2007年10月29日

(SS)九曜キョン「二人きりのハロウィン」

勝手に今日輝いていたハルヒのレス:

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185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/28(日) 10:36:14 ID:jhkrJWtC
 SS
 「ハロウィンパーティをするわよ!」
 いつもの一言でSOS団主催ハロウィンパーティが開催された。
 鶴屋さん、谷口、国木田、そして佐々木団の連中も参加である。
 驚愕の発売が延期になったことで、奴等も暇なんだろう。
 仮装して玄関口で叫んだら菓子をくれるようなアメリカナイズされた家はそうそうあるはずもなく、
 我々はコスプレイヤーだらけの鍋大会を淡々と楽しんでいた。
 「じゃ、本日のメインイベントよ!」
 メインイベント? なんだそりゃ。
 「肝試しよ!」
 それはたぶんいろいろと間違っていると思うぞ。ヨーロッパだかアメリカの習慣なんてよくわからないがな。
 しかし俺の異論なんて我が団長には一切の影響力を持たない。
 だが賛同意見は耳に入るようで、鶴屋さんと佐々木の賛成を持って肝試しは実行の運びとなった。
 墓地を二人一組でまわる。お決まりのロケーションだ。くじでペアを決めた。
 俺は…………九曜とだ。

 九曜はアリスの格好をしている。誰がしつらえたのかわからんが、使われている色は白と黒と灰色だけだ。
 不思議の国の九曜。もちろん俺も、他の参加者も、全員何らかの仮装をしているのだが説明は割愛させていただこう。
 九曜スレの諸兄にとってそんなことは蛇足以外の何物でもないだろうから。
 俺と九曜は並んで歩く。九曜の歩き方はまるで空間上を滑っているかのようだ。足が地面についていないのかもしれない。
 「――怖い――?」
 「いいや」
 「――そう――」
 あたりは真っ暗でおまけに九曜は黒ずくめの格好をしているから、顔と手足だけが薄白く浮かび上がって見える。
 「お前は?」
 「――辛い――」
 「辛い?」
 「――――キムチ……鍋――」
 ああ、さっき食った鍋か。
 まったく、こいつとの会話は雲をつかむようで骨が折れる。


186 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/28(日) 10:37:29 ID:jhkrJWtC
 月を隠していた雲は風で流され少し月明りが差し込んだ。
 九曜の白皙の肌がそれを照り返す。モノトーンの服とのコントラスト。
 「…………」
 いかん。
 「――男は狼なのよ……気をつけなさいー……」
 ……こいつ俺の考えてることがわかるのか?
 ていうかそれは某国営放送の某アニメ繋がりか?
 「――やっと…………二人きり――」
 そう言いながら九曜は、歩いていこうとする俺を引き止めた。両手で俺の腕をつかんで。
 「え?」
 それはつまり……そういうことなのか?
 いや、九曜に人間並みの意思疎通を期待してはいけない。
 きっと「月がきれいね」とかそういう意味なんだろう。
 「ねえ――――」
 九曜が上目遣いで少しづつ歩み寄ってくる。どうやら本当にそういうことらしい。
 だが情けなくも後退りする俺。
 「ど、どうしたんだ九曜……うわっ」石につまずいて仰向けに倒れてしまった。
 背中に服越しの土の感触がする。
 「――わたしが……嫌い――?」
 九曜はなおも俺に接近しようとし、馬乗りのような格好になった。
 九曜の顔が近付いてくる。俺は堅く目を閉じた。
 唇に温もりとやわらかい感触があり、そして半ば強引にさらにやわらかく熱い何かが押し入ってきた。
 その何かは俺の思考の範疇にはない動きをした。
 あるいは俺が思考することをやめてしまったのかもしれない。
 体がしびれるようだ。
 ……ん?
 比喩的な表現ではなく、実際に電流が流れた気がした。
 そう思ったとき何かは俺の外へ出ていった。
 目を開けると九曜は依然として俺にのしかかっている。
 とりあえず降りてくれ……。


187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/28(日) 10:40:05 ID:jhkrJWtC
 「!」
 声が出ない。というか出せない。そして体も動かせなかった。動くのは目だけ。
 いったい俺に何をした?
 「――ナノマシン――」
 九曜はつぶやいた。
 ナノマシン?
 口移しで俺に投与したのか。
 「――やっと二人になれた」
 ツッコミを入れたいことが山程あるのに体が動かない。
 「――情報操作を行わなければ誰にも気付かれない――」
 そのためのナノマシンか。だが、何のために?

 「――あなたを殺して……涼宮ハルヒの出方を見る――」

 二度と耳にしたくない台詞だった。だが聞いてしまった。
 「――『天蓋領域』の意思……」
 「キョーン! どこ行ったのよ!」
 「おーい九曜さーん」
 ハルヒと佐々木の声だ。だんだん近付いてくるようだ。
 なかなか戻ってこない俺たちを探しにきたのだろう。
 九曜がおもむろに口を開き、何やら二つくらいの単語をつぶやいた。
 その直後、ハルヒと佐々木が俺たちの横を通った。
 一瞬ハルヒと目が合った気がしたが……ハルヒと佐々木はあらぬ方向に声をかけつつ通り過ぎていった。
 俺と俺に馬乗りになっている九曜の存在感はそのへんの石ころと同程度になっているらしい。
 俺と九曜を呼ぶ声が行き交っている。他の面々も探してくれているようだ。
 「――SOS――SOS――ほらほら呼んでいるわ…………ふふ」
 俺は初めて九曜の笑顔を見た。だがこんな恐ろしい微笑みは二度と見たくない。いや、その心配もいらないようだ。
 九曜の足が俺の腕を押さえ付ける。マウントポジションってやつか。スカートがよじれ白い足があらわになる。
 正直、たまりません。
 「――――じゃあ……死んで」


188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/28(日) 10:41:11 ID:jhkrJWtC
 暗闇の中で俺は目を覚ました。
 俺の部屋の、俺のベットの上だ。
 「夢か……」
 なんて夢を見ちまったんだ。
 九曜と閉鎖空間に閉じ込められる夢と、九曜に殺される夢。
 やれやれ。
 一体今は何時だろう。枕元の目覚まし時計を手探りで探す……ん?
 体が動かない。
 金縛りってやつか?
 いや、違う。何かで体が縛られている。磯クサい。
 昆布だ。取れたての長い昆布で、文字通り俺は昆布巻きになっている。
 「――ふふ――」
 この微笑みをまた見ることになってしまったか。

 周防九曜が闇と同化しながら立っていた。

 了


 アリスSOSが存外におもしろかったので書いてしまった。
 反省している。


189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/28(日) 12:57:15 ID:/0nuGbfc
 磯クサイにフイタw


190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/28(日) 14:25:24 ID:6+ZBZJO3
 wwwww


191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/28(日) 15:02:14 ID:VLw6RPDo
 何故創作くーちゃんってこんなに萌えるんだ!?


192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/28(日) 20:21:07 ID:mlTQwXmk
 だからなぜヤンデレなんだよwwww

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(舟)
 何を考えているのか分からないせいか、こういうヤンデレ化→独占行動に走るってのもありそうですな。

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「輝いていたハルヒのレス」リスト一覧:総合SSSS・長キョン改変ガイドライン

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引用元:【涼宮ハルヒの憂鬱】周防九曜――萌えスレ……3

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