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モンキーズカップミニレポート

 この大会は1997年3月1日に、立命館大学研心館で行われたクイズ大会です。大会を主宰したのは関西のクイズサークル「モンキーズ」で、このサークルは課長、牟禮ら強豪揃いのサークルです。
 ちなみにこの「モンキーズ」というサークル名は、フランス語で「我らのクイズ」という意味の「モン・クイーズ」からきていま・・せん。そんな訳無いです。
スタッフ
 大森孝宏、小田昌史、中川良等、山本耕造、谷藤翼子、
榎並谷大輔、安田光一郎、福本慎一郎、牟禮大造、金谷名犬
予選ラウンド 本戦ラウンド


第1R:ペーパークイズ

 この大会は、予選である3つのラウンドで、総合点上位となった30名(各組10名)が本戦となる4Rへ進める形式。これまでにもペーパー以外の形式で予選を行う大会もあったが、形式を混合させて予選を行う大会に参加するのは初めてである。(こうした形自体は、九州オープン問題集で一度見たことがある)
 さて、まず最初の予選形式はペーパークイズ。私が見た限りでは基本6割、応用4割という難度。各ジャンルからまんべんなく出されている印象があった。自己採点の方はというと、大会自体の時間が押していたため、結局解答発表は行われずじまいで正確な点数はわからないが、私自身は大体30点前後を予想している。
 待ち時間の間、司会者の榎並谷大輔さんによるおもしろトークが行われ、パンを買いに行かず教室に残っていた人を笑わせてくれていた。

 結果発表。1位はやはりと言うべきか、秋田芳巳(公務員)さんで45点。これだけでもう予選ポイント11点を稼いでいるから、2R、3Rをよほど失敗しない限り本戦出場を決めたと言える。2位は石貫能和(QUEST)さん、3位は長束恭行(QUAPS)さんで共に40点。ベテラン勢が上位を占めた。3位に入った長束さんは、「カンプレイヤー ワン・ツー・スリーフィニッシュで嬉しいです」と言って予選上位の喜びを表現していた。4位は成田佳大(QUEST)さん、5位は橋本隆弘(六甲猿軍団)さん、6位は神野芳治(慶応大学)と、実力派が揃った。
 その後はブロックごと予選順位順に紹介され、Aブロックの人が全員呼ばれ、Bブロックの紹介で、8位の林廣宣(大阪市立大学)さん、11位の原田尚紀(高校教師)さんに続き、14位で私の名前が呼ばれる。以下私がいるBブロックでめぼしいところは、赤松誠司(会社員)さん、丸山淳(自衛隊員)さん、春日誠治(明治大学)、松石徹(慶応大学)、小川雄之(大阪市立大学)さん、千馬洋毅(立命館大学)さん他たくさん。


第2R:3○2×

 Aブロックは教室に残り、BとCブロックは教室を移動し、別の教室で2R、3Rを行った。そういった訳で、私が見たのはBブロックだけなので、2R、3RはBブロックのみのレポートになる。
 2Rはブロックのメンバーを3組に分け、3○2×の早押しクイズ。3○で勝ち抜けられれば、予選通過はほぼ確実となる点が入る。また、0○や2×で失格した場合は得点が入らないので、かなり予選通過が厳しくなる。
 Bブロックの読み手は谷藤さん。他のブロックでは課長が読み手で、ところどころで含み笑いをし、表情が生き生きとしていたということを聞いたが、みんなよくそんな細かいところを見ているな〜と感心する。
 問題そのものは基本的なもので、激しい早押し合戦が繰り広げられた。ペーパーの上位下位関係なく解答権を取って正解し、誰が予選通過者となってもおかしくない好勝負が見られた。それでも大体最後はペーパー上位が勝ち抜けて、3Rを待たずに予選通過を決める点を加算していた。
 私は2組目に呼ばれ、橋本さん、春日、松石と争うこととなった。「まだまだ関西の人は顔をよく覚えていないな〜」てな感じでいたが、早押しでは完全に向こうの方が上で、全く歯が立たない。一番やってはいけない0○で終わってしまい、予選通過から大きく遠のく。


第3R:早押しボード

 1、2組目。私は好調にペンを走らせる丸山さんの隣に座っていた。丸山さんがわずかなヒントから難なく正解を重ねるのに対し、私の方は絶不調。大体を二択に絞るのに詰めが甘く、かなりの得点を落としていた。
 早押しボードでは林さん、丸山さん、赤松さん、小川さんと同じ3組目。追い込みをかける組だけあって、先程にも増して早押しのポイントが早く感じる。しかも玉砕覚悟のような押しが目立ち、後半5問中4問は誤答で終わり、ほとんど追加点をとることはできなかった。
 全般的に速攻の展開で、「何でこんな所でわかるの?」と聞きたくなるくらいだった。また、ペーパーのみなら自分は大抵の大会で予選通過できたが、今回のように人数を分散させることで予選に早押しを用いることが増えると、ちと苦しくなりそうだと痛感した。


第4R:30人一斉2○2×(30人→14人)

 長かった予選が終わり、さらに集計のため小一時間休憩が入った後で、ようやく本戦出場の30名が呼ばれる。
 Aブロックのトップは秋田さん。ペーパー1位だけではなく、早押しボードでも大活躍をしたそうで、文句無しの成績だったそうである。2位は久保隆二(立命館大学)さん、3位は神野。
 Bブロックのトップは橋本さん。全般的に上位にいたことから、当然の順位であった。2位は林さん、3位は石貫さんと、順当なところが上位を占めた。はぁ〜30人一斉の早押しやってみたかったなぁ〜
 Cブロックのトップは成田さん、2位は木村武司(公務員)さん、3位は長束さん。こちらのブロックの話はあまり聞いていないが、結局強い人は必ず抜けるといった感じである。

 30人が出揃ったところでいよいよ本戦。どうやって早押し機をつくったのか?という疑問もあるが、実際にその物体が存在するのだから作ったのだろう。関西はどうだかは知らないが、関東で出回っている早押し機は16端子のものが主流なので、テレビで使うわけでもないのによく道具を揃えたな〜とただ驚くだけだった。
 まずは1問目。グラミー賞を受賞して話題になった「ヒラリー・クリントン」を正解した野瀬昌彦さんが先制点を挙げる。ポイントとして野瀬さんにモンキーバナナが首にかけられた。「それを食べてしまうと0ポイントになってしまうので」と司会の榎並谷さんが注意し、会場の笑いを誘う。途中、バナナをもらって「ウッキー!!」と喜びの雄叫びをあげる人や、このバナナに触るとかゆくなると騒げば「このかゆさを乗り越えてこそ真のクイズ王です」と訳の分からないフォローが入る中、序盤は淡々と進んでいた。
 中盤戦の18問目、「為永春水」を正解した長束さんがようやく最初の通過者となる。1問おいて20問目に、並み居る強豪を押しのけ西田司(慶応大学)が2人目の勝ち抜け。その後は続々と勝者が決定していき、34問目で8人目が勝ち抜け、残る席は6となった。
 ちょっと誤答が目立ち始めてきたところで、44問目で小川さんが9人目の勝ち抜け。10人目には長いブランクをものともせずに久保さんが抜け、この第4Rも終わりに近づいてきた。
 残る席があと2つになったところで、「札幌医科大学」というキーワードだけで沼田が「渡辺淳一」を正解するという鬼畜ぶりを見せて残る席を一つにする。最後は丸山さんが「シンザン」をきれいに正解して長い勝負に終止符を打った。
 さて、30人一斉の早押しは圧巻ではあったが、ランプが大きくないと誰が解答権をとったのかがわかりづらく、それに司会者がマイクを向けるべき人を捜してしまい、流れがスムーズに行きづらくも見えた。今後も大人数をさばく早押し機が出てきた場合の対応がどうなるのかが考慮のしどころであろう。

勝者14名
 1人目 長束恭行(同志社大学OB)  18問目勝ち抜け
 2人目 西田司 (慶応大学2年)   20問目勝ち抜け
 3人目 石貫能和(大阪大学OB)   25問目勝ち抜け
 4人目 春日誠治(明治大学2年)   26問目勝ち抜け
 5人目 佐伯智広(京都大学2年)   29問目勝ち抜け
 6人目 仰木要一(立命館大学4年)  30問目勝ち抜け
 7人目 湯本敏樹(立命館大学OB)  32問目勝ち抜け
 8人目 澤野隆二(同志社大学OB)  34問目勝ち抜け
 9人目 小川雄之(大阪市立大学4年) 44問目勝ち抜け
10人目 久保隆二(立命館大学5回)  47問目勝ち抜け
11人目 秋田芳巳(東京大学OB)   48問目勝ち抜け
12人目 成田佳大(大阪外語大学OB) 52問目勝ち抜け
13人目 沼田正樹(慶応大学1年)   53問目勝ち抜け
14人目 丸山淳 (大阪府立大学OB) 54問目勝ち抜け
 勝ち抜けたのは社会人と学生が7名ずつで半々。近年の大会は学生が大多数を占めることが多いが、大人数早押しというルール傾向がベテラン優位に働いたのだろうか。
 ちなみにこのラウンドは、ところどころで聞けた司会・榎並谷さんのよくわからないコメントや面白くないギャグが会場の沈黙を買ってしまい、その後の榎並谷さんを見ていると気の毒で逆に笑えてしまいました。


敗者復活:発想力クイズ(負け犬→2人)

 ダウンタウンの番組を見ている人はご存じだろうが、例えば「あ」がお題なら、発想をする人に「あ」で始まる単語を言ってもらい、それを解答者が当てるという形式。要するに、発想する人の頭を読むクイズである。
 課長と名犬の2人が順に登場し、しばしのやりとりの後に4つの例が出され、これを参考に挑戦することとなった。
  名犬     課長
ひ ひほうかん  ひるどきにほんれっとう
え えきべん   えいごであそぼう
す すけべいす  すたじおぱーくからこんにちは
の のぞき    のどじまん
 この例から察するに、HとNHKがキーワードということが容易に想像できる。いよいよ敗者復活戦の本題。お題は「ふ」。会場中の人が悩む中、シンキングタイムが終了し、2人に発想してもらうこととなった。

司会「名犬の「ふ」」
名犬「ふぁっしょんへるす」

司会「課長さんの「ふ」」
課長「ふたり...」

誰もがあの番組を予想した。が、

課長「ふたりのびっぐしょー」

何とフェイント。さすが課長である。結果、両方を当てた人は0人で、片方だけを当てたのが2人。森川さんと石丸さんが敗者復活となって第5Rに進出した。


第5R:16人一斉ボードクイズ(16人→8人)

 4問目に出題された「クラップスケート」は、私が「卍」の企画で出題していたので、その時に参加して唯一残っている沼田を注目したが、彼は間違えていた。この出来事に私はガックリしたが、沼田も結構痛そうであった。
 さらに7問目の「ビンチェンツィオ・ペルージャ」も永井の「卍」企画で出題されていたが、今度はその企画の参加者が誰もいない。はぁ〜
 9問目の「パラサイトダイエット」は長束さんと沼田の2人だけが正解していたが、共にカンで正解したということで場内を驚かせた。
 15問目の「アクロ」は、何とまた私の「卍」企画で出題したものである。しかし沼田はまたも誤答。(はぁ〜俺の企画の意味ってあったのかなぁ〜)とブルーになった。
 全般的な知識を問い、近年見られるバカげて難しい問題は無く、点を取らせる出題が目立った。しかし20問のうちに3問も「卍」企画と被ったことから、「卍」もサークルとしてはちゃんと成り立っているな〜と個人的にご満悦。
 20問終了した結果、トップはダントツの11点を稼いだ秋田さん。2位には9点で石貫さん、3位は7点の丸山さん、4位は6点の成田さんと続いて、5点に6人が並び、サドンデスとなった。西田も正解者が少ない科学問題は正解しているのに、みんなが知っているような問題を落としてさえいなければ勝つ見込みがあったのに残念である。(「オットー・マイエルホーフ」を正解できるのに、「千代の山」や「オリーブの首飾り」を間違えるのはねぇ〜)

 サドンデスへ進んだのは長束さん、佐伯さん、仰木さん、小川さん、久保さん、沼田。この6人のうち4人が準決勝へ進める。
 サドンデスの1問目。インドネシアの焼き飯料理を答えさせる問題。何人かがペンを走らせる。シンキングタイムが終了して、一斉にボードが上がる。

司会「えーっと、「ナシレンゴ」・・「ナシゴレン」「ナシゴレン」「ナシゴレン」」

 最初に沼田の解答が読み上げられ、読み間違いではないか?と疑った直後に「ナシゴレン」「ナシゴレン」と続けて読まれ、沼田が踊り出すと共に場内は爆笑の渦。これによって正解した長束さん、仰木さん、久保さんの3人が勝ち抜けた。沼田の大ボケによって、佐伯さんと小川さんは救われる形で、このチャンスをモノにするか、リカバーするかが焦点となった。
 サドンデス2、3問目は難度が高く正解者0。4問目に「オリエンテーリングを世界に広めたスウェーデン人」を答えさせる問題で小川さんのみが自信ありげに解答。結果、「エルンスト・シランデル」を単独正解し、最後のイスに着いた。
 すごすごと帰ってきた沼田に、「俺の企画問題を2問とも間違えやがって!このナシレンゴめ!」とか嫌味を言う用意をしていたが、先に忍が「そんなことで鬼畜米英に勝てるとでも思っているのか!!!」と言いつつ鉄拳をお見舞いし、もんどり打って失神してしまったので許すことにた。


準決勝:A・通過クイズ(4人→2人)

挑戦者
 秋田芳巳
 石貫能和
 丸山淳
 長束恭行
 関東の秋田さん、関西の石貫さん、名古屋の長束さんに、関東関西で幅広く活躍する丸山さんと、郷土色豊かなベテランが揃った。
 クイズが始まった直後、石貫さんが早押し機を落としてランプ故障のハプニングが発生。その間に榎並谷さんのトークが聞かれ、また会場が寒くなる。
 2、3問目を秋田さんが連取して、早くも通過席に立つ。だが丸山さんがそれを阻止し、7問目も正解して今度は自分が通過席に。さらに現状で長束さんはお休み。8問目は石貫さんが誤答して長束さんが復帰するが阻止側2人の構図は変わらない。丸山さん優位の感もあったが秋田さんが難なく阻止し、勝負は混沌と化してきた。秋田さん2度目の通過席を長束さんが阻止し、今度は自分が通過席に立ち解答権を得るも誤答。それに続いて石貫さんが通過席に立ち、丸山さん、長束さんが立て続けに誤答して秋田さんとの一騎打ちとなり、またとないチャンスを得た。が、惜しい誤答でチャンスを実らせることはできず。
 ここまでで20問を消化したが、ちょっとしたスタッフの都合で時間があき、再び榎並谷トーク。これほどまでクイズ大会の司会者のトークがよくわからなかったのも珍しく、この不条理さが笑えた。

 再開後、長束さんが2度目の通過席に立つが、これも再び自滅。少し誤答が目立ち始めるも、秋田さんが3度目の通過席。そろそろという雰囲気も漂いつつあったが長束さんがうまい押しで阻止。そろそろ問題数が少なくなっていることから、秋田さんは2人が立て続けに通過しなければ勝ち抜けを決めたと言える。あとはなかなか正解ができない丸山さんと石貫さんが、長束さんに追いつけるか、それとも通過できるかが焦点となった。
 残り10問を切って勝利はほぼ手中に収めた秋田さんがとどめを刺すような4度目の通過席。すっきりとした形で秋田さんは勝利を決めたかったのだろうが、長束さんが三たび阻止。これで入れ替わりで3度目の通過席とし、石貫さんと丸山さんに通過席2つ分の差を付ける。しかし2人のうちどちらかが通過してしまえば逆転負けしてしまうので、決着をつけたかったかもしれないが秋田さんに阻止される。
 37問目を正解した石貫さんが2度目の通過席。残り問題数から、ラストチャンスになる可能性は大きい。逆に長束さんには逆転のピンチが忍び寄ってきた。

 唐突だが、石貫さんの通過問題が出される前に、これが35問目と発表された。ところが私の勘定は38問目。あれ?という感じであるが、このレポート上では私の勘定で行う。

 さて38問目、是が非でも阻止したかった長束さんが焦ったようでこれを誤答。直後の問題を石貫さんが解答権を取り、勝負あったかに見えたが1回目の時と同様に誤答で自滅。41問目で秋田さんが5度目の通過席に立ち、42問目に「藤田東湖」を正解してようやく勝ち抜け。すでに勝負は決したが、最後の43問目は長束さんの誤答で幕を閉じ、通過席の回数で長束さんが2人目の決勝進出者となった。

通過席の攻防
 4問目 秋田1回目 「ゼーマン効果」   丸山阻止
 9問目 丸山1回目 「クラスアクション」 秋田阻止で通過席
10問目 秋田2回目 「三浦雄一郎」    長束阻止
14問目 長束1回目 「スパ」       長束自滅
20問目 石貫1回目 「清水善造」     石貫自滅

23問目 長束2回目 「ニコラ・テスラ」  長束自滅
30問目 秋田3回目 「スキヤパレリ」   長束阻止
35問目 秋田4回目 「ドルビー」     長束阻止で通過席
36問目 長束3回目 「ポン・ヌフ」    秋田阻止
39問目 石貫2回目 「ウィルソン」    石貫自滅

42問目 秋田5回目 「藤田東湖」     秋田決勝進出

秋田 11○1×
長束  6○9×
石貫  4○5×
丸山  2○4×
(スルー1)
 正誤数は以上の通り。秋田さんを除く3人が、正解数よりも誤答数が上回っており、誤答のペナルティが安すぎたのでは?と疑問が残る結果ではある。逆に言えば、秋田さんの正確さが際だった勝負でもあった。


準決勝:B・逆通過クイズ(4人→2人)

挑戦者
 成田佳大
 仰木要一
 久保隆二
 小川雄之
 いずれも関西きっての一流プレイヤーが出揃った。
 最初は4人で2○2×。4、5問目を「張本勲」「田中絹代」と連取した仰木さんがまず最初の勝者となる。6問目の時点で3人とも○を1つつけて全員がリーチ。8問目に「コリントゲーム」を小川さん、9問目に「ネーポン」を久保さんが共に1×をつけながらも正解して勝利し、成田さんが逆通過席へ立つこととなった。
 秋田さんが「ここ(準決勝)へ来てネーポンかよ〜」と半笑いの状態でぼやき始め、「久保、無茶無茶かっこえぇ〜「シャロン・テート」と「ネーポン」かよ〜おい〜」と、久保さんを褒めているようで馬鹿にしていた。
 10問目、成田さんが勝負をかけることとなった問題は、どうやらあるスポーツを答えさせる問題。ポイントの部分で仰木さんが解答権を取り「マラソン」を正解して成田さんを叩き落とす。やはりスポーツ問題で仰木さんが敵に回っていたことが成田さんの不幸であった。
 3人となって、再び2○2×。

11問目「ダーウィンのいとことしても/」
小川「ゴールトン」
12問目「本名ロテ・ギャンツェン/」
小川「パスパ」

 出会い頭で2連取し、小川さんがいきなり抜ける。それとは対照的に久保さんが13、14問目、問題をじっくり読ませてから「パンチャ・シラ」「ラモン・メルカデル」を2連取して、先程成田さんを倒した仰木さんを逆通過席へ送り込む。
 15問目、仰木さんが解答権を取ったが誤答によって自滅。これにより、久保さんと小川さんが決勝へ進出した。


決勝:7○3×

挑戦者
 秋田芳巳(オバQ)
 長束恭行(QUAPS)
 久保隆二(RUQS)
 小川雄之(堀家塾)
 いずれも劣らぬ強豪四名。音楽が流れる中、予選成績順に入場してきて、各人にインタビューがなされる。最初に、今日は終始安定した勝負を見せていた秋田さん。一番負けたくない相手は長束さんと言い切り、次に登場した長束さんの会話から、この決勝の勝敗でご飯をかけているらしいことがわかる。続いて久保さんの出番となったが、司会者から呼ばれても入場してこない。「出ていっちゃいました〜」という声が聞こえてきて、場内から失笑を買う。しきり直しで入場してきて、クイズ大会最後の勝負を決勝戦まで持ち込んだことを、久保さんの後輩である司会者が激賞していた。最後に入ってきたのは小川さん。今日発売していた問題集の売れ行きはどうかというやりとりが主だった。
 一通りのお膳立てが終了したところで、ルールは単純明快の7○3×が始まった。まず1問目、「コルベ神父」を長束さんが取り、幸先の良いスタートを切る。その後スルーと小川さんの誤答を挟んで4〜6問目、「ジョルジュ・メリエス」「山海塾」「ナッツベリーファーム」を3連取して一気に4○とし、早くも独走態勢に入る。
 すでに4点差となっているが、久保さんが「平岩弓枝」、秋田さんが「菅原伝授手習鑑」を正解して反撃ののろしを上げる。続く9問目を小川さんが解答権を取るが答えを出せずに誤答。0○2×として、もはや勝負争いから脱落。ふと後ろの席を振り返って見ると、ナシレンゴで小川さんに勝ちをプレゼントした沼田の顔がひきつっていた。これで0○3×で失格になったら沼田はどんな行動を取るのか楽しみになってきた。
 11問目、もう波に乗っている長束さんが「ビクトリノックス」を正解して5○。×が付いていない分積極的で、しかもつまづく気配すら見せないところから、早くもこの段階で優勝の色が濃くなっていた。
 それでも12〜15問目、久保さんが「ジム・ハインズ」を正解し、秋田さんが「荊軻」「金鵄勲章」で2連取し、久保さんが「玉錦」を正解して共に3○として追いすがる。
 だが16問目のスルーで一旦追い上げの流れが止まり、17問目に長束さんが「サスカチュワン」を正解してとうとう6○0×のリーチ。ここで久保さんがチャージをかけ、1×とするも「隆慶一郎」を正解して4○1×に迫る。
 21問目。前振りの長い問題で、「墓碑銘によく使われる」というキーワードが出たところで長束さんが解答権を取り、優勝を決めたといった顔つきで踊りだし、「篆刻」と答える。が、正解の音は鳴らない。また誤答を知らせる音も鳴らない。これは解答が不十分であることを示す。しばしの沈黙の後「篆書」と答え直し、スッキリしないと言うより、長束さんらしいと言うべき決め方で優勝を手にした。


 長束さんは、30人一斉早押しでトップ抜けを果たしたかと思えば、準決勝では実に9×。かと思えば決勝は7○0×の誤答無しで優勝という、早押しはルールに沿って持ち味を生かし切った勝負をしていたようでした。表彰式で長束さんは、優勝トロフィーではなくなぜかカレーボートを授与された。

長束さんの足跡
 ペーパー   3位
 予選C組   3位抜け
 30人一斉  トップ抜け
 16人ボード 5位抜け
 通過クイズ  2位抜け
 7○3×   優勝
 さて、今回は余り詳しいことは書かず、どういった大会だったかがわかる程度に抑えたレポートでした。こういった形式のレポートは手軽に書けるので、今まで紹介できなかった大会もこういった簡単な形でお伝えしたいと考えています。


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