『マリア様がみてる あなたを探しに』感想
『マリア様がみてる あなたを探しに』感想
注:ネタバレあり
読了後の率直な感想を一言で表すと「まだスールにならんのか」
話は前巻『クリスクロス』の続きから。バレンタインカード探しの終盤、瞳子が突然「妹にしてください」と言ってきて、「カード探しの間に一体どんな心境変化が?」という終わり方だったけれど、この急な変心について、この巻では語られず。代わりに、家出騒動などにおける不明瞭な行動について、ようやくつまびらかに。家出騒動は『未来の白地図』ん時だから、6冊前(リアルだと1年3ヶ月前)か。やっと語ってくれたか。
幼い頃、瞳子の両親事故死
→松平家の養子に
→一族内で色々あって出自を知る
→松平病院の跡を継ぐことだけが生き甲斐&跡を継ぐことを公言
→でも祖父はあと3年で引退・病院は手伝いの医者夫婦が継ぐ
→瞳子大ショックで家出
一つの目標のために突き進んでいたら、個人の力ではどうにもならない形で目標を見失う。瞳子って、世間慣れしているようで、意外と視界が狭いなと。まぁでも、こういう状況に陥っちゃうのは、分からないでもない。目標を見失うと、ホント何やって良いのか分からなくなっちゃうからのう。こういう時に欲しいのは、的確なアドバイスはもちろんだが、理屈とか筋とかが通っていなくとも、良い方向へ導いてくれる言葉をかけてくれる人の存在だよな。んで、瞳子にとってその役割は、祐巳が担うと。その辺、次巻に期待か。
瞳子の母も、縦ロールヘアだそうで。ということは、瞳子が母を真似ているわけか。あのドリルが、血縁の無い母とのつながりを誇示しているものだと思うと、ちょっとホロッときますな。
平行して、バレンタインデート。物語の主軸の紅薔薇は、さしずめ「福沢祐巳のお悩み相談室(ゲスト・松平瞳子)」といった感じ。
黄薔薇のバレンタインデートは島津由乃&田沼ちさと。映画館でチャンバラか恋愛か、どちらを見るか迷った末、ホラー映画『血みどろ屋敷の経文』を見る辺り、黄薔薇はホント、体を張った笑いを提供してくれる。
由乃&有馬菜々。菜々、由乃にバレンタインデートをしたくなかったのかとガッカリさせておいて「私は、いくらでも由乃さまとデートできますもん」。なんという良のろけ…デートと聞いただけで由乃がハッスルしてしまった。この菜々は間違いなく百合。
白薔薇のバレンタインデートは藤堂志摩子&井川亜実・江守千保。入れ替わりは全然気付かなかったな~。ヒントは提示されていたけれど、ヒントだということに気付かなかった。にしても志摩子は、どの段階で気付いたんだろ。“うっかり買いすぎた食料”なんて描写があるくらいだから、違和感は早いうちからあったのかなと。
志摩子&二条乃梨子。志摩子が乃梨子の手をそっと握るシーンで、ニヤニヤが止まらない。乃梨子の「籠の中のチョコレートが全部とけてしまいそうだ」という心情描写が、アツアツぶりを遠回しに物語っていて良い。白薔薇派としては、一冊に一度でもこういうシーンがあれば満足してしまうので困りもの。マリみてを買い続けている理由の一つが、シマノリのイチャイチャを読むためってのも過言でないし。
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実は自分自身を探しに
犯人はヤス
よくできた巻






























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