーマンスを見せたが、会場の人にはあまりウケなかった。
 過去のRyu杯では、誤答は30秒のペナルティストップだったが、今回は−1点。とは言っても、1問が重いタイムレースだけに、誤答を連発させては勝てないことに変わりはないだろう。

1問目「若手お笑いコンビ・アニマル梯団の2人とは/こあらと」
春日「おさる」

一閃する形で春日が先制。序盤は千田、忍の慶応勢が飛び出す。

8問目「中国・唐の時代に起こった安史の乱の安は/」
忍「史思明」
9問目「ルールブックには熟練のプレイヤーならば目的のホールで/」
忍「パー」
11問目「歌舞伎の独特の化粧法は/」
忍「瞼譜」

千田は若干誤答が目立っていたが、忍は確実にポイントを押さえるクイズを展開。どちらの戦法にしても、他の7人を置きざりにして大差をつけるに十分だった。
 中盤から出てきたのは春日と大倉。だが大倉は「これ以上あなたの人生を/」という絶妙のポイントで解答権を取るが、「バージニア・ウルフ」が思い出せずに誤答。これを正解していれば....と悔やまれる。一方の春日は3○0×で手が止まり、全く動かなくなってしまい追いつくことはできなかった。

25問目「人間の脳を覆う膜を大きく3つに/」
能勢「くも膜」
26問目「かつての名前はチュキサカ、初代大統領の名前が付けられた/」
能勢「スクレ」

後半にさしかかる辺りで能勢さんが猛ラッシュ。忍達に追い着けるのか?と、勝負を面白くする勢いである。

28問目「エイプリル、メイ、ジューンという3人の姪が/」
沼田「デイジーダッグ」

一方で沼田はラッシュは見せないもののまんべんなく点を追加していき、別の形で追撃。
 終盤戦に入っても忍の勢いは衰えず、誤答で自滅もまず無さそうなのでこのまま勝者枠に入りそうだった。

36問目「盆栽の中で/」
千田「懸崖」

千田自身があとで今日最高の押しと言ったこの正解でほぼ当確。残る一つの席をかけ、大倉、沼田、能勢さん、鰐部さんの4人が追撃態勢のまま、計44問を消化してタイムレースは終了した。

 タイムレースの結果を集計中、「ジェリコ」を答えさせた問題でとあるハプニングが発生。

問読み「....フランスの画家で、代表作に....あら?....」
忍「あっ、イカダ、イカダ」
沼田「メデュース号の筏(いかだ)」

これに会場から失笑が漏れる。タイムレースでこの部分まで読まれることはないだろうが、読まれていたらどうなっていたことやら。

<結果>
千田裕之 7○2× 5 勝ち抜け
池田忍  6○   6 勝ち抜け
沼田正樹 5○1× 4 サドンデス
大倉太郎 5○2× 3
鰐部哲也 4○   4 サドンデス
能勢一幸 4○1× 3
春日誠治 3○   3
小野大佐 1○1× 0
若林一也 1○1× 0
 6○と確実性と正確さを兼ね備えた忍がトップ抜け。続いて出入りの激しい展開をしながら5点を叩き出した千田が2位で勝ち抜け。そして4点で並んだのは沼田と鰐部さん。能勢さん、大倉は誤答が足を引っ張った形となり、春日は後半から手が止まってしまったことが痛かった。
 沼田と鰐部さんの勝負は1○1×のサドンデスで決められることになった。サドンデス1、2問目はスルー。

3問目「東京の八重洲という地名/」
沼田「ヤン・ヨーステン!!!」

沼田の大絶叫が会場に響き、これによって慶応のワン・ツー・スリー・フィニッシュでこのタイムレースは終了した。

 タイムレースは定番通りのスプリント勝負。昨年揃ってこのタイムレースで敗れた忍と沼田に、千田を加えた慶応勢が独占。だが今回は指の早さよりも、各プレイヤーの知識の確実さという面が目立った。数えたわけではないので実際には分からないが、同じポイントでの押し合いになった回数は、昔の大会より少なかったのではなかろうか。それだけ今回は指勝負のスピードレースではなく、知識量によって出せるスピードという、別の側面を見せてもらえた。


訂正のお知らせ
「バージニア・ウルフ」を答えさせる問題で、誤答をしたのは大倉と記述されていますが、これは沼田の誤答の間違いでした。ここに訂正をさせていただきます。


3R[C]:早押しボードクイズ(9人→3人)

挑戦者
予選 1位:堀家敦
予選 5位:関口仁
予選10位:下田力
予選13位:牟禮大造
予選16位:高山慎介
予選19位:西田司
予選26位:志村真幸
予選28位:小林道生
予選37位:松本隆一
 西田と牟禮という、花と蛇杯EASTとWESTのチャンピオンが揃ったが、前半は完全に牟禮大造の一人舞台。

1問目「ギロチンで首を切られた直後に検死官が興味半分で顔を叩いてみたところ怒ったような表情に変化したというエピソードがある人物で、ジロンド党に影響を受け、フランス革命の行き過ぎをくい止めるためには国家の敵を暗殺するしかないと考え、1793年7月13日、入浴中/」

出だしということで慎重な向きもあったが、確定ポイントで解答権を取ったのは牟禮。当然のようにこの「シャルロット・コルデー」を正解。2問目は堀家さんが早押し誤答で後退。3問目はスルー。

4問目「元々はイギリス陸軍省の秘書だったものの、余暇に天文学を学ぶうちに天文学者に転じた人物で、1868年にインドで起こった皆既日食をフランス/」
5問目「写真に写っている人物は親族の証言から24歳で戦死したフェデリコ・ボレル・ガルシアで/」

この「ロッキャー」「崩れ落ちる兵士」を牟禮が連続で早押し正解。2問目にボード正解もしているので、この段階で早くも10点とし、2番手の西田、志村に8点差をつけて勝利を確定させる。その後も勢いは止まらず、6、7問目はボード正解して12点。

8問目「昭和12年、中央大学教授の父・時雄の長女として誕生。芦屋中学/」

早押し解答権を得た牟禮のボードには「樺(かんば)美智子」と書かれていた。問題文の続きが読まれ、確定ポイントとなる「人知れず微笑まん」が読まれた時点で勝利を確信した笑みを浮かべ、圧倒的な強さを見せてトップ抜けを決めた。ダダイストカップでは詰めが甘かったために忍と雅也に逆転負けを食らったが、今回の牟禮には全くスキがなかった。余りの見事な活躍ぶりに、会場内からは惜しみない拍手が送られた。
 9問目は関口さんが早押し正解。これで5点として西田と共に(残っている人の中で)同点トップとし、10問目はスルーとなった後でボード正解して単独トップに立つ。11問目は堀家さんが2度目の早押し誤答で、完全に脱落。12問目、西田が「リカルド・パトレーゼ」を早押し正解して関口さんを再逆転。両者が切磋琢磨する形で集団から抜け出す。
 13問目、置いて行かれてなるものかとパンチョさんが解答権を取るが、「クイーンエリザベス号」に“2世”と余計な単語をつけたばっかりに勝負から脱落。一方で14問目に高山、15問目に志村が早押し正解をして先頭集団のすぐ後ろにつけ、勝負は4人に絞られた。
 16問目の早押し解答権を得たのは関口さん。これを正解して11点。また志村もボード正解して9点として、ようやく西田に追いつく。
 17問目は志村が早押し正解して西田を逆転。また関口さん、高山がボード正解。これによって12点で関口さん、志村の2人が勝ち抜けに最も近く、9点で西田、7点で高山が続く。
 18問目、最低2回の早押し正解が必要な高山が勝負に出るが、痛恨の早押し誤答。これで勝負は3人に絞られた。

19問目「東京帝国大学で植物遺伝学を専攻していた藤井健次郎教授の助手も務めていた/」

ここに来て西田お得意の科学問題。この見事な押しに他の人は手が出ず、「保井コノ」を単独正解。これで、関口さん、西田、志村の3人が12点、しかも早押し正解数は2回で同数。全くの同スコアで、最後の20問目で勝敗を決することとなった。

20問目「その毛色はあらかじめ撮影された本物の1987年日本ダービーの優勝馬メリーナイス/」

 解答権を取ったのは、すでに負けが確定しているパンチョさん。3人には全く同じ条件で知識の差を競うことになった。そして関口さん、志村の2人は「オラシオン」の解答、西田は白紙。正解として「オラシオン」が告げられ、熱戦に終止符を打った。間接的な花と蛇杯頂上対決に敗れた上、最後の最後に1点差でラウンドそのものにも負けてしまった西田は踏んだりけったりであった。

問題堀家関口下田牟禮高山西田志村小林松本
1   ○1  ◎3  ○1○1    
2 ×-3    ○4○1        
3 休み                
4       ◎7  ○2      
5 ○-2    ◎10    ○2  ○1
6       ○11  ○3      
7 ◎1○2○1○12○2○4○3    
8       ◎15          
9   ◎5  −−  ○5  ○1  
10  ○6  −−          
11×-2    −−          
12休み○7  −−○3◎8      
13      −−    ○4×-2  
14○-1○8○2−−◎6○9○5休み○2
15      −−    ◎8    
16  ◎11  −−    ○9    
17○0○12  −−○7  ◎12    
18      −−×4        
19      −−休み◎12      
20○1○13  −−○5  ○13×-5  
    勝抜  勝抜    勝抜    

 このラウンドは、何をおいても牟禮の独走に尽きる。3問目の全員スルー問題を除けば、全ての問題に正解した上、7問中4問で早押し解答権を取っているのだから完全勝利と言える。意外だったのはペーパー1位の堀家さんの不信。一体何が起こったんだろうと疑問にさえ思える有様で、まさかのラウンドブービー。前半戦で牟禮が勝ち抜けたものの、後半戦は関口さん、西田、志村の息詰まる三つ巴の戦い。最後の最後で勝負が決まるという劇的な結幕は素晴らしかった。


<一口メモ>


3R[D]:逆ドミニカクイズ(9人→3人)

挑戦者
予選 2位:木村武司
予選 3位:渋谷裕司
予選 9位:上野裕之
予選11位:藤井健一郎
予選14位:鈴木舟太
予選22位:木下良太
予選30位:飯田暁
予選35位:日高大介
予選36位:半田茂幸
 やっと私の出番。このコースを選んだ理由は、解答者が順次少なくなり、解答権を比較的取りやすいからである。しかし、第6回のこのコースで勝ち抜けた木村さんと上野さんの2人が揃ってここに参加しているので、勝ち抜くのは困難な気がしていた。
 1問目は恒例の「ドミニカ共和国」問題。例年通りRyuさんが「会場の中でドミニカ共和国に行ったことがある人は?」と会場を見回すが、手を上げているのは能勢さんしかいなかった。やっぱりドミニカ共和国は、ウルトラクイズでもない限り行く機会は無いのだろう。壇上から能勢さんの表情を見ると、「もぉ、いいよぉ〜」といった感じで半笑いの顔であった。
 第1セットはいきなり飯田が2×を付け、圧倒的不利な立場となる。木村さんが昨年からの継続で5セット連続トップ抜け。日高、上野さん、半田、藤井さんと続々抜け、残る席は3つ。私は10問目に「プロ野球の通算ボーク記録を持つ投手」を答えさせる問題で「江本孟紀」を正解して辛くも勝ち抜け。その後は飯田、そして一騎打ちを制した木下がラスト抜け。予選3位という高成績を取った渋谷が、いいところ無しで敗れた。

14問目「樅の木のものは百日咳に/」
飯田「フィトンチッド」

第2セット、直後の13問目はスルーとなって、14問目に2×を背負っている者の押しとは思えない素晴らしいポイントで飯田がトップ抜け。これに動揺したわけでは無かろうが、上野さん、木村さんが何でもないはずの問題で共に1×を付ける。その間に日高、藤井さんが勝ち抜け、残るは5人。19問目「一節によると作者のつげ義春が種類を特定しないように/」で、我ながらナイスなポイントで解答権を取り、答えようとマイクの方に向くが、何とマイクが傾いていた。さっき隣にいた藤井さんが答えたときにマイクをそっちに持って行かれたためではなかろうか?という分析はどうでもいいとして、手はマイクに届きそうもなかったので机に寝る形で「メメクラゲ」と解答し、事なきを得る。その後は上野さん、木村さん、そして2度目の一騎打ちも制した木下が順に抜け、半田が敗れた。
 第3セットは、連続ラスト抜けを挽回するかのように木下が速攻でトップ抜け。

25問目「誰が実際に味わったかは知りませんが、怪獣図鑑には「食べるとエビのような味がして美味しい」という説明が大抵載っている/」
舟太「えっ、それ、もしかして、ツインテール?」

こんな局面で昔自分も「エビの味がするって、誰が味わったんだ?」と疑問に思ったウルトラ怪獣を答えることになるとは。いや〜、こういう時って、本当にクイズやってて良かったと思うわ。3番手には綱渡りが続く飯田が入り、次の問題で上野さんがこの段階で苦しい2×。藤井さん、日高が勝ち抜け、何と木村さんと上野さんの2人が残ってしまった。昨年の勝者がこれでどちらか消えることになる。31問目、木村さんが痛恨の誤答。これで共に2×であるが、木村さんは1休となるため上野さんが有利となる。32問目「社会人野球の小野賞に名を残す人物」と、勝ちは決まったなと思いながら上野さんを見ていたが、意外にも手を出さずこれをスルー。「小野三千麿」の答えを聞かされた瞬間、上野さんは頭を抱える。33問目、命拾いをした木村さんが「亜鈴星雲」を正解して上野さんを破ってラスト抜け。
 第4セット。ここまでで飯田、木村さんが2×、藤井さん、日高が1×、私、木下は0×。×も若干考慮に入れながら後半戦は戦うことになる。34問目、何と私が「万年通宝」を正解してトップ抜け。ところが、直後2問連続で楽々正解できる問題がスルーとなり、ブルーが入る。知っているネタが立て続けに来るのは普通のクイズならば大チャンスなのだが、このルールに限っては出来るだけばらけて欲しかった。これで何かヤな予感がし始めていた。続いて飯田、木下が勝ち抜け、残るは3人。この大事な局面で日高が2×。しかし休みの問題はスルーとなり、さらに次をリカバーして勝ち抜け。一騎打ちは木村さんと藤井さん。43問目、解答権を取ったのは藤井さんだったが、これは誤答。これによって2×となった上、木村さんオンリーの問題となる。44問目はジョン・ボールの言葉が出てきて、イギリスの農民反乱を答えさせるクイズベタ問題。誰もが木村さんの勝利が決まったものと思い、自身も勝利を確信した顔をしていた木村さんの口から出た答えは「ジャック・リーの乱」。一体なぜ「ワット・タイラーの乱」と勘違いしたのかは分からないが、残った事実は木村さんがこれで3×で失格となり、藤井さんがラスト抜けしたことだった。
 第5セット。残った5人のうち、飯田、日高、藤井さんの3人が2×だったので、これ、勝てるんじゃ無かろうか?と、本気で思い始めた。しかし、そう考え始めるとろくなことは起きず、今まで散々誤答とスルーを重ねてきた皆が速攻かつ確実な押しを見せ、飯田、日高、木下があっという間に勝ち抜け。気が付いたら藤井さんとの一騎打ちに追い込まれていた。48問目、解答に迷いが生じてしまい、その隙をつかれる形で藤井さんに「エルメス」を持って行かれて、私はあっけなく敗れた。速攻勝負に着いていけなかったことと、ここ一番に迷いが生じたことが敗因であろう。にしても、何で突然ペースが速くなったんだ?
 席に戻ると、最終セットが始まった。前フリを聞いただけで「あっ、飯盛山じゃん」とわかっても、もう後の祭りである。この「飯盛山」を正解した飯田がトップ抜け。そしてちょうど50問目、勝負は日高の3×失格という形で幕を閉じた。

1セット2セット3セット4セット5セット6セット
飯田暁7位××トップ3位2位トップトップ勝ち抜け
藤井健一郎5位×3位4位タナボタ×ラストタナボタ勝ち抜け
木下良太ラストラストトップ3位3位タナボタ勝ち抜け
日高大介2位2位5位×4位×2位失格×
鈴木舟太6位4位2位トップ失格
木村武司トップ6位×ラスト×失格×
上野裕之3位5位×失格×
半田茂幸4位失格×
渋谷裕司失格×

 戦っているときは飯田が1セット目で2×を付けたので「遅かれ早かれ失格する」と読んでいたが、その後は常に上位で勝ち抜け、他を寄せ付けない勝利をおさめる。それに対して藤井さんと木下はギリギリの勝負をかいくぐっての勝利。まぁ、木下が前半で、藤井さんが後半だった点が違っているが、その辺は各自の戦い方ということで。
 それにしても今回不思議だったのは、何でもないはずの問題を誤答することがやけに多かったことである。


<一口メモ>


4R:対決通過クイズ(12人→8人)

挑戦者
予選 4位:沼田正樹
予選 5位:関口仁
予選11位:藤井健一郎
予選12位:池田忍
予選13位:牟禮大造
予選18位:大村哲也
予選20位:栗田修
予選22位:木下良太
予選23位:千田裕之
予選26位:志村真幸
予選30位:飯田暁
予選32位:舛舘康隆
 ルールを一読すると、何となく運の要素が強そうに見えるが、実際には実力第一の企画である。それに、ここまで勝ち残った人の誰が対戦相手になっても苦戦は免れないだろうし。

1問目「15歳の夏に、知り合いの大学生・桜井健を相手に/」
飯田「阿部定」

この正解に場内大爆笑。クイズプレイヤーにかかれば処女を奪われた相手も調べられてしまうようである。さて、抽選の結果、飯田を阻止する対戦相手には栗田が選ばれ、対決通過クイズとなった。

2問目「作詞ジャック・ノーウォース、作曲/」
飯田「TAKE ME OUT TO THE BALL GAME(野球場へ連れてって)」

あっと言う間に飯田がトップ抜け。こんなにノリが良い飯田を見たのは初めてである。それにしてもこのかっこいい正解に場内は騒然。さすがインテリヤクザである。
 その後しばらくは誤答先行で見どころに欠ける勝負が続く。飯田が抜けてから10問以上が経ってようやく安定し始め、

14問目「画家のウェフリングによって/」
藤井「デ・レ・メタリカ」

全員早押しで藤井さんが正解、対戦相手は木下での対決通過。15問目は前フリの「「伊豆の踊り子」に続く山口百恵主演第2作」ではどちらも無反応だったが、「三島由紀夫原作」まで読ませたところで藤井さんが解答権を取り「潮騒」を正解して2位抜け。その勢いに続くかのように全体早押しを正解した忍が17問目、対戦相手の舛舘さんをものともせずに「酒井忠正」を正解して3位抜け。そして一呼吸置いて関口さんが沼田を対戦相手に

22問目「ロシア語での名前はダマウスキー島/」
関口「珍宝島」

かっこいいはずなのだが、答えのせいで若干笑いの要素が入ってしまった関口さんが4位抜け。まぁ、この辺りは関口さんらしいというか。
 24問目の全員対決を正解したのは栗田。対決通過の対戦相手で牟禮を引くと、場内にわかに湧いてきた。昨年6月のクイズワールドカップの最終対決を争った2人だけに、好勝負が期待された。

25問目「ケッヘル番号は588/」
牟禮「コシ・ファン・トゥッテ」

素晴らしいの一言に尽きる正解で、今度は自分が対決通過に。だが、後に本人が「500番代のケッヘル番号はアイネ・クライネ・ナハトムジークとコシ・ファン・トゥッテしか無い」とか言っていたので、カンだったらしい。
 阻止側は舛舘さん。26問目はスルー扱い。

27問目「本名は寛道、昭和41年6月11日、膵臓ガンのため78歳でこの世を去った人物で、名古屋市千種区で雑貨商を/」
牟禮「熊沢天皇」

関口さんとは逆に、玄人ウケするタイプの正解で牟禮が5位抜け。28問目は沼田が「ワルプルギスの夜」でこのラウンド待望の初正解。残るイスが少ないだけに、一気に決めたいところだろう。そして30問目、自ら「あぁ、カンさ!!!!」と言い切る「ベイリーの数珠」を正解し、沼田が6位抜け。席に戻った沼田に対し忍が、「手垢問題をよく正解したな」とバナナ(エクアドル産)を一房プレゼントしていた。
 残る席はあと2つと苦しい局面で、全体早押しを制したのは大村さん。対戦相手は千田。32問目は「技能賞を初めて受賞した力士」という前フリでは両者無反応。「後に三保ヶ関部屋を創始した誰?」と問題が全文読まれ、スルーになるかという雰囲気で意を決した大村さんが解答権を取り、「増位山!」と正解して7位抜け。
 これでとうとう残る席はあと1つ。

33問目「チェスをイスラム世界に初めて/」
栗田「ハールン・アラシード」

最後の席を手にするチャンスを得たのは栗田。それを阻止できる人は舛舘さん。

34問目「日本に原爆を投下した飛行機の操縦士。広島に原爆を/」
栗田「チャールズ・スウィーニー」

基本のパラレルをしっかり抑えた栗田が最後の準決勝進出を決めた。

 このラウンドは各プレイヤーの個性がそのまま反映していた。まるでRyuさんが問題を操作しているのではという錯覚さえも起こさせた。問題自体の難易度は、ラウンドが上がったからといって高くはせずに、3Rと大体同じくらいに揃えていたので、対決クイズの熱戦に一役買うことができていた。

1位 飯田暁   2○
2位 藤井健一郎 2○
3位 池田忍   2○2×
4位 関口仁   3○
5位 牟禮大造  2○2×
6位 沼田正樹  2○
7位 大村哲也  3○1×
8位 栗田修   4○2×
   木下良太  1○2×
   志村真幸
   千田裕之    1×
   舛舘康隆    2×
 上が正誤数だが、くっきり勝者と敗者の差が表れた。
通過側 阻止側
飯田○−×栗田
関口△−△忍
栗田×−○忍
大村×−○志村
藤井○−×木下
忍 ○−×舛舘
木下×−○沼田
関口○−×沼田
栗田×−○牟禮
牟禮○−×舛舘
沼田○−×大村
大村○−×千田
栗田○−×舛舘
 通過側の8勝4敗1分と、攻める側に勢いがあったようである。


<一口メモ>


準決勝:新・ジャンル別グランプリ(8人→5人)

挑戦者
予選 4位:沼田正樹
予選 5位:関口仁
予選11位:藤井健一郎
予選12位:池田忍
予選13位:牟禮大造
予選18位:大村哲也
予選20位:栗田修
予選30位:飯田暁
 過去のRyu杯は、準決勝は7ポイント先取のボードクイズが定番だったが、今回はこのジャンル別。当然のことながら各ジャンルの早い問題は難しく、後に行くほど問題は簡単になる。そして解答者数は最初が一番多く、どんどん少なくなっていく。それだけ、早い段階で正解することが、得点で分かるとおり、重視されるルールである。
 対戦をする前に抽選を行い、カードを決定。
藤井健一郎 対 沼田正樹
飯田暁   対 大村哲也
関口仁   対 栗田修
池田忍   対 牟禮大造
 ちなみに、暇だったのでちょっとした計算をしてみた。その計算とは、8人中何位の成績ならば決勝へ勝ち進めるかという確率である。
 12345678
1−◎◎◎◎◎◎◎
2◎−◎◎◎◎◎◎
3◎◎−◎◎◎◎◎
4WWW−◎◎◎◎
5wwww−◎◎◎
6×××××−◎◎
7××××××−◎
8×××××××−

以上の結果、1〜3位なら100%勝ち抜けられ、最下位は絶対に負ける。逆転が起きうるのは4〜7位の範囲だが、4位は91%以上、5位は65%以上、それに対し6位は29%以下、7位は15%以下と、確率的に厳しい。

 まず最初のジャンルは文学歴史。1問目の「林羅山」は忍が正解し、早々と10点。2問目、ナチスのユダヤ人迫害事件を答えさせる問題で沼田が「水晶の夜、クリスタルナハト」と解答するが、3Rの変則連答の栗田同様に「水晶の夜」が後限定にあるということで誤答扱いに。あとの文にある別名なんて、早押しでは解答者に分かるわけがないのだから、この判定はやっぱりおかしい気がするのだが....それにしても、今回はこのケースがやけに目立った。3問目、沼田の誤答判定のおかげで牟禮が6点をゲット。その後は順に栗田、関口さん、大村さん、飯田と、藤井対沼田を除く3試合が階段状に点を加えた。
 2ラウンドは社会。

1問目「カリブ海の島国アンチグア・バーブーダを構成する/」
牟禮「レドンダ島」

あ〜ぁ、レドンダ島も、もうベタ化しているなぁ。3年前に聞いたときは「どうやって調べたんだ?」と感心した問題だったのに。2問目の「スタハノフ」は藤井さんが正解して初得点。以下、関口さん、忍、木村さん、沼田が順に正解。忍対牟禮の対決が過熱気味。早くもこの段階でワイルドカードはこの対戦から出そうだと予想できた。
 3ラウンドはスポーツ。

1問目「1991年のエリザベス女王杯をリンデンリリーとのコンビで/」
大村「岡潤一郎」

このラウンドのトップは大村さん。これで飯田を一気に引き離した。何とか引き離されないように飯田が正解を取りに行くが2ラウンド続けての誤答。2位に入ったのは沼田で、とりあえずは藤井さんを逆転。その後は栗田、忍、牟禮が順に正解。残るは2人となったところで関口さんが誤答し、藤井さんがタナボタで1点を得る。
 4ラウンドは芸能音楽。1問目はAV女優の「小室友里」を答えさせる問題だが、聞いたことのない女優だった。これに挑戦者は動揺したか、牟禮、飯田が立て続けに誤答。4問目にして関口さんがラウンド初正解をし、幸運な10点を獲得。2位には忍が入り、無得点の牟禮を逆転。3位は栗田で、次は沼田が誤答。またも残るは2人となったが、9問目を大村さんが正解し、ラウンド終盤にもかかわらず3点を獲得。残った藤井さんも2点を獲得。
 5ラウンドは科学。1問目は栗田が得意ジャンルで痛い誤答。2問目を正解した沼田がトップ抜けで10点。ここまで5ラウンド全てでトップは全員違う人と、実力の均衡を物語っていた。3問目「アマルテア」を正解した忍が2位抜け。あれ?どこかで書いた文章だな、どこで書いたんだったっけ?まぁいいや。以下、大村さん、牟禮、飯田が正解し、このラウンドも残るは2人となったところで関口さんが誤答し、藤井さんがタナボタで1点を得る。
 これで藤井さんは3ラウンド続けてタナボタ得点だが、タナボタでは高得点が望めないので、沼田との差がこのラウンドで一気に広がってしまった。飯田は3ラウンド連続無得点が大きく響き、大村さんに1ラウンドでは追いつけない点差を付けられる。他の2試合も、それぞれ関口さんと忍が徐々に点差を広げてきた。また、忍対牟禮は総合1位と2位の対決となっているので、ワイルドカードはこの対戦からということが現実味を帯びてきた。
 6ラウンド以降は挑戦者がジャンル選択を行う。このラウンドはここまでの総合トップに選択権があるので、28点でトップの忍が社会を選択した。1問目は牟禮が誤答。

2問目「昭和18年に一度横須賀市に編入されたものの、独立/」
飯田「逗子市」

地元民でもないのに何でそんなことを知っているのだろうか?ということは別にして、飯田が10点を取って反撃ののろしを上げる。3問目は栗田が誤答し、4問目で2位抜けとなる関口さんに一気に離される。3位は藤井さん。そして4位に忍が入り、こちらも牟禮を引き離す。5位には沼田が入って、1人残った大村さんが6位。
 7ラウンドは飯田の選択でスポーツ。1問目の「稲田悦子」を正解したのは藤井さんで、沼田を逆転。これでなんと、7ラウンドまで全てトップ抜けのプレイヤーが入れ替わったことになった。ここまででトップ抜けをしていないのは栗田のみ。果たして栗田はトップ抜け出来るのだろうか。2位は牟禮、3位は飯田と、逆転を狙う2人が高得点を獲得。そう簡単に逆転は許さないと、4位は大村さん、5位は忍が追加点を挙げる。7問目、「スペイン語で「2つの顔を持つ男」」というポイントで栗田が解答権を取るが、「ドス・カラス」を「ミル・ドス・カラス」と答えてしまい「1002の顔を持つ男」にしてしまった。6位には関口さんが入ってこのラウンドは終了。
 8ラウンドは藤井さんが芸能音楽を選択。1問目の「リリアン・ギッシュ」を正解し、栗田のトップ抜けを阻止したのは牟禮。牟禮は失格も多いが高得点も多い展開を一貫して通し、これで忍を再逆転。2問目はこれに気落ちしたわけではないだろうが、栗田がなんと4ラウンド連続の誤答無得点。3問目は沼田が正解してこちらも再逆転として接戦の勝負を繰り広げる。その一方で、3位に関口さん、4位に大村さんが入り、一方的なリードを広げる。飯田は誤答、5位には忍が入り、また1人残った藤井さんが1点獲得して沼田と同点にする。
 9ラウンドは牟禮が科学を選択。1問目は牟禮が誤答。本当にALL OR NOTHINGなクイズを展開しているなぁ。2問目は「谷山志村の予想」を沼田が正解し、この終盤で貴重な10点を獲得。2位は飯田で、最終ラウンドに望みを託すことに。3位には大村さんが入り、飯田に9点差を付ける。4位は忍が入って、このラウンド無得点の牟禮に再々逆転とする1点差を付ける。5位は栗田が入るが時すでに遅し。6位は関口さん。
 関口さん対栗田の勝負は、関口さんの勝利、そして栗田はワイルドカードに入れる可能性は0なので、両者共に最終セットを待たずに決着。牟禮対忍の勝負は、勝った方はもちろんだが、負けた方であってもワイルドカードに入ることは決定しているので、こちらは最終セットを待たずに両者の勝ち抜けが決定。9ラウンドで無得点の藤井さんは、トップ抜けの沼田に痛い10点差を付けられ、飯田は大村さんに9点差と、両者とも逆転は厳しい。
 最終ラウンドは文学歴史。藤井さんと飯田の両者がトップ抜けに望みを託す。

1問目「1282年3月30日、シチリア島パレルモのサント/」
関口「シチリアの晩鐘」

何と、もう勝敗は決まっている関口さんが正解してトップ抜け。2人の逆転の芽をつみ取って、準決勝は思わぬ形で決着。これで気落ちしたか、藤井さんと飯田は共に誤答で無得点。2位には沼田。そして3位は忍が正解して牟禮に勝利しての決勝進出を決める。4位には栗田、残り2人で牟禮が誤答して大村さんが5位に入って全ラウンド行程が消化された。

藤井健一郎沼田正樹飯田暁大村哲也関口仁栗田修池田忍牟禮大造
文歴 0/ 0 0/ 0 1/ 1 2/ 2 3/ 3 4/410/10 6/ 6
社会 6/ 6 1/ 1 1/ 0 4/ 2 7/ 4 4/013/ 316/10
スポ 7/ 1 7/ 6 1/ 014/10 7/ 0 8/416/ 318/ 2
芸音 9/ 2 7/ 0 1/ 017/ 317/1012/422/ 618/ 0
科学10/ 117/10 3/ 221/ 417/ 012/028/ 621/ 3
社会14/ 419/ 213/1022/ 123/ 612/031/ 321/ 0
スポ24/1019/ 017/ 425/ 324/ 112/033/ 227/ 6
芸音25/ 125/ 617/ 028/ 328/ 412/035/ 237/10
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全体6位2位7位5位3位8位1位4位

×藤井健一郎 25対41 沼田正樹◎
×飯田暁   23対34 大村哲也◎
◎関口仁   39対17 栗田修 ×
◎池田忍   42対37 牟禮大造○

 第1試合は前半沼田が苦戦していたが、残る3戦で2位、1位、2位と高得点を重ねて藤井さんを振りきった。
 第2試合は飯田が狂ったように誤答を重ねて勝手に自滅、リタイア数5回は栗田と並んで8人中最多。そんな飯田が相手でも大村さんはマイペースで中距離を常に開け、リタイア0で勝利を得る。
 第3試合は第2試合同様に栗田が自滅、おまけに8人の中で唯一人トップ抜けが無い上、最高位が3位といいところ無し。関口さんは、けれん味は無いが確実に追加点を拾っていった戦い方が高得点に結びついていた。
 第4試合は準決勝最高の対戦となった。牟禮は一発狙いで誤答が目立ったが、その戦い方を高得点に結びつけてワイルドカードを手に入れた。一方で忍は、トップ抜けが1回、2位も2回と特別に高得点が多いわけではなかったが、リタイア0でまんべんなく追加点を挙げる戦いが勝利に結びついたようであった。
 全般的な流れは、対決形式の採用が当たったようだった。過去の大会では途中から半数が脱落して、注目が集まるのは上位陣のみだったが、今回は8人全員に注目が集められた。


<一口メモ>


決勝:10○5×(5人→1人)

挑戦者

予選 4位:沼田正樹
2R: 3位、3R:タイムレース3位、4R:6位、5R:対藤井健一郎
前回はタイムレース敗退だが、それよりも予選26位に入ったのに答案用紙を忘れられたことを根に持ち、Ryuさんを目の敵に。
予選 5位:関口仁
2R: 1位、3R:早押しボード2位、4R:4位、5R:対栗田修
前回は変則3連答で力及ばず敗退。1年経って格段に実力を上げ、オープン大会初優勝を狙う。
予選12位:池田忍
2R: 4位、3R:タイムレース1位、4R:3位、5R:対牟禮大造
前回敗退したタイムレースでトップ抜け。目標は準優勝と謙虚である。
予選13位:牟禮大造
2R:19位、3R:早押しボード1位、4R:5位、5R:ワイルドカード
今回初参加。先頃行われた花と蛇杯WESTでオープン初タイトルを獲得し、関東の大会制覇ももくろむ。
予選18位:大村哲也
2R:25位、3R:3連答アップ1位、4R:7位、5R:対飯田暁
今回初参加。今年関東に拠点を移してもう決勝進出の常連。そろそろ優勝できるか。

 決勝は例年通り10○5×。1問目の「アグリッピーナ」は沼田が先制。2、3問目は関口さんが連続で惜しい誤答をしてしまい、早くも2×を付ける。4問目はダダイストカップの予選にも出題された「マックスウェルの悪魔」を沼田が確定ポイントで正解して2○と一歩抜け出す。
 5問目はニュージーランドの南北の島の最高峰を答えさせるパラレルで、「南島の」と振られたところで忍が解答権を取り、北島の最高峰「ルアペフ山」を正解。スルーを一問おいて7問目、今度はロサンゼルスドジャースの本拠地から振った段階で牟禮が解答権を取り、ブルックリンドジャースの本拠地「エベッツフィールド」を正解。忍、牟禮が1点差に迫るが、9問目に「ジョン・アレクサンダー・ニューランズ」から「オクターブの法則」を沼田が正解して再び2点差。

11問目「周波数は80.7メガヘルツ、函館山ロープウェ/」
大村「FMイルカ」

 地元問題は落とせない大村さんが即答。でも何で函館でイルカなんだ?だが、地元問題を取った直後に来た凱旋門賞第1回優勝馬を答えさせる得意の競馬問題は、忍に取られ「カマラド」を正解されてしまう。
 14問目に「極」を関口さんが正解し、全員に点が入る。ここまでで沼田が3○でトップ、2○で追うのが忍で、大村さん、関口さん、牟禮の3人は1○。

15問目「オランダ系開拓民の子として異文化に対する理解と愛情に満ちた作品を残した南アフリカ共和国の作家で、代表作に大島渚監督の映画「戦場のメリークリスマス」の原作/」
沼田「ローレンス・バンデルポスト!!」
16問目「東京外山にあった陸軍軍医学校ではこの女性の局部がアルコール漬けになって保存されていて、それぞれの部位の細かいデータの記録が残っていたという、明治9年に浅草蔵前の旅館/」
忍「高橋お伝」

ホットな沼田と、クールな忍の対極が、集団から抜け出し始める。これに続かなければと17問目、米欧プロゴルフ対抗戦で、男子の「ライダーカップ」から女子に振ったところを牟禮が取るが、「ウォーカーカップ」と、それは何ですか?と聞きたくなる誤答。正解は「ソルハイムカップ」で、牟禮自身が「クイズワールド第3号」の厳選200問の中で出題した問題だった。18問目は若干賭けに出た大村さんが誤答。その後は3問連続でスルーと、流れはなかなか変えられない。
 22問目、「世界初のプロボクシングヘビー級チャンピオンはジョン・ローレンス・サリバン/」で牟禮がパラレルを「日本初のプロボクシングヘビー級チャンピオン」と読んで「片岡昇」を答えるが誤答。パラレルは「世界初のプロレスリングヘビー級チャンピオン」で、正解は「フランク・ゴッチ」。決勝が終わった後で沼田が、この時に隣に座っていた関口さんが「うっわ〜、ゴッチぃ問題や〜」と、ボソッと小ネタを挟んでいたそうだが、真実は定かでない。

24問目「往年の名ロックバンド、レッド・ツェッペリンの4人のメンバーとは、ボーカルのロバート・プラント/」
沼田「ボーナム」

これで沼田が半分の5点目に到達。2問のスルーと牟禮の誤答を挟んで、

28問「1955年のF1モナコグランプリではシケインでコースアウトしてマシンもろとも海中に飛び込んでしまうという珍しいエピソード/」
沼田「アルベルト・アスカーリ」

今度はモンキーズオープンの予選で出題された問題を押さえて6点目。沼田は難しげな問題には手を出さず、所々にある手の届く問題を確実に解答権を得て正解しているようだった。
 29問目「天と地と」を大村さんが正解してようやく2○だが、この成績でなんと3位浮上という状態。挑戦者が低調なわけではなく、今回の決勝が例年にない難度の高さとなっていることが原因であることは会場の全員が分かっていることだろう。

32問目「奴隷身分から差別廃止運動家となったアメリカ人女性ジャーナリストの名前から付けられた/」
沼田「ソジャーナ」

これで沼田が7○。2位の忍は3○から動かず、沼田優勝がほぼ決まりかけていた。33問目は忍が誤答、34問目は大村さんが正解して、両者が3○1×。

35問目「妹のジョーン・フォンテーンも1941年/」
牟禮「オリビア・デ・ハビランド」

牟禮も3×ながら2○として、準優勝争いの方がやや白熱してきた。
 37問目、ただ一人我が道をひた走る沼田が8○、もう優勝は決まったも同然の雰囲気となっていた。
 39問目、メキシコ四大革命画家の時点で忍が「タマヨ」を正解、4○1×として単独2位となる。
 スルーが3問続いた後、

40問目「美食家として知られた北大路魯山人が、大正14年に友人の/」
関口「星岡茶寮」

と、関口さんが2○。まだまだ勝負は諦めない。

41問目「映画会社などで作曲活動を行い、音楽によって人間の啓発を志したものの中国国民党ににらまれ日本に亡命する途中、神奈川県の鵠沼海/岸」
沼田「聶耳(じょうじ)」

これでとうとう沼田がリーチ。

42問目「薩摩藩出身の外交官で、明治31年、第3次伊藤博文内閣の外務大臣に就任。駐日ロシア大使ローゼンとの間に調停問題に関する議定書を調印し、のちに男爵の位を受けた、その三男に/」
沼田「西、徳二郎!」

他を寄せ付けぬ圧倒的な強さで沼田が10○に到達して優勝。オープン大会初優勝を手にした。今回の決勝を観戦していた人は、「例年になく難しい」という意見を一様に持ったであることは想像に難くないだろう。そんな難問の中でも、比較的易しめになっている問題を確実に正解した沼田の強さが、抜きんでていたことを物語る優勝であった。


<一口メモ>


優 勝 沼田正樹 10○
準優勝 池田忍   4○1×
3 位 大村哲也  3○1×
4 位 関口仁   2○2×
5 位 牟禮大造  2○3×
 決勝終了後、挑戦者は思い思いのインタビューに答える。全員にインタビューが終わり、賞品授与の段に。Ryu杯ではF1同様に優勝、準優勝、3位の表彰台に上がれる順位までの人に「モエ・エ・シャンドン」というシャンパンが与えられるのだが、Ryuさんが沼田に「そういえば、沼田はモエ・エ・シャンドンなんて優勝賞品にするくらいなら参加費を安くして欲しいって、問題集に書いていたから、沼田には参加料の600円を返すわ。」と振ると、「いやいや、そんなことないですよ、僕はモエ・エ・シャンドンを飲むためにクイズをやっていたんですから。」と切り返して、最後の最後まで笑いを取る中、大会は無事に終了した。


オマケコーナー

ここには以前、こんなオマケクイズが出題されていました。


突然ですがクイズです。体験記をちゃんと読んだ人は分かっているはずなので手短にします。

「一体どこで書いた文章?」

答えが分かった方は、伝言板に投稿してください。とりあえず先着最低1名の方は何か表彰します。


さて、体験記をちゃんと読んだ方はお分かりになるはずですが、問題にあるクイズは、準決勝の5ラウンド目にあった以下のくだり。

3問目「アマルテア」を正解した忍が2位抜け。あれ?どこかで書いた文章だな、どこで書いたんだったっけ?まぁいいや。

ようするに、「3問目「アマルテア」を正解した忍が2位抜け。」という文章を、一体どこで書いたんだっけ?それじゃ、これをクイズにして出題するか。では問題、「この文章は以前に、一体どこで書いた文章?」というわけでした。かなり主点をぼかしてしまったせいか、あんまり企画に挑戦する人はいませんでしたが、最初に正解を送ってくれたのは、早稲田大学の伊藤貴代子さんでした。

正解となった文章は、「ダダイストカップ体験記」を見てもらえればわかりますので割愛させていただきます。


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