2008年02月11日

(SS)ハルキョン「匍匐前進」

勝手に今日輝いていたハルヒのレス:

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620 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/02/09(土) 19:47:18 ID:hqmeJRqV
 匍匐前進するハルヒ


655 SS sage 2008/02/09(土) 23:48:40 ID:+HIvDXPI
 >>620より。やっぱり関係なくなってしまった。紙相撲から進歩してないな俺。
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  涼宮ハルヒという女は、時に人の思いも寄らぬ行動を取る。
 その奇行の数々は思い出しただけでも俺は胸焼けがしようというものだ。
 谷口はこれでもマシになったと言ってたが、放課後や休みの日まで一緒に居る俺はそうは思えないな。
  それとは関係なく俺は誰だかわからない奴の突然の呼び出しに応ずるべく指定の場所に向っていた。

  それは体育が終わって教室に戻ってきたときのことだった。
 俺は男子の着替えの場になっている6組の教室から自分のクラスに戻ってきた。
 「なんだ、また着替えないのか」
 「そうよ、暑いから」
 体操服姿のハルヒは外を眺めたまま答える。たしかに暑いだろうな、あれだけはしゃいでいれば無理もない。
  男女混合の4チームによるバレートーナメント。優勝したのはハルヒと長門と阪中のいたAチームだ。戦力差がありすぎだろ。
 長門が拾って阪中がトスし、ハルヒがスパイクを決める。見事だったよ。
 もっとも俺は対戦してないから味わってはいない、地味に初戦敗退だったからな。谷口のせいだ、俺と国木田の西中コンビはよかったのに。
 まぁ過ぎたことは言うまい。そんなことより次の英語の準備をしなければ。
  俺は教科書を取り出そうと机に手を入れた。
 「ん?」
 手に違和感を覚えて机の中を見る。紙、いや手紙が入っていた。
 体育に行ってる間に入れられたのか。一時間目には無かったはずだ。
 差出人は書いてないな。
 『放課後 誰もいなくなった教室に来て』なんて書いてあったら爆笑するところだ。長門にジョークのセンスが備わったんだからな。黒いが。
 とりあえず中を見てみるか。
 「『放課後に体育館の裏に来てください』、か」
 この字なら男子である可能性は低そうだな。授業中に入れたのであれば5,6組の連中は除外できるが、誰だろうか。
 いや、差出人を推理するのは止めよう。呼び出しには極力応じるのが俺のポリシーだからな。いままでもそうだったし。
 案ずるより生むが安しだ。
 そう思った俺は英語の教科書を取り出した。
 「キョン」
 後ろから声が掛かる。俺の後ろにはハルヒしかいないので声をデータベースで検索するまでもない。
 だから他の場合よりコンマ3秒ほど早く振り向く。
 「なんだ?教科書でも忘れたか」
 俺は予想できる25の中から確率の高そうなものを言ってみる。
 「え、っとその。…なんでもないわ」
 なんじゃそら。用件を忘れたのか、健忘症にはまだ早いぞ。
 そこまで言って俺は伝えなければならない事があることを思い出した。
 「そうだハルヒ。すまんが今日は部室に行くのが遅くなりそうだ。用事があってな」
 「そ、そう。わかったわ」
 あなめずらしや、ハルヒが問い詰めてこなかった。雨でも降るのではなかろうか。
 俺が微妙な顔をしていると英語の教師がやって来た。
 問い詰められても困る俺は授業に集中することにした。一応言い訳を一つ二つ考えておいてあるんだが。
  その後もハルヒは俺を呼んでは「なんでもない」、を何回か繰り返した。
 少し珍しかったな、こいつのためらう姿は。何をためらってるか知らんがね。


656 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/02/09(土) 23:49:09 ID:+HIvDXPI
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  そして放課後になり、俺は前述の通り体育館の裏へ向っていた。
 ハルヒは部室で着替えるらしく、とっとと向ったようだ。
  体育館に着いた。さて、裏へ行こうかね。
 と俺が足を踏み出したときだ。体育館の中へ入る体操服の影があった。
 運動部の連中かと思ったが、体育館の中からは物音がしなかったので変な感じがした。
 俺は高校に入ってから育った不思議アンテナが反応した気がしていやな気分だったが、その人影を追うことにした。
 音を殺して中に入る。電気もついていないし人影もない。そういえばバスケット部は練習試合だと言っていたな。
 他の部活もそうなのかもしれない、しかし主のいない体育館は静かである。
 俺は辺りを見回してみつ。
 「ん?」
 入り口から正反対の場所、まさに体育館の裏に面した鉄格子つきの窓の近くに体操服の女子を見つけた。
 うつ伏せになってちょこちょこと進んでいる。
 俺は近づいてみることにした。
  近づけば近づくほど冷や汗が出る。なんでこいつがここにいるんだ。
 「ハルヒ」
 「!」
 体操服のSOS団団長・涼宮ハルヒは気の毒になるほど『ビクッ』と跳ねた。
 「なんでお前はこんなところで匍匐前進してるんだ?」
 予想は十分につくが一応聞いてやろうじゃないか。
 「えっと、…体を鍛えにきたのよ」
 うそつけ。お前に体を鍛える意味があるとは思えんぞ、俺より力があるし、締まってるからな。同じ理由でダイエットも無い。
 「大方俺の机に誰かが手紙を入れるのを見て好奇心できたんだろうが、覗きは感心せんぞ」
 いくら不思議を追い求めるのが目的でもやりすぎはダメだ。俺がそこまで言うとハルヒは俯きながら言う。
 「可愛かったんだもの」
 「なにがだ」
 「差し出し主の女の子。6組の子なんだけど、有希みたいな感じの可愛い子なのよ」
 そうか、そんな子に呼び出されるとは俺も隅に置けないな。
 「あんたの好みが有希みたいな、守ってあげたくなるような子だってのは知ってる」
 まぁ長門のことは大事な仲間でもあるしな、守れるときは守ってやるさ。
 「あんたは無駄にやさしいから誰にだって好かれるわ」
 褒めてくれるとはこれまた珍しい。これは確実に降るな。
 「…なんでそんな単調な言い方なのよ。もっと喜んだら?」
 「お前のここにいる理由が的外れだからあきれてるのさ」
 まったく何の心配かと思えば。
 「お前はおれがそのこと付き合ってSOS団に来なくなるのを心配してるんだろ」
  俺がお前らから離れるわけないだろ。
 「そんな中途半端なマネはしない。最後まで付き合ってやるさ」
 宇宙人に未来人に超能力者だぞ?
 「自分の意思で俺は、あんなおもしろい集まりから抜けてやるもんかよ」
 長門、朝比奈さん、古泉。そしてハルヒ。これ以上があるかってんだ。
 「…ちょっと違うわよ。バカ」
 顔を上げたハルヒは笑っていた。いい笑顔だ。
 俺はこの笑顔こそを守ってやりたいと思った。

  この後俺は体育館の裏で告白を受けることになった。
 俺は素直に、他に気になる奴がいる、と答えた。
 相手の子は泣いてしまったが最後にこう言ってくれた。
 「その人を泣かせないでくださいね」
 天変地異が起きても泣かせるものかよ。


 以上です。時間かけた割には変なところばかりでスマンです。


657 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/02/09(土) 23:49:53 ID:+HIvDXPI
 ゴメン
 名前欄にSS入れ忘れた


658 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/02/09(土) 23:56:52 ID:Gq1mbGBw
 体操服で匍匐前進してるハルにゃん想像しただけで悶絶してしまうぜ…!
 あと匍匐(ほふく)を葡萄(ぶどう)と読み間違えた俺


659 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/02/09(土) 23:58:56 ID:VK00KOMr
 >>655-656
 乙!
 さっきのSSも含め、おかげでいい1日だったぜ


660 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2008/02/10(日) 00:46:16 ID:NcW1Gr0c
 >>655-656
 グリムジョー・ジャガージャック(GJ)

 >>658
 よう、俺じゃないか。こんなトコで何やってんだw

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(舟)
 ハルキョンの仲も、匍匐前進のようにじりじりと前進しているようで。

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総合改変ガイドライン
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引用元:涼宮ハルヒの憂鬱】涼宮ハルヒを語れ その79

コメント

キョンに告白したのは消失長門そっくりの少女。と考えた俺は泣けてきた。

ハルヒに呼ばれてコンマ3秒早く振り向くキョンに笑った

素晴らしすぎる
GJ

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