(SS)黒猫さんの「誕生日、おめでとう」
(SS)黒猫さんと黒狐さん
イラストSS『黒狐さんと黒猫さん』
を基にしたSS。
勝手に今日輝いていたストライクウィッチーズのレス:
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928 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 22:13:47 ID:1wu81lvQ
黒狐さんのお話をベースになんとなく誕生日話を書き始めたのでまだ途中ですが・・・
昔々、ある森に黒狐さんと黒猫さんが仲睦まじく暮らしていました。
二人は時間をかけて出会い、お互いのことをとても大切に思っていました。
ある夜、黒猫さんは気がつきました。もうすぐ、黒狐さんの生まれた日です。
黒猫さんは考えました。自分の事を気付いてくれた大事な大事な黒狐さんの生まれた特別な日です。
黒猫さんは黒狐さんを祝い、喜んで欲しかったのです。しかし、黒猫さんは悩みました。
恥ずかしがり屋の黒猫さんは、黒狐さんに何をしてあげたらいいのかわからなかったのです。
そこで、黒猫さんは以前黒狐さんに聞いた、黒狐さんの大切な友達のことを思い出しました。
彼女達ならきっと黒狐さんの喜ぶ何かを教えてくれると思ったのです。
黒猫さんはある夜、こっそりと出かけました。黒狐さんの友達を探すためです。
しかしどこに行けば会えるのか全くわかりません。
途方に暮れ、黒狐さんのいない寂しさを紛らわすために歌いながら歩いていると森の奥から歌い返す声が聞こえました。
黒猫さんはハッとして、歌の返ってくる方向へと歩いていきました。すると、そこには一人のお婆さんがいました。
黒猫さんは聞きました。
「お婆さんお婆さん、黒狐さんの欲しい物ってなあに?」
お婆さんは言いました。
「何日だって待つ価値のある宝物さ」
そう言うとお婆さんは森のどこかへと行ってしまいました。
黒猫さんはお婆さんの言葉の意味がよくわかりませんでした。
929 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 22:36:53 ID:1wu81lvQ
黒猫さんはまた歩き始めました。しかし、一向に黒狐さんの友達には会え無いどころか雷まで鳴り始めました。
恐ろしさと行く当ての無さに途方に暮れて黒猫さんは暗い森を歌を歌いながら歩きました。
すると、森の奥から
「全く、こんな時間に歌を歌うなんて非常識ですわ。一体どこのちんちくりんが・・・」
と文句を言う声が聞こえてきました。
黒猫さんは何となく申し訳なくなりながら歩いていくと一匹の猫がいました。
恥ずかしがり屋の黒猫さんは声をかけようか迷っていると、
その猫はこちらを見るなり「ゆ、ゆ、ゆ、幽霊ですわっ!」と叫び走り去ってしまいました。
黒猫さんは少し寂しくなりました。
930 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 22:41:43 ID:1wu81lvQ
黒猫さんはまた歩き始めました。しかし、一向に黒狐さんの友達に会えません。
先ほどの猫に幽霊と言われたことに少ししゅんとしながら暗い森を歌いながら歩いていると森の奥から
「ハーイ!そこの歌い手さーん、私と少しお話しなーい?」
と誘う声が聞こえてきました。
嬉しくなって声のする方へ行ってみると、一匹のダックスフントがいました。
ダックスフントはひたすら喋りました。それもとても面白い話ばかりです。黒猫さんはクスクスと笑いながら聞き入ってしまいました。
黒猫さんはとても明るい気持ちになりましたが、肝心な事を何も聞けず黒狐さんの友達の居場所もわからないままダックスフントと別れてしまいました。
黒猫さんはもう少し自分から押せる勇気が欲しくなりました。
需要なかったら遠慮なく仰ってください、すぐに止めますので。
931 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 22:44:45 ID:W4WYxuLJ
問題ない続けてくれ
932 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 22:51:54 ID:JVQ6CdUS
ツヅキガキニナルゾ
933 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 22:52:19 ID:1wu81lvQ
黒猫さんは翌晩も歩きました。しかし、一向に黒狐さんの友達に会えません。
ダックスフントに自分の話を出来なかったことに後悔しながら暗い森を歌いながら歩いていると木の上から
「じゅ~うじゅじゅじゅ~うにゅにゅ~にゅにゅにゅにゅ~じゅ~」
と独創的な歌が聞こえてきました。
黒猫さんは面白く思い周りを見渡すと、ドスンという音と一緒に黒豹が降ってきました。
黒豹はこんなことを聞いてきました。
「あのね、黒猫にゃんはね、ズボンがなくなっちゃったらどうする?」
黒猫さんは悩みました。無くなったからと言って他人のズボンを取るのはお互いにとって恥ずかしいことです。
でも、ズボンを履かないでいるのはもっと恥ずかしいことです。黒猫さんは悩みました。悩んで悩んで悩み抜いていると、おかしなことに気が付きました。
黒豹の目が光っているのです。
「黒猫にゃん、ズボン二枚はいてるね。一枚ちょーだい、にひひ~」
黒豹が襲い掛かってきました。黒猫さんは不意を突かれて必死に逃げましたが黒豹には敵いません。
このままではズボンを盗られてしまいます。
するとそこへ木々をなぎ倒し旋風と共に何かがやってきました。
ふくよかで優しげなウサギです。ウサギは「こらっ!他人のズボンはおもちゃじゃないぞ!」と黒豹を叱りました。
黒豹は反省した様子でしゅんとしてしまいました。
黒猫さんは少し可哀相に思いましたがウサギは反省した黒豹を抱きしめ慰めると黒豹はとても幸せそうな顔をしていました。
黒猫さんがこんな風に誰かを優しく暖められるようになりたいな、と思っているとウサギは黒豹を抱いたまま物凄い勢いでどこかへ走り去ってしまいました。
結局黒猫さんはまた、何も聞けずじまいでした。
934 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 22:58:40 ID:1wu81lvQ
その頃、黒狐さんは何日も帰ってこない黒猫さんを心配して食事も喉を通らなくなっていました。
黒猫さんはきっとお腹を空かせています。それなのに自分だけお腹いっぱいにするなんて出来るわけがありません。
黒狐さんは得意料理のサンドウィッチを作って黒猫さんの帰りを待つことにしました。
黒猫さんは夜通し歩きました。いつかのように歌を歌いながら歩きました。
どれほど歩いたでしょう、突然拳大の雹が降ってきました。黒猫さんは木陰に隠れましたがそれでも雹が時折落ちてきます。
雹の当たる痛みと恐ろしさに黒狐さんがいてくれたらきっと守ってくれるのにと黒猫さんは思いました。
そうして木の下で黒猫さんが震えているとどこからか笑い声が聞こえました。
黒猫さんは必死に歌いました。私はここにいます。黒猫はここにいます。そう訴えるように歌いました。
するとどうでしょう、わっはっはっはという笑い声が近づいてくるではないですか。
笑い声の正体は眼帯をしたドーベルマンでした。ドーベルマンは目が合うなり言いました。
「わっはっは、私の目はなんでもお見通しだ。何か探し物をしているな?それを見つけて、友が喜ぶ姿を見るまでは歩き続けるんだな」
そう言うとドーベルマンは雹の中を平然と歩いて行ってしまいました。
黒猫さんはその眼帯を見て、そのドーベルマンが黒狐さんの友達だと気付きましたが雹の嵐に追うことが出来ませんでした。
そして、自分が探し物の一つだと気付かなかったドーベルマンの目は案外と灯台なのだなと思いました。
937 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 23:13:02 ID:1wu81lvQ
雹がやむまで一晩がかかりました。黒猫さんはお腹がすきました。もう何日も何も食べていません。
黒狐さんのご飯が恋しくなってきました。空腹を紛らわすためにまた、歌を歌いながら歩いているとどこかからいい匂いがします。
思わずそちらの方へ釣られてしまった黒猫さんは、ジャガイモの山と小奇麗なジャーマンポインターといつか見たウサギを見つけました。
木陰から二人の様子を伺っているとこんな会話が聞こえてきました。
「全く!野っ原のウサギは規律がなっていない!」
「これだから猟犬の堅物は・・・」
二人とも自分のことは棚に上げているようです。
黒猫さんの目には、ジャーマンポインターは規律が行きすぎ、ウサギは自由すぎるなと見えました。
意外と皆、他人ばかり見ているようです。そして、他人に見てもらえるウサギとジャーマンポインターが少し羨ましくもなりました。
結局二人の間に入る勇気のでなかった黒猫さんは空腹を堪えながらその場を立ち去りました。
941 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 23:36:32 ID:TjBFv5UL
まさかの黒猫さんと黒狐さんの物語の続きがktkr
流石エイラスレだ!
作者が違ってもなんともないクオリティだぜ。
元ネタを書いた人も、今回続きを書いた人もGJだ
wktkして続きを待ってるぜ。
942 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 23:38:58 ID:1wu81lvQ
同じ頃、黒狐さんも空腹でぐったりとしていました。しかし黒猫さんが帰ってこないのです。
食べ物が喉を通りません。きっと一人で寂しい思いをしているに違いません。そしてまた、自分までいつかのような寂しい気持ちになってきました。
もしかすると黒猫さんに捨てられてしまったのだろうか。そんな考えも頭をよぎりました。
黒猫さんの森を歩く夜が続きます。
暗い森を歩く時は歌を歌うのが一番です。お腹が空いていましたが歌を歌うことだけは止めずに黒猫さんは歩きました。
すると後ろから何かが近づいてくることに気がつきました。まるで、闇の中でもこちらが見えているかのように真っ直ぐと近づいてきます。
黒猫さんは思わず身構えました。段々と距離が詰まるのがわかります。相手はまだ黙っています。
黒猫さんは長旅の疲れと心細さで涙が出そうになります。もうすぐそこです。
ここでようやく弱々しい声が聞こえてきました。
「あ、あのぅ・・・私、人を探しているんです・・・小さな豆柴ちゃんなんです」
その声の弱々しさと可愛らしさに黒猫さんはホッとしました。声の主は可愛らしく、少し弱々しい猫でした。
黒猫さんは豆柴のことを知りませんでしたが、なぜだかこの猫と仲良くしたいと思い嘘をついて付いてきてもらうことにしました。
943 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 23:51:04 ID:1wu81lvQ
一晩一緒に歩くと森のどこかから猫を呼ぶ声が聞こえます。
黒猫さんはそれを聞き歌いました。この歌を聞いて、こちらを見つけてくれるのではないかと思ったからです。
そして案の定声の主はこちらへやってきました。そしてその姿を目にした瞬間、猫さんは目を輝かせ走り出しました。
声の主はやはり豆柴だったのです。黒猫は二人を羨ましく思いました。二人は本当にお互いの事を想い合っているように見えたからです。
その様子を見ていると結果はどうあれ嘘などついてしまったことをとても後ろめたく思えて、黒猫さんは猫と豆柴に本当の事を話しました。
黒狐さんの友達を探していること、疲れ果てとても寂しかったこと、そして嘘をついてしまったこと。
しかし猫と豆柴は怒りもせずに同情をしてくれました。そして二人は自分達が黒狐さんに出会った事があると黒猫さんに告げました。
その優しさと思いがけない告白に黒猫さんはとうとう涙をこぼしてしまいました。
944 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 23:53:15 ID:1wu81lvQ
豆柴は言いました。あの時、黒狐さんがとても寂しがって今の黒猫さんのように涙を流していたんだよと。
それだけ言うと、豆柴と猫は黒猫さんに別れを告げると手を取り合いどこかへ行ってしまいました。
黒猫は途方に暮れました。行く当てもなく、もう体も限界です。なにより黒狐さんの生まれた日はもう明日です。
結局黒狐さんには何もしてあげることが出来なさそうです。
黒猫さんは泣きました。涙を流しながら黒狐さんの待つ家へ帰ろうと歩き続けました。
945 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 23:57:51 ID:ByEmeQ0t
がんばれw
今日中に終わらせるんだw
947 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/21(土) 23:59:18 ID:JVQ6CdUS
あと一分で終わっちゃうゾ
949 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/22(日) 00:01:58 ID:uWBAvP30
また来年ですな
954 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/22(日) 00:12:03 ID:YxLfMPxG
それから一晩歩いて、ボロボロになった黒猫さんはようやく家へたどり着きました。
そのままドアに倒れこむと黒狐さんが慌てて飛び出してきました。黒狐さんはとてもやつれて青い顔をしていました。
そして、泥だらけでボロボロの黒猫さんを見てワッと泣き出しました。
黒狐さんは黒猫さんがいない日々が寂しく辛く、心配で生きた心地がしなかったのです。
黒狐さんは黒猫さんを抱き上げベットへ運び、自慢のサンドウィッチを運びました。
そして黒猫さんにどれだけ自分が心配したか、どれだけ寂しかったかを話しました。
それを聞いた黒猫さんは涙が止まりませんでした。自分がこの優しい黒狐にどれだけ辛い想いをさせたか思い知ったのです。
そして自分の涙を見て考えました。この涙はなんなのだろう。
黒狐さんの涙を見るのが辛い涙なのだろうか。なぜ黒狐さんは辛かったのだろうか。
黒狐さんの涙と自分の涙を見比べて気付きました。黒猫さんは、自分の事を見ていなかったのです。
黒狐さんの事、森で出会った相手のこと、相手のことばかりで自分が相手にとってどういう存在なのか、自分がどうありたいのか、目を逸らし見ていなかったのです。
黒猫さんが黒狐さんにとって何なのかがわからなければ、本当に黒狐さんを喜ばせることが出来なかったのです。
黒猫さんはようやくその事に気付きました。
「誕生日、おめでとう」
黒猫さんはそう言うと、精一杯歌いました。
おばあさんになっても、いつまでも一緒だよ。
おわり
955 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/22(日) 00:13:18 ID:YxLfMPxG
色々と不備等あると思いますが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
日付が変わってしまったのが自分でも悔しいですが・・・何はともあれ、イッルさんと住民にとっていい一年になりますように
956 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/22(日) 00:45:04 ID:eDerA1aL
gr
957 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/22(日) 00:49:17 ID:tB/LDJaV
誰かが絵を付けてくれることに期待
959 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/22(日) 01:06:31 ID:rwnlBkNC
>>955
乙かれさまー
960 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/02/22(日) 03:15:19 ID:m51a7KEq
>>955
お疲れ様でした。
また絵師さんがいい絵を描いてくれますよ。
966 名無しさん@お腹いっぱい。 2009/02/22(日) 09:56:43 ID:mQ/2WeWh
>>955
乙カレGJ! さぁ腕におぼえのある職人達よ絵を付けるのだぁ~
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(舟)
「一緒にいること」こそが、2人にとって一番の宝物ですな。
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コメント
あれ?ミーナは?
Posted by: Anonymous | 2009年02月24日 06:54
ミーナは冒頭に出てきたお婆さ…ゲフンゲフン
Posted by: Anonymous | 2009年02月24日 13:56