(SS)ハルキョン+長門「ナガモン2話」
勝手に今日輝いていたハルヒのレス:
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856 SSナガモン2話1 sage 2008/04/28(月) 02:57:19 ID:vzX9EsUg
「ながもーーーーん!!!」
大声を上げながら全力で階段を駆け上がる。
ドアを開けて飛び込むように中へ入ると、いつもの様にいつもの場所でいつもの無表情のまま分厚いハードカバーの本を読んでいる長門がいた。
「長門、ちょっと貸して欲しい道具があるんだ。相手の心の中を探る道具が欲しいんだよ」
長門はカクッと首だけを俺の方に動かして、
「状況の説明を」
とだけ聞いてきた。
よし、説明しよう。それは学校であった出来事なのだが・・・。
まず転校生の古泉一樹について説明しよう。
謎な時期に俺のいる小学校に転校してきたこの男は、文武両道に秀でている上に容姿端麗で、その上話し方まで素晴らしいという、
天から2物も3物も与えられた出来過ぎ君で、現在クラスの女生徒達の注目の的である。
この男が何故か最近俺によく話しかけてくるようになった。
しきりに俺のマイエンジェルである朝比奈さんとの間柄や、ついでにハルヒとの関係について聞きたがるのだ。
理由が解らないのだが、もしかするとコイツは俺の朝比奈さんを奪おうと考えているんじゃないか。
なんだかそういう気がしてきた俺は、遠まわしにそれとなく聞いてみたのだが、
この男は適当に話題を受け流して、はっきりと答えてはくれないのだ。なんとかコイツの心の中を探ってやりたい。
「状況は理解した」
ああ、じゃあ貸してくれるのか?相手の本心がわかる道具。
俺がそう言うと、長門はいつもよりも透明度が少し増したような瞳で、
「人の本心を知ることが、必ずしも正しことになるとは限らない。あえて本心を教えない優しさの形もあると思うから」
おや、いつに無く饒舌なモードに入ってるな。
「人の本心は、うまく言語化できない。情報の伝達に齟齬が生じる可能性がある。本心は時間の経過やその後の出来事などによって変わっていくし、
自分が本心だと思い込んでいる事が、実は本心では無いことも十分ありうる。私はその事をある人から教えられた」
長門をそこまでしゃべらせるなんて、凄い奴だなその人は。誰から教えられたんだ?
「別の平行世界のあなた」
俺?・・・そんなこと説明したことあったかなあ・・・。って、長門が時々言う平行世界の意味がよく解らんが・・・。
まあ、いいや。で、相手の心を知る道具、なんか無いか?
俺がそういう言うと、長門は本を閉じてすっくと立ち上がり・・・
「あsfdsghkふじこ」 ←(高速SQL言語)
なんとなく逆再生して超スローにしたくなる言葉を言い終わると、軽快な効果音と共に見慣れない道具が長門の手のひらに出現していた。
長門の得意技、秘密道具の登場だ。
「精神弛緩剤湿布」
なんかやばそうな雰囲気の文字が並んでるが・・・これは?
「この湿布を相手に貼り付ければ、対象者は嘘がつけなくなり、自分が思っていることを正直に話すようになる」
CIAの尋問・拷問チームあたりが喉から手が出るぐらい欲しがりそうな道具だな。
「実際に使ってみれば解りやすい」
そう言いながら長門は、俺の額にぴたーんと湿布を貼り付ける。
「私のことをどう思ってるか、話してみて」
え、長門の事って・・・と、俺が思うよりも早く、勝手に口が開いて言葉が飛び出してきた。
「いままで困ったときに何度も助けてくれた。いつか、俺の我侭を聞いてくれた事の恩返しをしなくちゃいけない。
とても頼りにしている、大切に思ってる。それに容姿もかわいいし・・・」
こっぱずかしい言葉が俺の意思に反して次々とつむぎ出される。自分で止めようと思っても全然止められない。
なんとなく長門の頬が微かに赤くなっているように見えるのは、俺の自意識過剰なんだろう、多分。
「・・・けど、胸が本当に小さいなあ。朝比奈さんとまでは言わないが、ハルヒぐらいはあってもいい。
むしろ俺の趣味としてはハルヒぐらいのが」
長門の腕が神速のスピードで動き、俺の額から湿布をベリッっと引っ剥がした。
「以上で理解は出来たと思う」
いつもの無表情なのに、眼が怖いです・・・長門さん・・・。
ああ、そうだよ。アレは俺の本心だった。まったく恥ずかしい限りだぜ。
859 SSナガモン2話2 sage 2008/04/28(月) 02:58:56 ID:vzX9EsUg
ともあれ、これがあれば完璧だ。
とっとと古泉の奴を探し出して、あいつの頭の中を暴露してやろう。
で、俺は古泉の家へと向かったわけだが、偶然にもその途中で当の本人を見つけてしまった。
腹立たしい事に、俺の心のエンジェルであらせらるる朝比奈さんと一緒に、お出かけの途中らしい。
幸運な事に俺にはまだ気がついていないようなので、適当にストーキングして湿布を貼るチャンスを伺っていると、
なにやら騒がしい場面にでぐわした。
谷口と国木田の2人が路上で口論をしている。めずらしいもんだな、仲の良い2人なのに。
「ケンカは良くありません~。2人ともやめて下さい~」
心優しい朝比奈さんが仲裁してくださっているようだ。古泉もその様子に気をとられているようだし、今がチャンスだろう。
俺は気づかれないようにこっそりと古泉の背中に回り、湿布を・・・。
ペタン。
と貼り付けたつもりだったのだが、その直前になって2人が移動してしまい、誤って朝比奈さんの背中に張り付けてしまった。
そのとたん、罵声が町内に響き渡った。
「・・・いつまでグダグダ言ってんだあんたら!!!!」
え・・・・・・。
「私もいままで何度も仲裁に入った事があるけどねえ、こんなくだらないケンカの仲裁ははじめてだわ~」
あの。朝比奈さん?
「これ以上ケンカを続けるって言うんならね。仲裁に入った私の顔にも泥を塗る事になるんだが、それがわかってんの!?」
一同、完全に沈黙。何が起きているんだ・・・誰かここに来て説明しろ。
「あ?わかった?」
凄まじい剣幕で谷口に迫る朝比奈さん。
「わかりました・・・。ゴットゥーザ様」
誰だよそれ。
あまりに凄惨な現場を見ていられなくなった俺は、朝比奈さんの背中から湿布をとりあえず剥がすことにした。
剥がすや否や、朝比奈さんは顔を真っ赤にして狼狽し、
「きゅ、急用を思い出したので帰ります~」
とだけ言い残し、逃げるように走り去ってしまった。うーむ。
この湿布、なんか壊れてないか?気がつかないうちに何処かでぶつけたりしたのかもしれん。
などと、いぶかしんでいる俺に、
「やあ、こんなところで会うとは奇遇ですね。良かったら、少し話でもしませんか?」
と、古泉の方から話を振ってきた。願ったり適ったりとはこの事だな。
860 SSナガモン2話3 sage 2008/04/28(月) 02:59:53 ID:vzX9EsUg
俺は相変わらず役者的スマイルを絶やさない古泉に、適当に煮え切らない返事を返しておきながら、
隙を見て奴の背中に湿布を貼り付けてやった。
「ん・・・どうか、されましたか?」
いや、別に・・・ところで古泉。お前、最近朝比奈さんと良く話してないか?
「ずいぶん唐突ですね。あなたが彼女に大変興味を抱いているようなので、彼女の方はどう思っているのか
ちょっと探りを入れてみたんですよ」
ほーう。で、朝比奈さんは何と言っていた?
「彼女の方もまんざらでは無いようですね。ですがあなた方2人は、まだ手をつないだ事さえ無いようです。
まだまだ、僕が付け入る隙はあると思います」
なんだそれ、やっぱお前は朝比奈さんの事を・・・。
「いえ、僕は特に彼女の事を思ってなどいません。僕が気にしているのは他の人なので」
なんだ、そうだったのか。
それが解れば後はもう、どうでもいいのだが、ま、くだらない質問の1つでもしてみるか。
お前、ハルヒについてはどう考えている。
「興味深い人だとは思いますが、僕の意中の人ではありません。女性にはあまり興味が無いんですよ」
へーえ。お前って勉学に打ち込む健全な好青年なんだな。
「それは、褒め言葉と受け取っておきましょう」
そう言いながら古泉は例の営業スマイルでニヤリと笑い、
「僕はですね、恋愛関係は必ずしも男女間でなければならないとは考えない人間なんです」
はあ?
「たとえ同性であっても、お互いがお互いを思い合っているのなら、そこに恋愛関係は成立すると
言うわけです。いうなれば、アダムとアダムですよ」
大丈夫かお前?なんか変な電波でも受信したか?
「まあ、それは置いておきましょう。ところで、どうです、この後、僕の部屋で」
そういえば、お前の家には1度も入った事はないな。まあ、別に上がっていってもいいだろう。
「フフフ・・・良いんですか?ホイホイついてきて」
厭らしい笑顔を見せるなよ古泉。あと顔が近いぞ。どうしたんだ急に。
861 SSナガモン2話4 sage 2008/04/28(月) 03:00:49 ID:vzX9EsUg
「何やってんの、あんたたち」
む、この声は・・・。
「なにか怪しいと思っていたけど・・・やっぱりね」
何がだよ、ハルヒ。
俺は面倒な事になる前に、古泉の背中から湿布をすばやく回収した。
そのとたんに古泉は、
「うっ・・・僕とした事が・・・。どうやら些か話しすぎたようです。今日はこれで失礼します。では」
と言い残し、去っていってしまった。
「あんなライバルがいたなんて、予想外だわ。あんたも意外に嫌がらなかったのね」
何の話をしているんだよ、さっきから。
「わからないなら、まあ、いいわ。で、キョン。さっき古泉くんの背中からはがしたアレ。一体何よ」
おそろしく目ざとい奴!知らねえよ、ゴミが付いていたから取っただけだ。
「うそばっか。どうせ有希から何か道具を借りてきて、古泉くんに使ってたんでしょ」
なんで解るんだ!お前は!
「・・・やっぱりね。あんたの行動なんかお見通しよ。で、何の道具なの。ちょっと貸してみなさい」
いや止めとけ、これ壊れてるみたいだし。・・・っておい!
強引に奪い取りに来たハルヒと揉み合う事になり、奪われまいと必死の抵抗を試みる俺の手が、
何故かハルヒの胸の辺りに、むにゅっと。
やべ、こりゃ怒声が飛んで・・・
「あっ・・・」
こない代わりに妙に色っぽい声が。
見てみると、例の湿布がハルヒの胸に張り付いている。
しおらしい姿で俺を見つめてくるハルヒ。
やれやれ、凶暴化して電波化して、こんどはこれだ、どうなってやがる。
だが、いい機会だな。ハルヒの奴に根掘り葉掘り聞いてやろう。なにか弱点が見つかるかもしれん。
なあ、なんでお前は俺の物を散々奪おうとするんだよ。
「それは・・・あんたの事をもっと身近に感じていたいから・・・」
妙に乙女チックな声で答えが返ってきて、俺の方が驚いた。お前でもこんな声がでるんだな。
しかし、身近にってなんだよ。なんでそんなに俺の事を気にしてるんだ?
「そ・・・それは・・・キョンの・・・ことが・・・す・・・す・・・き・・・」
俺がススキ?さっぱり意味が解らん。言っておくが俺の名前は須々木じゃなく(禁則事項)だぞ。
と、ハルヒが震えながら腕を動かし・・・自分の胸に張られた湿布を、なんとか掴み取り、
ベリッ。っと引き剥がしやがった。
自力で長門製秘密道具を打ち破るとは・・・恐るべしハルヒパワー!
「はあっ・・・くっ・・・。人の心を盗み見ようとするんて、最低ねあんた」
ううっ。正論で突っ込まれると何も言い返せないな・・・。
ごめん。俺が悪かった。だが、誰でも相手の心が知りたいと、少なからず思ってるものなんじゃないか?
俺がそう言い訳すると、ハルヒは少し思案する表情になり、
「うーん。そうねえ・・・」
と、突然なにやらよからぬ事を思いつた時のハルヒスマイルになって、
「じゃあ仕返しに、あんたが何を考えているか、ちょっと教えてもらおうじゃないの」
なぬう!
心底嬉しそうな顔をしたハルヒが、俺の額に例の湿布を、ぴたーんっと貼り付けやがった。
862 SSナガモン2話5 sage 2008/04/28(月) 03:01:46 ID:vzX9EsUg
「まず第1の質問・・・今日の小テスト、あんた何点だった?」
なんだその下らない質問は。
「(禁則事項)点」
俺がそう答えると、ハルヒは心底情けなさそうな表情になり。
「はあ・・・ほんっとダメね、あんた。これじゃ同じ学校に行けるかどうか、わかんないじゃない」
悪かったな、まったく。
「第2の質問・・・あんたが一番気に掛けている女性は誰?」
げーっ、なんだよそれ。
俺は答えまいと必死の抵抗を試みたが、どうしても口が勝手に動いてしまう。
ハルヒよ、お前はよくぞこれを自力で打ち破ったな、その精神力マジで尊敬するよ。
「お・・・俺が・・・気に掛けている・・・女性・・・は・・・」
唾をゴクリと喉に飲み込んでから、ハルヒは興味津々といった顔で俺を覗き込む。
「うん。それは誰?」
「お・・・俺の妹」
俺の答えのなにが気に食わなかったのか、ハルヒは一瞬キョトンとした表情になり。
「そうね、あんた、家族思いだもんね・・・。妹ちゃんじゃしょうがないわ」
くそう。すげー恥ずかしい思いをして言ったのに。
「妹ちゃんじゃ、ライバルにはならないわね。私はね、最大のライバルが知りたいのよ。
第3の質問、あなたが一番気に掛けている、両親、兄弟以外の女性はだれ?」
なんだ、そんな事が知りたいのか。そんなの決まってる、俺の心のエンジェルは、当然。
「それは、お前だよ。ハルヒ」
ああ、こりゃ嘘だな、ぜったいありえねえ。やっぱ壊れてるこの道具。間違ってるだろ。
そりゃあ、あのマンガ本事件で初めてお前の部屋での姿を見たときから俺はだな。
いやそんな事は関係ねえよ、絶対違うんだって。たのむ、信じてくれ。
その後の事を少し書いておこう。
俺の答えを聞いたハルヒは、顔を真っ赤にしながら、
「何言ってるのよ!バカキョン!」
と叫んで走り去ってしまった。
あの日はよくよくいろんな人が、俺の前から走り去る日ではあったな。
家に帰った俺は、借りた道具を壊してしまったらしい事を長門に謝ったのだが、
「故障は認められない」
とだけ言い、長門はサラサラの粒子にその湿布を変えてしまった。
そんな筈があるわけないのだが。
まあ、散々な目にあった一日だ。やれやれ。
こんな事が続いていたら、俺は高校生あたりになったら毎日のように「やれやれ」と言っている
ヒネタ奴になってしまいそうだぜ。
863 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/04/28(月) 03:03:15 ID:vzX9EsUg
以上、終わりです。
では、まだ続けてもいいなら、近いうちにまたね。
864 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/04/28(月) 03:15:41 ID:WT/mmUrE
>>863
自分は好きだよ。
高校生あたりになったら、ってことは小学生設定なのか?
……ロリハルにゃん(* ´Д`*)
866 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/04/28(月) 04:11:13 ID:uYgVXMVN
こういうパラレルモノもありだなw
873 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/04/28(月) 08:48:12 ID:PwdUaCHB
ナガモンおもすれーw
3話もがんばって書いてくれ。
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(舟)
揉み合いになった時、ハルヒの胸を揉んだラッキースケベについては不問ですか、そうですか。あとドラえもんって、人のプライバシーを侵害できる道具が多いよなぁ。
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「輝いていたハルヒのレス」リスト一覧:
総合/歌/改変/ガイドライン
SS/SS・ハルキョン/SS・長キョン/SS・佐々キョン
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