(SS)朝キョン「ぷあがーる涼子ちゃん」
勝手に今日輝いていたハルヒのレス:
-----------------------------
390 :ぷあがーる涼子ちゃん1/2:2007/10/19(金) 19:05:32 ID:TNNYbNY8
承前。
―――壁を破って登場したのは、誰あろう長門有希その人だった。
「一つ一つのプログラムが甘い。空間封鎖も情報封鎖も…だから私に気付かれる。侵入を許す」
「くっ…!」
顔色を変えつつも、般若の…というよりは必死の、どこか切羽詰まった表情で歯噛みする朝倉。
「あなたは私のバックアップのはず。独断専行は許可されていない。この人間から手を引くべき」
「…嫌だと言ったら!?」
なんか捨て鉢な感じで叫び、攻撃を仕掛けてくる朝倉に対し、長門は微妙に憐憫の情を込めた視線を送った。
「……あなたにも事情があることは理解している。でも、やっていいことと悪いことがある」
「…事情?」
至極単純な俺の疑問形の呟きは華麗にスルー。
だが、次に朝倉から聞こえてきた音で、俺はその「事情」とやらをある程度理解してしまった。
―――くぅ。
仔犬の鳴き声のような、しかし攻撃の嵐の中でもはっきりと聴こえたそれが出た瞬間、朝倉はぼひゅっと音がするような感じで一気に沸騰した。
「……!!」
「…………」
「…………」
気まずい、とても気まずい沈黙。
「…えぇと」
攻撃すら中断して思いっきり恥ずかしがる朝倉には悪いと思いつつも、俺はトドメを刺すような質問を投げかけてみた。
「まさか…事情って、お金ないとかそういう、」
「えぇそうよ! 悪い!? 観察対象に大きな変化があればボーナスが下りるの! こっちだって生活懸かってるのよ!!」
完全にヤケになって喚き散らす朝倉。
向こうも恥ずかしいかもしれないが、今の今まで俺を殺そうとしていたクラス委員の美少女宇宙人が実は(宇宙人なのに)貧困に喘いでいるという嫌な事実を突きつけられた俺はどうすればよいというのか。
夢もへったくれもあったものじゃない。というか、宇宙人の口からそんな台詞は聞きたくなかった。
「だから、あなたはナイフを買いすぎ。月に10本は多い。少しは節制すべき」
「長門さんだって人のこと言えないでしょ!? 私知ってるのよ、あなたがコ○イチのレトルトを十パック単位で常にストックしてるの!」
「…! ひとのプライベートに口出しするべきではない」
「だから! 長門さんこそ私のプライベートに口出ししないでよ!」
今度はなんか俺そっちのけで口ゲンカがヒートアップしてきたようだ。
命を狙われているのはもちろん困るが、目の前で女同士の醜い(いや、見た目はどちらも美少女なのだが)争いをボケっと見ているのも非常に居心地が悪くて困る。
「…なぁ長門、じゃあ、この間俺がお前の部屋に行った時ほとんど家具がなかったのは」
「そうよキョン君、長門さんったら週一どころか二日に一回は○コイチでお夕飯食べてるんだから」
「二日に一回!?」
それは通い過ぎだろう。さらにレトルトまで買ってきているというのだから、金を使い果たして当然である。
「あなたこそ、毎晩毎晩ヤ○ーのオークションで意地になって数万円のナイフを競り落としているから生活費がすぐに底をつく」
「ぐっ…。あ、あれは、その、そうよ、ブローカーが悪いのよ! みんなしていぢわるして私が競り落とそうとすると値段つり上げて!」
「いや、そいつらは純粋に何が何でも競り落としたいだけだし」
政治家もびっくりの責任転嫁だなオイ。
つーかナイフばっかりそんなに集めてどうするんだ朝倉。飾るのか?
「まず使うのが一本でしょ、それから保存用と布教用に一本ずつ」
聖地に出没するヲタクみたいなこと言うんじゃありません。第一誰に布教するんだ。
「そりゃあ、キョン君とかキョン君とかキョン君とか」
「俺だけか。言っておくが俺に猟奇趣味はない」
そして思わずスルーしちまったが、『使う』ってお前。何に使うつもりだ。
「そりゃあ―――」
「いや、やっぱ言わなくていい。怖いから聞きたくない」
万が一「新月の夜にうら若い乙女を暗がりから狙って…」とかいう台詞を聞いてしまったら俺はもう何も信じられなくなる気がする。
391 :ぷあがーる涼子ちゃん2/2:2007/10/19(金) 19:06:51 ID:TNNYbNY8
「とにかく! キョン君には死んでもらうわ…私のナイフ道と明日の生活のために!!」
「ナイフ道ってなんだ。そしてお前の本音は後半の方だろうが」
俺の言葉も聞かず、ふらふらとした足取りで突っ込んでくる朝倉。
頼りない歩みでも怖いものは怖い。俺は、とっさに両腕で心臓と首のあたりを庇った。
しかし。
「………はぅ」
きゅるるー。
さっきよりも大きく腹の虫が鳴り、朝倉は途中で目を回して前のめりに倒れかける。
その先には、隆起した床という名の凶器が―――。
「……え?」
「…ったく」
まったく、何をやってるんだろうね俺は。
ここで動いちまうのは俺のキャラではないはずだ。俺みたいな凡人はどんな場面でもアホ面さげてぼけっと突っ立ってるのがお似合いだろう。
それなのに。そうしておけば全てをやり過ごせる、と自分に言い聞かせていたはずなのに。
俺は、倒れ込む朝倉をしっかりと抱きとめていた。
「キョン…君?」
「……腹減ってるなら無茶するなよ」
顔が熱い。なんだか妙に気恥ずかしくて、俺は見つめてくる朝倉から視線を外した。
「なんで? 私は、あなたを―――」
「今日、帰りにウチに来いよ」
朝倉の言葉を遮り、口が自分のものじゃないみたいに言葉を紡ぎ出す。俺にはひどく不釣合いな、気障な台詞を。
でも、仕方ないだろう。
「ウチで飯食ってけ。大したモンは出ないけどな。なに、一人増えたぐらいじゃお袋も文句は言わないさ」
今日は疲れた。呼び出され、殺されかけ、宇宙人のトンデモバトルに巻き込まれ、挙句の果てに宇宙人の知りたくなかった秘密まで知ってしまった。
完全に脳が容量オーバーを起こしている。
だから。だから今日くらいは。
「ウチは何の変哲もない一般的な家だからな、大したもてなしはできない。だが…空腹で倒れるほど生活に困った女の子を受け入れるくらいなら、いくらでもしてやるよ」
俺もハメを外したって、バチは当たらないだろう?
朝倉は無言。何か気に障ることでも言っちまったんだろうか、あぁだから止めときゃよかったのに、などと脳内で激しく後悔していると、俺の耳に小さな声が届いた。
「…………いいの?」
俺の胸のあたりで俯いたまま―――世間的にはこれを『胸に顔を埋める』と言うのだろうが俺は認めない―――、呟く朝倉。
その声には遠慮と―――そして戸惑いが多分に含まれていた。
「いいに決まってるだろ。さ、帰るぞ」
また恥ずかしさがぶり返してきて、ついぶっきらぼうな口調になる。
肩を貸してやると、朝倉は恥ずかしそうにしながら、しかし嬉しそうに。
「私…おでんがいいな」
「任しとけ。お袋のおでんは天下一品だ」
そう言って、二人で笑いあう。
今日の夕飯は、いつもより楽しくなりそうだった。
「…それなら私も」
「お前はきちんと三食以上食ってるだろうが。しかもカレー」
392 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/19(金) 19:08:56 ID:TNNYbNY8
sage忘れスマソ。
たいした出来じゃない上に途中から長門が空気だが、その辺は許してくれ。
俺にはこれで精一杯だ。
393 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/19(金) 19:27:45 ID:0BYUXvh2
>>392
フラクラされた長門カワイソスwwww
GJ!
394 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/19(金) 19:59:38 ID:tAmO+sTj
>>392
GJ
まさにジリ貧www
395 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/19(金) 21:56:55 ID:fViLbVkZ
激しくワロタ。
396 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/19(金) 22:29:39 ID:luiMqRzn
>>392
長門カワイソスwwwGJ!
-----------------------------
(舟)
前フリは日本経済の話じゃなくて、朝倉の台所事情だったか。貧乏長門に続き、朝倉でも貧乏ネタって、流行ってるのだろうか。
-----------------------------
「輝いていたハルヒのレス」リスト一覧:総合/SS/SS・長キョン/歌/改変/ガイドライン
-----------------------------




![グレンラガン パラレルワークス2 【完全生産限定版】 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/41ETvh-fjXL._SL160_.jpg)














![「境界線上のホライゾン」補習授業下敷[1]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51ZvPXw1j-L._SL160_.jpg)

![劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー ディレクターズカット版 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51l-BZCg5-L._SL160_.jpg)























