2008年04月18日

(SS)ハルキョン「古泉の陰謀」

勝手に今日輝いていたハルヒのレス:

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84 ハルキョンSS 古泉の陰謀 1/3 sage 2008/04/16(水) 18:27:32 ID:Kr0xinUk
 ごめん、3レスだったorz


  真夜中近くという非常識な時間に古泉に呼び出された俺は、またハルヒが何かしやがったのかと思いつつも仕方なしに学校に向かった。
  しかし指定時間になっても古泉は現れず、代わりにそこにいたのはハルヒであった。
 「キョン!? あんたここで何してんのよ!」
 「そりゃ俺のセリフだ。俺は古泉に呼び出されたんだ。お前こそ何でこんな時間にここにいるんだよ」
 「あたしも古泉くんに呼び出されたのよ。大事な話があるからどうしても来て欲しいって。なのに何であんたが……?」
 「俺にだってわかるか」
  本当にわからない。古泉がこんな時間に俺を呼び出すなんて、またハルヒがそのおかしな能力で何かしでかしたんだとばかり思っていたんだが。
 その古泉は未だに姿を見せないし、そもそもハルヒの能力絡みならここにハルヒを呼び出すわけがない。
  一体、何を企んでやがる?

  そのとき、背後で何か重い音がした。聞き慣れない金属音。
  本能的に振り向いた俺は、数歩離れた位置に立つ古泉と、古泉が手にした拳銃の銃口が俺たちに向けられているのを目にしたのだった。

 「おい、古泉。これはどういうことだ? それにその手にしているのは何だ。これは何の茶番だ」
  相変わらず意味不明の笑顔を貼り付けている古泉は、俺の問いかけには答えずに話し始めた。
 「どうも、今晩は、お二人とも。わざわざこんな時間に呼び出してしまって申し訳ありません。でも僕としてもどうしようもなかったんですよ」
  どうしようもなかった、ってどういうことだ。まさか『機関』に何か命令されたのか。『機関』が俺だけならともかくハルヒをどうこうするなんて思えない。
  本当に、どういうことなんだよ!
 「僕も自由の身ではないんですよ。こんなことをするのは本意ではないのですが。お許しください、とは言えませんけどね」
  本意ではない、という言葉は信じたいが、それにしても相変わらずいつもの笑顔である。本当に本意ではないのだったらもう少し苦しそうな顔をしてみたらどうだ。
 「なんで……どうして、古泉くんが……?」
  ハルヒはさっきから俺の袖の辺りを握りしめている。少し震えているように見えるのは気のせいではないだろう。
 「古泉、冗談はやめろ」
  俺はまだ古泉を疑いたくなかった。いつか、あの雪山での言葉だって覚えている。お前はSOS団の副団長だろ? 団長や団員に銃口を向けるなんて、冗談以外でするわけないよな。それにしても笑えない冗談だが。

  しかし、冗談でも何でもなかった。

 「僕ももうウンザリなんですよ……!」
  それまでのいつもの微笑みを歪め、吐き捨てるようにそう言ったと思ったとたん、派手な音とともに古泉の銃口が火を噴いた。
  俺の袖を握っていた力が弛み、続いてドサリと鈍い音がして「何か」が俺の足下に倒れ込んだ。
 「……嘘だろ……?」
  俺の足下に倒れ込んだ「何か」を認識することを、俺の脳が全力で拒んでいる。
 それでもその「何か」は確かに人の形をしていて、うつぶせに倒れて顔は見えないが、頭にはトレードマークとも言える黄色いリボンのついたカチューシャがあって。
  嘘だろ?
  信じたくねえよ。
  違う、ここに倒れているのは絶対違う、そんなわけねえ。
  あいつは人類が滅亡しても生き残るようなしぶとさを持っているはずだ。こんな簡単にくたばるわけねえだろ。
  どんなに認識したくなくても、あまりにも毎日見慣れたその姿を間違えるはずもなく、俺は認めたくないまま足下に倒れ込んだ「誰か」を呆然と見下ろしていた。

 「……嘘だろ、ハルヒ……」


85 ハルキョンSS 古泉の陰謀 2/3 sage 2008/04/16(水) 18:28:41 ID:Kr0xinUk
  目の前が真っ赤に染まった。ハルヒが倒れている。
  何故? 撃たれたからだ。
  誰に? 古泉に。

 「古泉! てめぇ……!」
 「おっと、動かないでください」
  一歩踏み出そうとした俺にあらためて銃口を向けると、平然とした顔でそう言った。
  何でお前がこんなことをする? お前は『機関』よりSOS団の方が所属意識が高いって言ってただろ? その副団長がどうして。
  いくつもの「何故」が俺の中を駆け巡る。すべてぶつけてやりたいのに、上手く言葉が出てこない。
  俺はあらためて足下のハルヒに目をやった。屈もうとしてまた古泉に動くなと言われる。畜生、ぶん殴ってやりてぇ。
  何でハルヒが。どうしてこんな目に遭わなきゃならない? 変な力を持っているから? 世界を改変するから?
  そんなの関係ねえだろ。
  お前だって見ていたはずじゃないのか。ハルヒは何だかんだ言っても「普通」に毎日を楽しんでいたじゃねえか。こいつが今のこの世界を肯定しているのは充分理解出来るはずだろう?
  それに、お前だって楽しんでいたんじゃなかったのか? お前だけじゃない、長門だって朝比奈さんだって、それに俺だって楽しんでいた。こいつが巻き起こす事件も、わけの分からないイベントだって何だかんだ言って楽しかった。
  何でお前がそれを終わらすんだよ、古泉。
  こいつがいないともうあの日々は戻ってこないだろ。
  ハルヒがいないと、もうあんな毎日は過ごせないじゃないか。
  そう、ハルヒがいないと────。

  俺はさっきの古泉の命令を無視して、ハルヒの傍らに膝をついた。
 「動かないでください。出来ればあなたは撃ちたくないんです」
  知るか。
 「撃てばいいだろ」
 「は?」
 「撃てばいい。何だかしらんがお前はそう命令されているんだろ? 板挟みになることなんかないさ」
  顔を上げて古泉を見る。さすがに驚いたのか? 仮面が外れているぞ。
 「どうして……」
  スマイル仮面が外れて驚きの表情を見せている古泉に、俺は言ってやった。
 「以前ならそうは思えなかったけどな。これだけいろんな目に遭っておきながら、今更ハルヒがいない世界なんて俺にとっては意味がない。俺を撃ってお前が助かるならその方がいいに決まってるさ」
  うつぶせに倒れているハルヒの髪を触り、軽く梳いてみる。まだ暖かい。
  なんでこんなことになっちまったんだろうな。こんなことになるくらいなら、もっと早く素直になっておくんだった。
 「お前は知ってたんだろ、古泉」
  もうハルヒの笑顔が見られないのか、そう考えるだけで目の前が真っ暗になる。
 「俺がハルヒを好きだってことを、な」
  古泉は何も言わなかったが、やがて────


86 ハルキョンSS 古泉の陰謀 3/3 sage 2008/04/16(水) 18:29:45 ID:Kr0xinUk
 「だそうですよ、涼宮さん」

  待て。
  何故そこでハルヒに話しかける……?

  俺が呆然としている間に、うつぶせに倒れていたハルヒがむくりと起きあがった。
  おい、どうなってるんだ? 何なんだよ一体。
  何が起こっているのかさっぱりわからない。おい、古泉、解説しやがれ。
 「申し訳ありませんが僕はこれで失礼させて頂きますよ。馬に蹴られたくはないのでね」
  いいから説明しろ! って、本当に帰るなよこの野郎!

  ハルヒはその場に座り込んだまま何も言わない。いつもだったらウンザリするくらい話すくせにな。まさかゾンビじゃないだろうが。
  て、待てよ。ハルヒは別に死んじゃいなかったわけで、つまり俺と古泉のやりとりはずっと聞こえていたってわけで……。

  古泉、戻ってこい。さっきの銃はどうせ偽物のフリして本物なんだろ。弾を込めて俺に寄こせ。今度こそ本当に撃ち殺してくれ、頼む。

 「キョン」
  ようやく口をきいたハルヒに話しかけられてあからさまにビクッとする。挙動不審になるのも仕方ないだろ。
 「あの、ハルヒ、今のはだな……」
  しどろもどろに何か言い訳をしようとするが、言葉が出てこない。言い訳の余地があるかどうかと聞かれるとわからんが。
 「今更前言撤回、なんて言ったら怒るわよ」
  赤い顔をして俺を睨み付けながらそう言われちまったら、本当に言い訳なんか出来なくなるじゃねえか。うわ、首吊りてえ。
 「すまん」
 「謝ってるんじゃないわよ、バカ」
  ああ本当にバカだよ。どうやら俺は古泉にはめられたらしいからな。て、撃たれたフリして倒れてたってことは、お前もグルかよ!
  ハルヒはそれ以上何も言わなかった。俺のアホな告白を聞いてどう思っているかはわからんが、答えを聞くのが正直怖い。

 「あんた、本当にバカよね」
  謝ることすら拒否されて照れくささやら自己嫌悪やらでうなだれていた俺の頬に手が添えられたかと思うと唇が塞がれた。
  確かにバカだよな、だけどこんな茶番まで演じたお前の方がよっぽどバカだよ、そう言ってやりたいが出来ないので代わりに目を閉じることにした。


  明日になったら、殴る代わりにゲームで有り金全部巻き上げてやることで許してやるよ、古泉。


   おしまい。またアホなネタでごめん。


88 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/04/16(水) 19:01:18 ID:ZFmWmQTx
 おいハルにゃん、これはいくら冗談でもタチ悪いぞ。人を悲しませる嘘はよくないな。
 罰としてこれから毎朝キョンに味噌汁をつくってあげること。お兄さんとの約束だ、守れるな?


89 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/04/16(水) 19:02:03 ID:3lGSo4Em
 GJ!細かいトコは目をつむっちゃうよW


91 86 sage 2008/04/16(水) 19:24:16 ID:ViWzqN8D
 帰宅。GJくれた人ありがとう。
 後から言うのもなんだけど、言い訳させてもらうと、
 >>88
 ハルヒはまさかキョンが信じるとは思ってなかった。一般人からしたら一高校生が銃持って人を撃つなんてバカバカしいネタなわけだ。
 それなのにキョンがあっさり信じたのはもちろん古泉の背景を知っているからで、古泉の方は信じるだろうと踏んでやっていた。
 腹黒いのは古泉ってことでwww

 そもそも、これはエイプリルフール当日に思いついた、長編になりそうで断念したネタを
 無理矢理圧縮して書いたんで、色々アラがあって申し訳ないw


92 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/04/16(水) 19:37:51 ID:fiZsGEHK
 GJ!!
 久々のSSですね。内容もおkでよかったです


95 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/04/16(水) 20:06:25 ID:k3CyW1Y+
 >>91
 エイプリルフールなら怒れないなw良かったです


96 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/04/16(水) 20:54:55 ID:dYNsLQDQ
 >>84-86
 GJ!
 古泉ナイスw
 でも内心は「このバカップルが!」とか思ってそうw


97 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/04/16(水) 21:51:01 ID:3lGSo4Em
 そこは「計画どおり!」な古泉でw

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(舟)
 日本が銃社会化を免れていることに感謝すべきですな。

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「輝いていたハルヒのレス」リスト一覧:
総合改変ガイドライン
SSSS・ハルキョンSS・長キョンSS・佐々キョン

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引用元:【涼宮ハルヒの憂鬱】涼宮ハルヒを語れ その87

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