2008年07月22日

(SS)消失長キョン「消失長門とやきうけん」

勝手に今日輝いていたハルヒのレス:

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256 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/07/21(月) 17:26:15 ID:MXes+4g+
 先日のABSさんの野球拳ネタに感化されてSSを書いてみた。
 微エロだけど原作でもハルヒやみくるが脱いでるからギリギリセーフなはず。
 ノリで書いてたら消失長門のキャラが崩壊してしまったけど笑って許して下さい。

 以下8レスほど拝借↓


257 SS 消失長門とやきうけん(1/8) sage 2008/07/21(月) 17:27:57 ID:MXes+4g+
  なんてこった。

  藁にもすがるような俺の期待は無造作なショートカットの眼鏡少女によって
 見事に打ち砕かれた。俺の知る彼女は人間業ではない力で何度も俺の危機を
 救ってくれた宇宙人製インターフェイスのはずであり、そうだろうと尋ねたのだが
 人間らしくうろたえるしぐさと共に完全に否定されたのだった。

 「ごめんなさい」
  それが俺の質問に対する長門と容姿がよく似た眼鏡少女の答えだった。

  一年五組から涼宮ハルヒの存在が消失して、古泉はクラスごと消滅していて、
 朝比奈さんから赤の他人のように冷たくあしらわれるという突然の環境変化の中で、
 藁にすがるような気持ちで訪れたのがこの文芸部室、そしてそこにいる長門有希
 だったのに、その長門でさえも別人のように変貌していた。
 まるで世界全てから見捨てられたような感覚に駆られて頭がおかしくなりそうだった。
 いや、既になりかけていたのかもしれない。


 「長門、いきなりですまないが…野球拳しないか?」
  宇宙人発言に次いで頭を疑われそうな事を俺は口にしていた。
  しかし本当に頭が逝ってしまったわけではない。
 俺の知る長門は俗世的な遊びに対する知識に乏しく、疑問形で返してくるに違いない。
 つまりこれは目の前の短髪少女が長門かどうかを確認するための質問であり、
 俗世的な単語としてたまたま思いついたのが野球拳だったのだ。

 「やきゅう…けん…」
  つぶやくように復唱すると、その意味を理解しているのか耳まで真っ赤になって
 顔を伏せてしまった。
  なんということだ。この少女は間違いなく俺の知る宇宙人の長門ではない。
 長門は野球拳なんて知らないだろうし、知っていたとしてもこんなシャイな
 動作なんてするはずがない。
  さらに困った事に、俺は大して面識もないであろう普通の少女にいきなり
 いかがわしい遊びをしようと持ちかけてしまったのだ。


258 SS 消失長門とやきうけん(2/8) sage 2008/07/21(月) 17:28:52 ID:MXes+4g+
 「す、すまん。今のは妄言だ。忘れてくれ」
  自分の発言が急に恥ずかしくなり、踵を返して部室から立ち去ろうとすると、
 袖口に加えられた小さな力によって止められた。
 振り返ると、長門は赤面でうつむきながら俺のブレザーの袖を指で小さくつまんでいた。

 「いい…」
  何がいいというのだろう。
 「野球拳…あなたがしたいというのなら…構わない」
  なんということだ。おかしいのは俺だけでなく、この長門も少々貞操観念が緩いらしい。
  だが待て、言いだしっぺの俺が言うのもなんだが、たいして親しくもない男女が
 その行為をするのはいろいろとまずい。まさか俺と今のお前はそういう事を
 日常的にするような関係なのか?
 「……」
  長門はショートヘアを左右に揺らして否定した。
 「あなたとは…一度しか面識がない」
  やはりそうだろう。
  しかし、この世界の長門は俺とどういう関係になっているのか俄然気になる。
 「今年の五月、図書館で…」
  初めてのSOS団不思議探索ツアーで、長門を図書館で暇つぶしした事を思い出す。
 「本の借り方がわからず困っていたわたしに、初対面のあなたが図書カードを作ってくれた」
  どうやらあっちの世界での事実を部分的に引き継いでいるらしい。
 「嬉しかった…」
  手を胸元にあてて微笑む乙女チックな姿に目眩がしそうになる。
 「だから今度は…わたしがあなたの願いをきく番」
  長門は顔を上げて眼鏡越しに曇りなき瞳を向けてきた。

  本当になんということだ。この長門には俺と野球拳をやる正当な理由があるらしい。

 「わたしでは…嫌?」
  嫌なわけがない。俺だって健康的な若い男だ。
 この控えめながらも愛らしい容姿を持つ文学少女を脱がすことが出来るのなら是非とも
 大歓迎だ。
 しかしそれは世の中のしがらみを無視した欲望の面での話であり、
 相手との関係性や周囲の目を考えればおいそれとできることじゃない。

  いや待て。
  相手との関係性というが長門は既にこの野球拳という行為に合意しているではないか。
 この変わり果てた世界の謎を探るために今のところ唯一の手がかりである長門の協力は
 不可欠であり、ここで無碍に断って気まずい空気になるより合意の上での遊びをして
 ある程度の親密さを築いておいた方がいいのではないか?
  それに周囲の目といっても俺の知る限りこの部室棟は人の出入りが少なく、
 部室に篭って何かをしてる場面を教師に目撃されるという可能性はおよそゼロに近い。
 俺が女の子と親しげにしていると大抵ハルヒあたりが邪魔をするように現れるのが
 今までの経験上考えられるパターンだが、この世界にハルヒは存在しないからその心配は
 ない。万が一ハルヒが現れたとしてもそれはそれで構わない。
 多少の痛い目は見るだろうが、ハルヒを探すという当面の目的は達成されるからな。


  視線をそらして悲しそうな表情をする少女に、俺は優しい声で言った。
 「じゃあ…やろうか」

  かくして、変わり果てた世界での長門と二人きりの野球拳が幕を開けた。


259 SS 消失長門とやきうけん(3/8) sage 2008/07/21(月) 17:29:46 ID:MXes+4g+
 「ルールはわかるか?」
 「ジャンケンをして、負けた方が……」
  長門は口元に手をあてて言葉を詰まらせたあと、
 「…脱ぐ」
  視線を俺の顔から胸元へと落とした。
 俺を脱がす気まんまんというわけか。まあいい、そっちがその気ならこちらもやりやすい。
 そのカーディガンの奥の小さなふくらみを拝ませてもらうぞ。

 「始めていいか?」
  これから行う赤裸々な遊戯に対して、最早俺に迷いは無い。
 「……」
  それは長門も同様らしく、間を置かずにあっさりと首肯する。


 「や~きゅ~う~す~るなら~」
  廊下や隣に聞こえないように声量を気にしながら、TVで見た振り付けをうろ覚えで再現する。
 「こういうぐあいにしやしゃんせ~」
  長門もか細い歌声と小さな動作で俺の物真似をする。
 「アウト、セーフ、ヨヨイの…」
  歌いながら何を出すべきか考える。
 この部室で会ってから、長門の手は基本的にずっと軽く握られた状態だった。
 ならば俺が出すべきは…
 「ヨイ!」
  俺は掛け声とともにパーを繰り出した。堂々と広げた掌の向かいには、
 予想通りに握り締められた小さな手があった。

  野球拳一戦目は、パーとグーでめでたく俺の勝利となった。
  どんなゲームでも読み通りに勝つのは気持ちいいものであり、賭けているモノがモノだけに
 今回はひとしお嬉しい。
  勝ち誇った心境で突き出した掌を引っ込めると、長門は胸元を押さえて恥ずかしそうに目
 を泳がせた。
  それを見てふと沸いてくる罪悪感。
  俺が負けて脱ぐ展開の方が冗談で済んでよかったかもしれない。


260 SS 消失長門とやきうけん(4/8) sage 2008/07/21(月) 17:30:55 ID:MXes+4g+
 「い、嫌なら止めても構わないぞ。俺は別に無理強いするつもりは…」
  長門は迷いを振り切るように首を振り、おもむろにカーディガンを脱ぎ始めた。
 上着の一枚脱ぐだけだというのに、小さく身をよじってセーラー服の肩を露出する姿に
 どことなく色気を感じて思わずツバを飲み込んだ。
 脱ぎ終えたカーディガンを長テーブルに置くと、次はセーラー服の襟部分のカバーを外し、
 脇のファスナーを上げてから、両手を交差して裾を掴んでめくり上げ…って、おい!

 「…何?」
  長門は脱ぎかけのセーラー服から顔を出し、きょとんとした目でこちらを見た。
 きょとんとしたいのはこっちだ。
 「何でセーラー服まで脱ごうとしてるんだよ」
 「負けたから」
 「勝負一回につき一枚ずつなんだが…」
 「そう…」
  長門は安堵の表情を浮かべながらセーラー服を着なおした。
  野球拳という俗っぽい遊びのルールを熟知してないところが中途半端に長門らしいと
 いうか何というか。
 止めなかったら全部脱いだのだろうか。だとしたら惜しい事をしたかもしれないな。


 「じゃあ、次…」
  長門の小声ながらも積極的な言葉で第二戦が始まった。
 「や~きゅ~う~す~るなら~、こういうぐあいにしやしゃんせ~」
  一枚脱いで開き直ったのか長門の歌声も踊りもさっきより少しだけ大きくなっていた。
 基本的にシャイではあるが要所要所で大胆なところを見せるのも長門らしい。
 「アウト、セーフ、ヨヨイのヨイ!」
  二回連続でグーは出さないと予想した俺はチョキを出した。
 対する長門はまさかの連続グー、つまり俺の敗北だった。

  長門は自分の出したグーを満足そうに眺め、ふと俺と目が合うと小さく口を緩めてうつむいた。
 くやしいけど結構可愛いぞ、チクショー。
 「しょうがないな」
  ぼやきながらブレザーを脱いで長門のカーディガンの横に並べる。
 安普請の窓から隙間風が洩れる冬の部室は上着を脱ぐにはやや肌寒いが、
 長門も脱いでいるし、俺の中の勝負熱がいつになく燃えていたので苦にはならなかった。
 脱いでる最中、長門の視線がやけに気になったが知らないふりをしておいた。


261 SS 消失長門とやきうけん(5/8) sage 2008/07/21(月) 17:31:33 ID:MXes+4g+
 「よし、次だ」
  お互い上着を一枚脱ぎ捨てた状態で第三回戦。
 「や~きゅ~う~す~るなら~、こういうぐあいにしやしゃんせ~」
  手狭な部室の中で結構ノリノリに舞い踊る俺と長門。
 お互い脱ぎ捨てた上着と共に頭のネジが一本ずつ外れてしまったのかもしれない。
 「アウト、セーフ、ヨヨイのヨイ!」
  三回連続のグーを警戒してグーを合わせ打ちすると、
 恐らく深読みしたのであろう、長門の手はチョキの形をしていた。

 「よっしゃ」
  握り締めた拳でそのままガッツポーズ。長門はチョキを見つめて困り顔。
 先程と違って手心を加えるつもりはあまりないが、
 頭一つ分も小さい少女が困っているのを見るとやはり少し気の毒になり、
 「なんなら眼鏡を外すだけでもいいぞ」
  助け舟と俺の願望の折衷案を提案した。こっちの長門もきっと眼鏡は無い方が可愛いに
 違いない。
 「いい」
  あっさり否定。とりあえず脱がなくて済むのに、何故だ?
 「あなたが…見えなくなるから」
  意味深な発言に心臓の鼓動が高鳴る。
 それは俺の脱いだ姿を見たいという意味じゃないよな?
 眼鏡がないと周りが見えなくなって困るという意味だよな?

  火照った頭であれこれと勘繰っていると、軽い金属音で我に返る。
 長門がセーラー服の下に両手を滑り込ませてスカートのベルトを外していたのだ。
 上のセーラー服を無視していきなりスカートから脱ぐだなんて、素晴らし…じゃなくて、
 なんてこった。
 下より上の方が見られたくないということなのか?まあ、なんとなくわからないでもないが。

  布が肌をすべる音とともに露わになる無駄な肉のついていない白く透き通るようなふとももと、
 その付け根にはブルーのストライプの入った水色の…これ以上はヤバイ。直視できん。
 ハルヒや朝比奈さんの生着替えをうっかり見てしまったことは何度かあるが、
 長門の、それもこんな近距離で見るのは初めてだ。

  俺は理性に負けて目線を外した。
 視界の端で長門はスカートらしきものを長テーブルに置き、もじもじしながらこちらに向き直った。

 「恥ずかしい…けど…」
  長門の声はそこから先は声が掻き消えて聞き取れなかった。恥ずかしいけど、何なんでしょう。
 世界が大きく改変されたにもかかわらず、本日一番気になるワードだ。

  横目で見てみると、長門は林檎のように顔を染めて、左手でセーラー服の裾を下げて隠そうと
 していた。
 その初々しくも健気な恥じらいの仕草に、俺はマジで襲い掛かる5秒前という心境に陥りかけたが、
 これは長門と親睦を深めるためのゲーム、そう自分を納得させることで辛うじて理性を保った。


262 SS 消失長門とやきうけん(6/8) sage 2008/07/21(月) 17:32:34 ID:MXes+4g+
 「まだ続けるのか?」
  俺の気遣いの言葉に、長門はきっぱりとうなずいた。
 万能宇宙人の長門とキャラは微妙に違えど、勇敢な長門らしい決断だ。
 いいだろう、そっちがその気なら限界まで行こう。勝負の後は骨も残すまい。


 「や~きゅ~う~す~るなら~、こういうぐあいにしやしゃんせ~」
  左手を封じられた長門に大胆な踊りは出来ないが、体を左右に振ってリズムを合わせる。
 「アウト、セーフ、ヨヨイの…」
  グー、グー、チョキと来たから次に来るのはチョキかパー、そう考えて間違いはないはずだ。
 「ヨイ!」
  合図と共に横向きのピースサインを力強く振り下ろす。
 そこに待ち構えていたのはありえないはずのグーだった。

  ああ長門よ、お前は何度俺の前に立ちはだかるのか。
 「あなたの負け」
  上目遣いで微笑む長門の姿から小悪魔的な印象を受けて、それがくやしかった俺は
 左手で隠し忘れているしまパンをちらりと見てやった。

  獲物を見る猫のような視線に見守られながら、俺はネクタイを外してワイシャツを脱いだ。
 ネクタイを一枚にカウントしてもルール上問題なさそうだが、いきなり下から脱いだ長門の
 心意気を裏切ることになるので自粛した。


  二勝二敗、残す衣服はお互いあと三枚という拮抗した状態で迎えた第五戦。
 一般的な規制対象で言えば、この試合が事実上の最終戦と考えてもいいだろう。
 もっとも、長門がさらなる勝負を望むなら俺は受けて立つつもりだ。
 もしこの先のオチを伝えられないことになったとしても俺を恨まないで欲しい。

 「行くぞ、長門」
 「来て」
  表情を変えずに相手を見据える長門の姿は、頬がうっすら赤いのを除けば
 俺の知る長門と完全に重なっていた。この一見シャイな長門の中にも
 あの何事にも動じない長門は確かに息づいているのだ。

  ありがとう、長門有希。俺はこの世界でお前に逢いたかった。


263 SS 消失長門とやきうけん(7/8) sage 2008/07/21(月) 17:33:06 ID:MXes+4g+
 「や~きゅ~う~す~るなら~、こういうぐあいにしやしゃんせ~」
  長門は下着を隠すことをせず両手で踊った。
 俺の意識を勝負から反らす作戦かもしれないが、生憎その手は食わない。
 それは勝利をこの手に収めてからじっくりと見せてもらうつもりだ。

 「アウト、セーフ、ヨヨイの…」
  この長門に偏りを平均化するという概念は存在しない。
 バランスを無視してでも信頼性を持つ手に頼ってくるに違いない。
 長門にとって信頼できる手、それは…

 「ヨイ!」
  長門が出したのは彼女にとって二勝一敗の勝利の証、つまりグーだった。
 俺はそれに勝ちうる唯一の手、すなわちパーを出していた。

 「惜しかったな」
  俺は目の前の小さな拳に手を置いて健闘を称えた。何故だかそうしたい気分だった。
 「あなたが、強かったから…」
  長門は悔しさを微塵も見せず、満足そうな照れ笑いで敗北を受け入れた。
 野球拳という邪まな遊戯が、お互いを認め合う神聖な競技へと昇華した瞬間だった。


  そして長門は手を離して、処刑台に赴く敗戦の将のような潔さでセーラー服を脱ぎ始めた。
 神聖な競技が再び邪まな遊戯へと回帰した。

  さて、あの制服の下にはどんな光景が待ち受けているのだろう。
 長門のスタイルの良さは夏合宿の水着姿で確認済みだ。
 朝比奈さんのような迫力には欠けるが、ダイエット願望の強い女性が羨むような体形だ。

  固唾を呑んで見守ると、めくりあげられたセーラー服の下から子供用の茶碗よりも
 小さなふくらみを内包した上下お揃いのストライプ下着が現れた。
  期待以上の赤裸々な光景に俺の中の全細胞が喚起した。
 マラソン選手のように無駄な肉のない健康的な肢体を部分的に包み込む柔らかそうな生地に
 思わず手を触れたくなるような衝動をぐっと押さえつけた。

  乱れたショートヘアを手ぐしで整える仕草が思春期の女の子らしくて愛らしい。
 こんな場面は一夜を共にするような仲にならなければお目にかかれるものじゃないだろう。
 こちらが一言も発せずに長門のありのままの姿を観賞していると、それに気づいた長門が
 「ごめんなさい…」
  胸のあたりに両手を添えながらさも申し訳なさそうにつぶやいた。
 何を謝ることがあるだろう。
 長門の胸が小さいのなんて先刻ご承知であり、今更謝るようなことではない。
 それが長門らしさであり、長門の良さでもあり、巨乳の長門なんて願い下げなくらいだ。
  下着が地味なのを気にしているのだろうか。
 確かに勝負下着というよりは普段着に近いような下着だが、
 これはこれで長門らしさがあり控えめボディともよく似合っている。
 変に色気を出して派手な装飾のついた赤や黒の下着を付けてるよりもよっぽどいい。

 「なんていうか、その…可愛いぞ」
  女性を誉める事にあまり慣れていない俺に出来る精一杯の賛辞を送った。
 俺が1万人いれば武道館ホールを埋め尽くしてスタンディングオベーションを送っても
 いいぐらいだ。
 「そう…」
  長門は真っ赤になりながら小さくうなずいた。

  半裸の女の子と部室で二人きりという俺の人生でも稀に見る恥ずかしい状態だが、
 何かお互い分かり合えたような気がしてそう悪くない雰囲気だった。


264 SS 消失長門とやきうけん(8/8) sage 2008/07/21(月) 17:34:20 ID:MXes+4g+
 「うい~っす」
  そんな空気をぶち壊すような間延びした声と共に、部室のドアが開かれた。
  そこに立っていたのは、寒気がするほど笑顔のよく似合う、セミロングのセーラー服姿。
  どうしてお前がここにいる。

 「何…これ?」
  こちらの様子に気づくなり笑顔を驚愕にひきつらせる女子生徒、それは朝倉涼子だった。
  何、と尋ねられても、俺は制服のズボンにTシャツ一枚で、かたや上下ともに下着姿で
 密室で二人きりになっているこの状況を言い表せる明確な答えを俺は持ち合わせてはいない。

 「あっ、もしかしてお邪魔だった?じゃあね」
  朝倉は状況を察してくれたのか含みのある笑顔を見せて退室した。
 とりあえず何事も無く消えてくれてよかった。
 「…って待ちなさい。このまま帰れるわけないでしょう」
  が、不機嫌そうに吊り上げた眉とともに再びドアを開けて部室内に侵入してきた。

 「キョン君、どうしてあなたがここにいるわけ?どうして長門さんが下着姿になってるわけ?
 あなたたちはまだそんな仲じゃないはずよ。あなたって会って間もない女の子を脱がすような
 男だったの?納得のいく説明をしてもらいましょうか」
  朝倉は俺に詰め寄って糾弾の言葉を畳み掛けてきた。
  てっとり早い言い訳が思いつかない。野球拳をやっていた、なんてそれこそ墓穴だから
 言えるわけがない。

 「まさか無理やり脱がせたわけじゃないでしょうね?長門さんって大人しいから
 男の人から迫られたら嫌とは言えないでしょうけど、わたしが来たからにはそうはいかないわよ」
 「いや無理やりじゃないって、断じて。長門も何とか言ってやれよ」
  長門の方に目をやると、第三者の目に触れて羞恥心が戻ったのかそれとも寒さを思い出したのか、
 血に飢えた狼に襲われようとしているか弱い子羊のように震えていた。

 「もういいわ」
  呆れたように吐き捨てて、ポケットから鞘走りの音と共にアーミーナイフを取り出した。
 かつてのトラウマが蘇り、身の毛がよだった。
 「あなたに長門さんは任せられない。弄んで捨てられるのが目に見えてるわ。
 あなたは長門さんを傷つける邪魔な存在」
  この世界の朝倉も長門のバックアップなのか?それともただの隠れナイフ狂なのか?

 「だから…死んで♪」
 「アッー!」

  朝倉のフランクな死刑宣告を最後に、俺の意識は遠のいていった。


              † おわり †


265 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/07/21(月) 17:47:31 ID:eJk4P3Ty
 >>256
 乙
 ドキドキしながら読ませてもらったw


266 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/07/21(月) 18:22:16 ID:kUbSur+Y
 >>264
 やっぱりこういうオチかい!
 いや、それよりも、何で朝倉が「うい~っす」とかいう台詞を吐いたかの方が気になったw


267 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/07/21(月) 19:24:39 ID:GyiOXmCK
 >>264
 GJ!
 谷口が入ってきたのかと思ったらw

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(舟)
 なんというバッドエンド。んでも消失がアドベンチャー形式だったら、こういうアホルートが1つくらい欲しいかも。『水晶の龍』のウソ技みたいに。

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「輝いていたハルヒのレス」リスト一覧:
総合改変ガイドライン
SSSS・ハルキョンSS・長キョンSS・佐々キョン

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引用元:長門有希に萌えるスレ 142冊目

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