2008年03月03日

(SS)ハルキョン「キョンの消失」

勝手に今日輝いていたハルヒのレス:

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667 ハルキョンSS キョンの消失 sage 2008/03/02(日) 14:22:42 ID:+15WiXG6
  その日の昼休み、涼宮ハルヒはSOS団の溜まり場、つまりは文芸部部室で昼食をとるつもりだった。
 しかし、ドアノブに手をかけたとき声が聞こえ、思わずハルヒは手を止めた。

  「いいか、このことはハルヒには秘密だからな。」
 キョンの声だと直ぐにわかった。何か自分に隠し事をしようとしている。すぐにでも問い詰めてやろうと
 思ったがその次の言葉でハルヒの動きは止まった。
  「わかっていますよ。残念ですね、あなたとお別れとは。」
  「大げさに言うな。一生というわけでは・・・ん、ドアが開いてるな。ハルヒか?」
  「秘密」、「お別れ」この二つの言葉でハルヒの頭の中にはさまざまな考えが巡り、ドアの前で立ち止まって
 いたが、キョンの声でなんとか戻ってきた。
  「やっぱり、お前か。そんなところで立ってどうした?」
  「え、ああ、忘れ物しちゃったかと思って・・・。気のせいだったけど。」
  なんとかその場の体裁を保ち、動揺はキョンには見せないようにする。キョンも古泉も普段といたって変わらず、
 よくわからないボードゲームをやっている。

  ハルヒは昼休みも、次の時間もずっとキョンの「秘密」を考えていた。その結果、「退学」という結論に至りつつあった。
 何らかの事情で退学することになってしまったが、きっとその原因をハルヒが潰しに行ってしまうだろうと考え、
 結局教えないようにしている。というのがハルヒの考えたキョンの事情だった。
  とはいえ、まだそう決まったわけではない、詰め寄ればいいのだが先ほどの部室の様子からして簡単にはキョンは
 言ってくれないだろう。それにハルヒもキョンに無理に口を割らせるのはあまり気が進まなかった。
 
  帰りのホームルームが終わり、いつものように「部室に行くわよ!」と誘うところを、キョンが振り返りその日はこう言った。
  「すまん、今日はちょっと行けそうにない。」
  呆然とするハルヒを前に、キョンは帰り支度をし、谷口に二、三はなしてそのまま教室を出た。そのとき谷口に伝えた言葉を
 ハルヒは聞き逃してはいなかった。
  「じゃあ、後の事は頼むぞ。」
  谷口も何か知っている、そう気づいたハルヒは急いで詰め寄った。
  「ねぇ、キョンは何か隠してるの!?何か頼まれたでしょ、教えなさい!早く!」
  襟元を締め上げ、グイグイと揺する、
  「ちょ、ちょっと放せ!キョンに頼まれたのはノート取りだよ。数日分頼まれたんだよ!」
  あっそう、と言うとそのまま谷口を放り出し、再びハルヒは考える。ノート取りを頼むと言うことは退学はなくなった。
 しかし、何もわからずその日はモヤモヤしたままだった。
 
  事実、次の日キョンは学校を休んだ。担任に聞いてみたが「家庭の事情」と言うだけだった。何もわからない。
  その次の日も、キョンは休んだ。携帯電話で連絡を取ってみたが返ってこない。この日になるとハルヒのモヤモヤはイライラに
 変わっていた。
  何か重大な悩みがあるのなら、自分に相談してくれればいいのに何も言わずに消えてしまった。そんなキョンに憤りに感じていた。


668 ハルキョンSS キョンの消失 sage 2008/03/02(日) 14:24:56 ID:+15WiXG6
  二日ぶりの学校はなぜか懐かしく感じた。そして、この部室も。山奥から大急ぎで戻ってきて、まず最初に気づいたのが
 ハルヒがどうやら俺に連絡を取ろうとしていたようだ。なぜ、あいつがそんなに俺に急に連絡をとろうとする理由が
 さっぱりわからない。授業がわからないとか、そんなことはあいつに限ってないだろう。むしろ俺が教えてほしいくらいだ。
 それはいいとして古泉、朝比奈さん、長門に準備を丸投げしてしまい俺はすこし申し訳ない気持ちになっていた。
 鶴屋さんも手伝ってくれたようでなんとか間に合ってよかったと俺は胸をなでおろしていた。
  残されたのは俺の仕事、ハルヒの下駄箱に手紙を入れるだけだ。

  授業が終わり、不機嫌なハルヒは淡々と荷物を片付け、教室を出た。
 SOS団には昨日は行っていない。キョンが休んだ初日は行ったが、すぐに帰った。
  下駄箱を見ると手紙が落ちた。またくだらない男が・・・と思ったがそこに書かれた文字に目を疑った。
 間違いなくキョンの字だった。そこには「今夜、部室で」とだけ書かれていたのだった。

  日は落ち、外で活動している部活が帰り支度を始める頃、部室に近づきながらハルヒは考えていた。
 キョンは間違いなく戻ってきているだろう。しかし、なぜ自分の前に姿を現さないのか。
 泣く泣く夜逃げをすることになったのか、それとも悪の組織にでもさらわれたのだろうか。
 そんなことを考えているうちに部室に近づく。明かりはついていない。足音だけがカツンカツンと響いている。
  ドアノブを捻り、唾を飲み込む。今まで特に隠し事もなかったはずだが、今回ばかりは何が待っているかわからない、
 意を決して扉を開けた。

  パン!パン!パン!とクラッカーの音が鳴る。明かりがつき、ハルヒの前に久しぶりに全員そろった団員たちが並んでいた。
 もちろん、キョンも。
  「誕生日、おめでとうございます。涼宮さん。」
  「このケーキ、長門さんと私で作ったんです、ロウソク消してください。」
  みくるの指差す方向にはケーキ。そこに乗せられたチョコレートプレートには誕生日おめでとうの文字が書かれていた。
  「え・・・これ・・・」
 
  俺はハルヒにネタバラシをしてやった。どうせ誕生日など忘れているだろうという俺の考えによりSOS団でハルヒには内緒で
 誕生日会を企画していた。
 やっと状況を理解したらしく小さくうなづいたハルヒはなぜか俺が休んでいたことについてまで熱心に聴いてきた。
 ただ単に、身内の不幸というやつだったのだが。
 その身内というのが山奥住まいだったので携帯に電波も入らず戻ってきたとき初めてハルヒの連絡に気づいたわけだ。
 しかし、授業の終了も近づいており焦っていたため連絡を取れなかったのだ。
  古泉に閉鎖空間がここ数日で異常発生していると聞いて焦ったがどうやら収束しつつあるらしい。
 こういうイベントも最近なかっただろうしな。
  さて、主役にロウソクの火を消してもらってパーティーを始めるとするかね。ハルヒがうつむいて震えているが、あいつも感極まっているのだろう。
  「心配させて、このバカキョン!」
  いきなりはたいてきやがった。心配とは何のことなのだろうかさっぱりわからなかったが、
 そのあとにつぶやいた言葉を俺は聞き逃さなかった。
  「・・・でもありがと。」


669 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/03/02(日) 14:31:25 ID:bDgwod+b
 ジイジェイだぜ
 キョンの消失いうから朝教室にいったら前の席に座っていたのは
 キョンでなく朝倉だった!とかいう内容かとおもったぜw


670 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/03/02(日) 14:35:11 ID:g7Ctl1S0
 GJ!


671 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/03/02(日) 14:37:53 ID:cjnK0Z8s
 >>667-668
 GJ!!

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(舟)
 断片情報から勘違いをして、ハルヒの中で情報が一人歩きしてキョンの消息を心配しまくりな状態が良いですな。

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引用元:【涼宮ハルヒの憂鬱】涼宮ハルヒを語れ その82

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