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はじめに

 ちょっと文章が変になりますが、初登場の人物はフルネーム、 所属大学、学年、OB、所属サークルなどを明記します。

 この大会は1995年10月7日に慶応大学主催で行われたクイズ大会で、 クイズ大会では珍しい、トーナメントによる、1対1のみ(予選は除く) の大会でした。

 文中の所属、学年etc.は、全て当時の状態で記述されています。

 クイズが好きな人はもちろん、クイズのことをあまり知らない人でも 楽しめるよう心掛けて文章を作りました。

 文中の写真は慶応大学の方から御提供してもらいました。
ただ、明星大学のスキャナではどうも鮮明な画像が出ないようなのが残念です。


K-1GP体験記Part1


 10月7日、K−1グランプリ当日の11時半。サークルの仲間と田町駅で待ち合わせの時間だったが、俺はまだ山手線の中にいた。
 「おかしいな〜、いつもなら家から1時間で着くのに。」
と思いつつ5分遅刻して田町駅に着いた。改札口で、今日の大会の総合監修をする池田忍(慶応3年)が案内をしていた。二言三言話をし、すでにサークルの仲間が会場へ行ってしまった事を聞き、足を進めた。
 12時ちょっと過ぎに会場に到着。ほとんどの人がすでに受け付けを済ませている。思ったほど並んでいる人が少なく、手際の良さがうかがえた。


予選:50問ペーパークイズ(全員→56)

 *ペーパークイズの上位8名はシードとして1回戦は免除となる。
 制限時間は15分。問題は1問1点。

 12時半、予定通り大会が開始された。司会者の発表では、目標には届かなかったものの、前年を大きく上回る195人が参加しているという。
 予選のクイズはペーパークイズ。事前の予告で12分だった制限時間が15分に変わっていただけで、問題数50問、通過人数56人には変更がなかった。
 最初の8分ほどで50問全てに目を通しつつ解答が書けた。あとは余裕で問題を見直す事が出来た。 15分が経ち、予選が終了した。出来としては30点は取れている感があり、予選落ちなんて事は全く考えていなかった。この後、採点のため、30分の休憩に入る。この間に友人達と話をする。やはり有力どころは軒並み30点を超えているらしい。ボーダーラインは30点前後という読みが多かったが、自分はそれよりもっと低いと読んでいた。(結局ボーダーは25点だったそうだ。)


1回戦:2○2×早押し(48→24)

 12人(6組)の対戦を一斉に行う。これを4ブロック行う。
 2問正解で勝ち、2問不正解で負けとなる。

 30分後、予選問題の答えが発表される。自己採点で33点と、手堅い成績を残せた。
 次に結果発表。予選1位は45点と、もはやペーパーをやらせれば1位間違いなしの秋田芳巳さん(東大OB)。2位に上野裕之さん(東大OB)が入り、東大のワンツーフィニッシュとなった。シード選手8人の発表が終わり、いよいよ1回戦に入る。


  これがトーナメント表だ! (クリックしてね)(154220byte)


 Aブロックで1番の注目だったのは栗田修(早稲田3年)。開始直後わずか3問で2ポイントを獲得し、2回戦進出をあっさり決めた。逆に、対戦相手であった津内口真之さん(なんたまクラブ)はこの大会で最も悲惨な人だったかもしれない。(これを見て、自分自身もそういった事態は避けたいと思った)
 Bブロックの対戦が終わり、Cブロック。22位で自分の名前がコールされる。
 「お〜し、やっと出番だ」
1回戦の相手は本藤智保君(東大2年)。早押しの実力はうちのサークルの黒巣弘路(法政2年)とほぼ互角といえる相手だけに、嫌な相手と当たったと思った。
 それにしても、ここで勝ったとしても、Cブロックには金谷竜太郎(一橋3年目)、渡辺徹(法政2年:ニックネーム「ラガー」)、山本剛さん(早稲田OB)、鰐部哲也さん(明治4年)、そして前回第1回の優勝者金澤敏幸さん(東大4年)、そして最もブロック代表に近いのではと思われる深澤岳大(法政二高3年:高校生だけどケタ外れに強い。マジで....)と、とんでもないブロックに入ったもんだと思った。

 1問目が出題される。
 「足利将軍家の血を引く主人公足利光氏/」


 *問題文中の“/”の印は、早押しクイズでボタンを押した所(つまり問題がここまで読まれた時点で止まった所)を表している。
 やべー全然わからん。その時、本藤の手が動いた。が、解答権を得たのは、その隣で金谷と戦っている佐々木繁樹君(東大2年)だった。
 「偽紫田舎源氏」
見事に正解。金谷が苦しくなる。

(問題の続きは「/が好色を装いながらお家騒動を解決していくという筋の、江戸時代の劇作者柳亭種彦が「源氏物語」をモデルに書いた小説は何?」)

 しかし、もし解答権を得たのが本藤で、正解されていたら苦しい立場となるのは俺だったはず。このトーナメントルールはちょっと心臓に悪いかも。
 その後、何問かわかるのが来ても、誰かに解答権を取られてしまう事が続く。まあ、本藤もまた解答権が取れないでいるから、そこが救いではあった。

そして10問目。
 「フランスの科学者レイモンド・ルルが錬金術の実験中に偶然つくったといわれる、フランス語で「燃える酒」という意味がある、ワインを蒸/留して造る酒は何?」
遅い押しだったが、運良く解答権を取り、「ブランデー」を答え先制ポイントを上げる。

 1問おいて12問目。
 「カラスが海に浮かんでいるこれを死んでいると思って近づくと/」
そうそう、だからこの動物は漢字で「烏賊」と書くんだよ。と思いながら、
 「イカ」
を答え、2回戦進出を決める。

(問題の続きは「/逆に引き込まれて食べられてしまったという伝説から漢字で「烏賊」と書く、海に住む10本足の生き物は何?」)

 他の対戦も進む中、前回優勝の金澤さんを深澤が下して2回戦へ。また、俺が2回戦での対戦相手と思っていた金谷が佐々木君に破れる。結果、俺の2回戦の相手は佐々木君となった。
 ところで気になったのは、勝ち抜け時の効果音や準決勝がスタートする前に使われた音楽が「クロノトリガー」のサントラを編集した物であったという事である。一体どれだけの出場者が気付いたのだろうか?

1回戦の模様。右から2番目が俺。
画像は暗いけれど、写真の出来が悪いわけではない。念のため。


はい、とりあえずはここまでです。
Part2は2回戦、3回戦です。


K-1GP体験記Part2


2回戦:3ポイント争奪戦(24+8→16)

 1回戦と同様に8人(4組)の対戦を一斉に行う。
 各自3ポイントを持ち、正解すると相手のポイントが1つ減り、不正解をすると自分のポイントが1つ減る
 先に0ポイントになった方が負け。

 1回戦のDブロック、2回戦のA、Bブロックと、ここまで特に番狂わせが無いままCブロックに移った。クイズの途中、すぐ隣の席にいるラガーがいろいろ笑わせてくれたが、正直言って緊張でガチガチの状態だった。
 対戦の方は、まず俺が「オーパーツ」を取って先制(マニアックやなー)。それに負けじと佐々木君も「エンタープライズ」を正解して2対2に。


 「オーパーツ」:イースター島のモアイのように、作られた時代の技術では製造が不可能だったと考えられる物

 「エンタープライズ」:初代は太平洋戦争のほとんどの海戦に参加し、2代目は世界最初の原子力空母である船の名前


2回戦Aブロック:串戸尚志(明治1年)対栗田


 その後共に1問ずつつまらない誤答をし、1対1となる。その間、深澤、シード選手の西川聡さん(猿の穴)が抜け、このブロックの対戦は自分のとラガー対山本さんの2つが残り、共に1対1。

このブロックの19問目。
 「猟師が打ち落とした獲物を「回収する」/」
解答権を取ったのはラガーだった。この時、小声で「やった、これ朝の番組で見たよ」と聞こえた。そして見事「レトリーバー」を答え、シード選手の山本さんを下し、3回戦へ進出した。

 (問題の続きは「/ことからその名がついた犬で、ゴールデン、ラブラドルなどの種類がある物は何?」で、ラガーに聞くと、高見恭子が出てる番組で見たのだというそうだ。)

 「うわーこれ勝ったら3回戦の相手はラガーか。」という事が頭をよぎるが、すぐに次の問題へ引き込まれる。
 「イギリスの人類学者タイラーが....」
「アニミズム....」という言葉が頭に浮かぶが、急に誤答が恐くなり押せなくなってしまった。
 「....最初に用いた言葉で、自然の産物には全て精霊が宿るとみなす原始宗教のこと/を何という?」
スルーになるか?と思った瞬間、佐々木君が解答権を取り「アニミズム」を答える。
 というわけで、俺は2回戦で姿を消した。


用語解説

スルー:早押しクイズで、問題を全部読んでもボタンを押す人がいなかった場合のこと。


3回戦:20問限定ボードクイズ(16→8)

 16人(8組)一斉に行う。
 正解者は、不正解者の人数分だけ得点となる。
(つまり、正解者が3人の時は、その3人に13点が入る)
 20問終了時で、得点のより高い方が勝ち抜け。

 ここでの見どころは、一方的な試合が多い中、最後まで勝負がわからなかった、深澤対西川さんの対戦だろう。前半10問の時点で60対30と深澤がリードし、もう勝負は見えているのではと思いきや、後半に西川さんの追い上げが始まり、残り3問の時点で逆転。その後2問消化時点で67対72。残り1問、もう深澤には後が無くなったと思いきや、何と最後の20問目を正解し、見事再逆転と、観客を大いに沸かせた。

 ちなみに、ここでは五津昌利さん(東工大4年)が86点を取って、16人中で4番目の成績にも関わらず、対戦相手の能勢一幸さん(一橋OB)がトップの116点を取っていたために負けたり、42点で勝ち抜ける御仁もいた。
まあ、これがトーナメントの醍醐味でもあるのだが。


20問目を正解し、見事再逆転した深澤(右側)


 そして、準々決勝へ勝ち進んだベスト8は....

Aブロック
 予選 1位:秋田芳巳(東大OB)  VS 予選 8位:能勢一幸(一橋OB) Bブロック  予選 5位:田中伸之(東工大学院1)VS 予選13位:草間宏貴(一橋OB) Cブロック  予選19位:深澤岳大(法政二高3年)VS 予選54位:佐々木繁樹(東大2年) Dブロック  予選 2位:上野裕之(東大OB)  VS 予選10位:黒巣弘路(法政2年)
 大学別では、東大3人、法政(含高校生)2人、一橋2人、東工大1人。
 業種別では社会人4人、大学院生1人、大学生2人、高校生1人。

果たして、優勝するのは誰か?


という所でこのPart2は終了。
Part3は山場の一つ、準々決勝の対戦です。


K-1GP体験記Part3


準々決勝:コース別1対1対決クイズ(8→4)

 まず、8人に対して早押しクイズを出題。
 正解すると、以下の5つの形式の中から1つを選ぶ事ができ、その形式で対戦相手と勝負する。  お手つき誤答は以後の形式の決定権を失う。

 1問目、電光石火の如く深澤がポイントを取る。深澤は(俺の)予想通り、「早押しボード」を選択する。次に田中さんが「連答ポイントアップクイズ」、上野さんが「一問多答マシンガンクイズ」、そして最後に能勢さんが「潜水艦ゲームクイズ」を選択して、全ての対戦形式が決まる。


準々決勝Part1:早押しボード

 解答権を取って、正解は+3、不正解は−3
 解答権を取れずに、正解は+1、不正解は±0
 スルーの時は両者がボードに答えを書き、正解+1、不正解±0
 15ポイント先取した方が準決勝進出。

佐々木君(左)と深澤(右)

Cブロック
 予選19位:深澤岳大(法政二高3年)VS 予選54位:佐々木繁樹(東大2年)

 俺は2回戦で佐々木君に負けたが、もし間違ってここまで勝ちあがってきた場合、俺が取っただろうと思われる行動は、クイズ形式選択の時点で、深澤に絶対この形式を選ばせない事だったであろう。俺自身は、それだけ深澤がこの形式を選んだ場合、相手が誰であろうと勝ち抜けるという確信があった。
 そしてその予想通り、深澤の圧勝で勝負は終わった。スコア的には「深澤17vs9佐々木」と、 それほどでもないが、やはり勝負内容を見ていた者には一目瞭然だろう。消化問題数がわずか8問で、その上深澤が誤答した問題がわずか1問という事実がそれを物語っている。佐々木君もここまで勝ちあがり、並の実力ではないのだが、対戦相手に加えて形式が悪かったとしか言いようがない。改めて深澤の強さを再確認させられた試合だった。

 スコア「深澤 17vs9 佐々木」


準々決勝Part2:一問多答マシンガンクイズ

 まず早押しクイズを行う。不正解は、問題を最後まで読み切って、解答権が相手に移る。
 早押しで2ポイントを取った人に、一問多答クイズを出題。
 (問題はたくさんある封筒の中から1つを選んでもらい、中に入っていた物を出題)
 この一問多答に答えられた数だけポイントになる。
 (間違った答え、一度言った答えを言った時点でその問題は終了)
 一問多答で15ポイント先取した方が準決勝進出。

上野さん(左)と黒巣(右)

Dブロック
 予選 2位:上野裕之(東大OB)  VS 予選10位:黒巣弘路(法政2年)

 ちなみに余談であるが、ここの形式の責任担当者であり、一問多答のクイズを製作した吉屋大樹(慶応3年)は、上野さんを尊敬しており、上野さん自身がこの形式を指名してくれた事に至上の幸福感を覚えたそうである。
 さて本題、ここの勝負は早押しでの争いはほぼ互角、抜きつ抜かれつの好ゲームで、どちらが勝ってもおかしくなかった。明暗を分けたのは一問多答クイズであった。
 先にチャンスを迎えたのは上野さん。5ポイントの時点で、「源氏物語の宇治十帖の巻名(10巻)」が出題される。当然全て答えれば勝ち抜けだが、3個正解でポイントを重ねるに留まる。ピンチの後にチャンス有りと、今度は黒巣にチャンスが回ってくる。問題は「サントリーカクテルバーの味の種類(15個)」。ここまで低迷していた黒巣はポイントを一気に9ポイントに上げる。それに対し、上野さんもまた「歌舞伎十八番で漢字2文字の演目(12演目)」で得点を重ね、14ポイントとする。後がない状態の黒巣が逆転を賭けた問題は「日本のプロ野球の三冠王(6人)」。誰もが黒巣の逆転が決まったと思いきや、何と3人答えただけで不正解。結局最後に上野さんが「ミスターチルドレンのシングル曲(9曲)」で「Tomorrow never knows」を答え、1ポイントを追加して接戦をものにした。(吉屋君大喜び)
 ちなみにここで、高校生は残っているのに、大多数を占める大学生が全滅してしまった。

 スコア「上野 15vs12 黒巣」


準々決勝Part3:連答ポイントアップクイズ

 早押しクイズを行う。
 1問正解すると1ポイントだが、2連答だと2ポイント、3連答だと3ポイントと、連答すればするほどもらえるポイントが増える。
 また、相手の不正解の場合のみ、連答は消えずに続く。
 不正解は−2ポイント。
 15問終了時で、得点の高い方が準決勝進出。

田中さん(左)と草間さん(右)なぜかここだけ対戦後

Bブロック
 予選 5位:田中伸之(東工大学院1)VS 予選13位:草間宏貴(一橋OB)

 序盤は接戦であったが、お互いが正解と不正解を繰り返すように戦っていたため、10問目を終わった時点でのスコアがなんと0対0。おまけにこの間全く連答がなかったため、面白味に欠けた勝負となってしまった。ようやく連答が成立したのは11、12、13問目を田中さんが3連答したものだったが、これによってスコアが「田中6vs0草間」となってしまい、あっけなく勝負が着いてしまった。その後、14問目も田中さんが正解して4連答を成立。15問目に草間さんが遅かった正解を上げて、田中さんが準決勝進出を決めた。

 スコア「田中 10vs1 草間」


準々決勝Part4:潜水艦ゲームクイズ

 あらかじめ対戦者に9つのパネルのうち2つを選んでもらう。
 早押しクイズを行う。
 不正解は問題を読み切って相手に解答権が移る。
 クイズに1問正解すると、9つのうち1つのパネルを指名できる。
 (なお、1つ目を的中させた場合、続けてもう1回指名できる)
 先に相手の選んだパネル2つを的中させた方が準決勝進出。

秋田さん(左)と能勢さん(右)

Aブロック
 予選 1位:秋田芳巳(東大OB)  VS 予選 8位:能勢一幸(一橋OB)

 ここまでの3試合で勝ち抜けた3人には、奇妙な共通点があった。それは、3人とも予選の成績が上位の方であり、3人とも準々決勝のクイズ形式を選択した方なのである。予選の成績が上位だと、やはり知識の上では優位であり、形式を選択した場合、当然自分が有利に勝負できそうなものを選ぶはずなので、これもまた勝利の重要なファクターとなる。だがこの勝負は、予選上位は秋田さんだが、形式を選択したのは能勢さんである。果たしてどちらが勝利をものにするか....
 序盤はほとんど互角だったが、中盤以降は秋田さんが流れをつかみ、正解を重ねる。しかし、肝心のパネル指名の方がなかなか的中しない。能勢さんにも逆転の目はあるのだが、割合的に逆転は難しい。そうこうしているうちに、秋田さんが7度目の正解。秋田さんはすでに1つ的中させているので、能勢さんのパネルは2つ。ここでようやくパネルを的中させ、ハラハラ状態のクイズで勝ち抜けを決めた。

 スコア「秋田 7問正解2的中 vs 3問正解0的中 能勢」


 はい、準々決勝全4試合が終了しました。それにしても、自分でも文章がこんなに長くなるとは思いませんでした。全部読んでくれた方、有難うございます。
 さて、残すは準決勝、決勝。果たして第2回K-1グランプリの王座に就くのは誰か?


K-1GP体験記Part4


準決勝:5ジャンル制覇クイズ(4→2)

 対戦は2試合同時に行う。
 基本は早押しクイズ。
 「社会生活」「文学歴史」「科学」「芸能音楽」「スポーツ」の5つのジャンルが用意してある。
 クイズに正解するとそのジャンルを獲得でき、更に次の出題ジャンルを選べる。
 誤答は1×が付き、3つになると獲得していたジャンルが1つ没収される。
 (没収されるジャンルは対戦相手が決められる)
 最終的に上記の5ジャンル全てを獲得した方が決勝進出。

準決勝対戦
 予選 1位:秋田芳巳(東大OB)  vs予選5位:田中伸之(東工大学院1)
 予選19位:深澤岳大(法政二高3年)vs予選2位:上野裕之(東大OB)

 準決勝、決勝の形式は事前に全く予告されておらず、この時点でようやく準決勝のみが発表がされた。
 この形式ならば、どちらが勝ってもおかしくない、準決勝にふさわしい形式である。


 1問目、文学歴史の問題から準決勝は始まった。
 「ペテロがキリストに対して言った言葉「主よ、どこへ行くのか」/」
 秋田さんが解答権を取る。
 「クォ・ヴァディス」
 幸先良く秋田さんが先制ポイントを挙げる。


 続きは「/がそのタイトルになった小説で、キリスト教徒リギアを主人公とする、ポーランドの作家シェンキェヴィチの代表作は何?」
 序盤戦は秋田さんと上野さんの東大OBコンビがリードし、試合を優位に進める。それに対し、田中さんも正解を重ねるが、なかなか獲得ジャンルを増やせない。深澤は準々決勝での圧勝がウソのように精彩を欠き、獲得ジャンルを増やすどころか、誤答が多く完全に空回りしていた。中盤の時点で、決勝は東大同門対決の雰囲気が強まってきた。
 ちなみにこの間、田中さんが「スポーツ」のジャンルを「青い奴」(これは各ジャンルが色別にデザインされていて、スポーツを獲得した人には、青い画用紙で「スポーツ」と書かれた小物が置かれていたため)と言って笑いを誘ったり、上野さんが「自然科学」とか「社会一般」と指名してジャンルを増やしたり(もちろん「科学」と「社会生活」の間違い)と、ジャンルに関して思わぬハプニングがあった。

33問目終了の時点で、

 秋田 社、文、ス ×1
 田中 社、文、科 ×1
 深澤 社、文、科 ×2
 上野 文、芸、ス ×2
と、ほぼ横並びの状態。目まぐるしく展開が変わる5ジャンル制覇クイズを、勝ち抜けるのは誰か?
(本当にここから目まぐるしく展開が変わります。)



序盤リードするも、 中盤から深澤(左)の追い上げと誤答で苦しい展開となる上野さん(右)。


 34問目、芸能音楽の問題
 「フランスの画家ドミンゲスが最初に用いた、「転写した絵」という意味の美術の技法で、アート紙やガラス板に絵の具を塗り/」
 田中「デカルコマニー」
ここでついに田中さんが4つ目のジャンルを獲得し、リーチをかける。田中さんは残す1つのジャンル、スポーツを選択。これを取れば勝ち抜けだが....

 35問目、スポーツの問題
 「NBA初の黒人選手、チャック・クーパーが入団したチームで/」
 秋田「ボストン・セルティックス」
見事に秋田さんが阻止。秋田さんはまだ取っていない芸能音楽を選択。

 36問目、芸能音楽の問題
 「戦前の軍人板垣征四郎と石原芫爾から1文字ずつ取って名前をつけたという、ボストン交響楽団/」
 上野「小沢征爾」
上野vs深澤の対戦はともに獲得ジャンル数3つずつ。接戦から抜け出したい上野さんは社会を選択。

 37問目、社会の問題
 「青沼、瑠璃/」
いきなり出だしで上野さんが押しつつ「それはこの間行って来た!」と一言おいてから、「五色沼」を答え、大歓声が上がる。上野さんもリーチをかけ、残す1つのジャンル、科学を選択。

 次の38問目を田中さんが誤答で×2とし、
 39問目、科学の問題
 「1898年、イギリスの科学者ラムゼーが発見し、ギリシャ語で「異邦/」
 上野「キセノン!」
見事正解し、深澤を破って決勝進出を決めた。これに触発されたのか、40問目を田中さんが取り、再びスポーツを選択。

 41問目、スポーツの問題
 「「野球とは太陽の光を浴びて/」
田中さんが凄い押しを決め、「フィリップ・リグレー」を正解し、勝負を決めた。



秋田さん(左)の追撃を振り切り、決勝進出を決めた田中さん(右)。


解説(文中、凄い押しで問題の意味が分からないと思われる答え)

 「五色沼」:青沼、瑠璃沼、弥六沼、毘沙門沼、弁天沼など、会津磐梯山の噴火によって出来た、水の色が様々に変化する沼。
 「キセノン」:原子番号54、元素記号Xeの元素。
 「フィリップ・リグレー」:(問題文そのまま)「野球とは太陽の光を浴びてプレーするもので、照明の光のもとでプレーするものではない」という言葉を残し、その言葉通り近年に至るまで照明設備の無かったシカゴホワイトソックスの本拠地球場にその名を残す人物は誰?


スコア

 田中 41問目5ジャンル制覇達成 vs 社、文、スの3ジャンル獲得 秋田
 上野 39問目5ジャンル制覇達成 vs 社、文、科の3ジャンル獲得 深澤

 それにしてもこの準決勝、 芸能音楽の問題がたった3問しか出題されてなかったんだけれど....すっごい偏り方だと思う。


はい、残すは決勝戦のみとなりました。
優勝するのは、上野さんか?田中さんか?


K-1GP体験記Part5


決勝:10ポイント先取

 1問正解1ポイント、1問不正解−1ポイント
 0ポイント時の誤答は、問題を最後まで読み直して相手に解答権が渡る。
 先に10ポイント先取した方が優勝


 田中伸之:東京工業大学理工学研究科 化学専攻1年生(大学院生)
  予選5位
  主なクイズ戦歴
   1994年 東大オープン 優勝
   1995年 一橋オープン 優勝

 上野裕之:千葉県東葛飾支庁税務課(東京大学OB)
  予選2位
  主なクイズ戦歴
   1993年 マンオブジイヤー 3位
   1995年 Ryu杯 優勝

 いずれも現在のクイズ界を代表するプレイヤー同士の対決となった決勝。どちらが勝つのかは予想し難い対戦である。


 1問目
 「代表作に「アメリカ人の成り立ち」「アリス・B・トクラスの自伝」などがあるアメリカの女流作家で、パリに集まったヘミングウェイやフィッツジェラルドら/」
いいタイミングで解答権を田中さんが取るが誤答。問題の続きが読まれる。
 「/を「ロストジェネレーション」と名付けたことで知られるのは誰?」
上野さんが難無く「ガートルード・スタイン」を答え、先制点を挙げる。

 その後序盤戦は上野さんがリードし、16問目の時点で「上野5−1田中」と、4ポイント差をつける。が、その直後田中さんが17〜22問目と6問たて続けに解答権を取り、5問正解1問不正解で、一気に5−5に追いつく。その後は一進一退で、33問目で「田中7−6上野」となり、勝負は大詰めを迎えようとしていた。



白熱の決勝戦。(左が田中さん、右が上野さん)


 34問目
 「昔は「キツネのいたずら」と呼ばれていた登山用語で、山で天候が悪化したときなどに、まっすぐ進ん/」
田中さんが「リングヴァンデルング」を答え、8−6とする。

 それに負けじと35問目
 「病気に苦しむ弟の自殺を助けた/」
上野さんが凄い所で押し、一瞬早すぎるのではと思ったものの、上野さんの顔は確信に満ちていた。その自信に偽りはなく、「高瀬舟」を正解。

 続く36問目
 「ロンドンのハイドパークにあるマーブルアーチに接した広場の名前で、毎週/」
またも上野さんが取り、「スピーカーズコーナー」を答え、8−8の同点とする。共にあと2つで優勝という大接戦。

 37問目
 「水墨画の題材として好まれる「六君子」の一つにも数えられるもので、発芽の頃から良い香りがするので/」
 田中「栴檀(せんだん)」
先に田中さんがリーチをかける。

 38問目、これで田中さんが決めるか?上野さんが追いつくか?
 「その設計者の名前にちなんだ「バーレー・グリフィン湖/」
田中さんのランプがつき、上野さんがのけぞる。田中さんは冷静に「キャンベラ」を正解。ついに10ポイントとなり、第2回K−1グランプリのチャンピオンは東京工業大学の田中伸之さんに決定した。


問題のおさらい

34問目「昔は「キツネのいたずら」と呼ばれていた登山用語で、山で天候が悪化したときなどに、まっすぐ進ん/でいるつもりなのに実はぐるぐると円を描いて歩いていたという現象を何という?」
<リングヴァンデルング>

35問目「病気に苦しむ弟の自殺を助けた/ために罪を問われて島流しとなった喜助という男が、彼を護送する同心、羽田庄兵衛にその胸中を語るという森鴎外の小説は何?」
<高瀬舟>

36問目「ロンドンのハイドパークにあるマーブルアーチに接した広場の名前で、毎週/日曜日にはいかなる人でも自由に演説できることで知られる場所はどこ?」
<スピーカーズコーナー>

37問目「水墨画の題材として好まれる「六君子」の一つにも数えられるもので、発芽の頃から良い香りがするので/「双葉より芳(かんば)し」といわれるのは何?」
<栴檀(せんだん)>

38問目「その設計者の名前にちなんだ「バーレー・グリフィン湖/」という人工の湖があることで知られる、アボリジニの言葉で「人の集まるところ」という意味があるオーストラリアの首都はどこ?」
<キャンベラ>



表彰式後の記念写真。左から、司会の永井荘一郎(慶応3年)、優勝した田中さん、準優勝の上野さん、司会の平澤潔さん(慶応4年)。


 大会を振り返ってみると、クイズ問題はもちろんの事、演出、効果や音楽において申し分無い、見ている側にとっても満足できる大会であった。(まあ、そうだったから文章を書いてみる気になったんだけれど。)
 次回はすぐに観客にならず(できればね)、もっと上の方まで進めるよう努力しようと改めて決意した。
 それと、クイズに触れる機会の無い人にも、クイズを出来るだけ知ってもらいたいと思うので、こういった体験記をもっと作ってみたいと思う。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。最後にオマケがあります。


おまけ


 戦いすんで日が暮れて、K−1グランプリの幕は閉じた。このおまけでは選手ではなく、スタッフ側の知られざるお話をいくつか紹介しようと思う。
(一部脚色有り)


忍の長い夜

 体験記の最初の方に登場した池田忍は、監修だけでなく、大会の案内状を多くのプレイヤーに送ることもしていた。

 その案内状の最後の部分は

 その他御不明の点などがございましたら、下記までご連絡下さい
 池田忍 TELXX−XXXX−XXXX(留守電あり)

という記述になっていた。このことが、ある一つの事件を生んだ。

 ジリリリリーーーーーン ガチャ
忍「はい、もしもし」
男「あっ、もしもし、K−1グランプリのことについて聞きたいことがありますので、池田忍さんと代わってもらえませんか?」
忍「はい、僕ですけれど。」
男「えっ!(しばし沈黙)あっ、すみません失礼します(ガチャ)」

 どうやら“忍”という名前から女と勘違いしたらしい。

 また、S氏(T大)は、この案内状が送られてきたとき、差出人が“池田忍”となっていたため、自分へのラブレターと勘違いし、狂喜乱舞したそうだ。
(その後中身を見て即座にごみ箱へ捨てようとしたそうである。)


天上天下唯我独尊

(おことわり:↑のタイトルは私が付けたわけではありません)

 慶応大学4年平澤潔。通称“秋田に勝った男”


*この秋田とは、今回準決勝まで進んだ秋田さんのこと。クイズ番組の「アタック25」において勝ったことからこう呼ばれている。
 平澤さんは現在の慶応を支え、会員からは絶大な信頼を持ち、多くの大学にその名を知られている。今回のK−1では司会を務めていたが、クイズの実力は前述したアタック25での優勝、1995年の法政オープン優勝とかなりのものである。
 そんな平澤さんであるが、彼ほど“伝説”の多いクイズプレイヤーは少ないと思われる。そして今回の飲み会でも、また新たな“伝説”を残した。

 以下は、K−1終了後の飲み会での、栗田と平澤さんとの会話である。
予備知識として、栗田は3回戦のボードクイズで秋田さんに僅差で負けたことを記憶しておいてもらいたい。

H「よう栗田、てめ〜この負け犬め。」←会って最初の言葉がこれである。
K「あっ、平澤さん。今日はどうもおつか....」
 (栗田の言葉を遮るように)
H「てめー途中秋田に勝てそうだと思ったろ?あめーんだよ!てめーと秋田との間にはベルリンの壁くらい大きな差があるんだよ!(もはや意味不明)」
K「そっ、そうですか?それじゃ、次に闘うときにはその壁を壊して見せますよ!」
H「ダメでーす、その壁を壊せるのは、俺しかいませーーーーん!(やっぱり意味不明)」
K「(ちょっとムッとして)じゃっ、じゃあ平澤さん、早くその壁を壊して下さいよ!」
H「その必要はありませーーーん。もう壊れてまーーーーす!」

 酒の勢いだろうか?結局平澤さんの真意はよくわからずじまいだった。

NHKのソリトンにも出演した平澤さん


永井の長い1日

 今回の司会は平澤さんともう一人、永井が務めていた。その甘いマスクと美声で観客の心を掴み、大会を見事成功に導いた男である(かどうかは不明)。
 それはともかく、司会はほぼ半日、大会が行われている間ずっと立ちっぱなしで、観客やプレイヤーとやりとりをしなければならない。それはそれで大変であり、当然スタッフの中で、最も顔を見せる仕事であるから、飲み会の席でしばし話のネタにされる。
 次の会話は、飲み会での永井と、永井に話しかけてきた男との会話である。

男「あっ、すいません、どちらの方ですか?」
N「あっ、慶応の永井です。」
男「あっ、そうですか。ということはスタッフの方ですか。今日は大変でしたね〜」
N「いえいえ。」
男「で、今日はどんな仕事をしていたんですか?」
N(てめー!どこ見とったんじゃい!!!)

 この時、永井がブチ切れたのは言うまでもない。


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