落ちろ、カトンボ - 『涼宮ハルヒの憂鬱』#11「射手座の日」
サッカーワールドカップの影響で、私が視聴している放送局では、放送日が2日遅延。まぁ当日中にようつべ(YouTube)にアップされていたから、それを見ても良かったんだけれど、やっぱり初見はテレビでということで。
私はあんまり作画にはこだわらない方だと思っていたが、何か今回の作画、全体的にキャラが丸っこく、幼く感じた。いや、別にこれはこれで良いんだけど。気になったというだけ。それよか、キョンが目をつぶって、細目状態になっている場面が多かったことの方が気になった。こっちも気になっただけだが。
冒頭の映像は、宇宙艦隊が戦闘態勢に入りつつあるCG。一体これはどういうシチュエーション? と思っているうちにOP。この宇宙艦隊のCG、一話限りでしか使用しないのに、随分力を入れているよな。
今回のねこマンは2人組。マタタビモノの出で立ちに、額にはそれぞれ「野」「北」の文字。「東海道中膝栗毛ねこマン」か。しかし今回のストーリーに、弥次喜多モノがどう関係あるのか謎だ。
今回の時節は、文化祭が終わった秋の頃。まず冒頭の映像に至る前、一週間前に遡る。
SOS団の部室にて。涼宮ハルヒを除くメンバー4人がノンビリ過ごしていると、コンピュータ研究部の面々が来訪。5月の頃は部員4人だったが、今回は5人。どうやら新入部員を1人確保できたようで。対応に出た朝比奈みくるは、コンピ研部長を目にしただけで、必要以上におびえて後じさる。美巨乳を揉みしだかれたトラウマは、いまだ健在。
みくるの代わりに、キョンが対応に出る。コンピ研部長は、SOS団に対し、一本のゲームソフトを進呈。タイトルは『THE DAY OF SAGITTARIUS III』。直訳すると「射手座の日 3」。文化祭の時に発表した、コンピ研制作のオリジナルゲームソフトだという。しかしキョンは文化祭でコンピ研が何をやってたのか全く知らず。みくるのクラスで焼きそば喫茶を堪能したキョンは、コンピ研など眼中に無かった模様。それを聞いたコンピ研部長、敵視している相手とはいえ、全く興味を持たれていなかったことに「展示場所が悪かったのかなぁ」と落胆気味。
話が脱線するけれど、私も高校時代、まんま「コンピュータ研究会」で部活動していたのだが、自作ゲームソフトなんてこれっぽっちも作らなかったなぁ。せいぜいベーマガ掲載のプログラムをなぞったり改変する程度。主な活動はMSX版『ランボー』の早解きか、『ダンジョンマスター』3人パーティプレイ。今思うと、ろくでもないことをやってたな。
ちなみに文化祭では簡単に制作できるバイオリズムと占いのプログラムを作って展示。これが意外と好評。経験則的に、文化祭みたいな場面では凝ったゲームよりも、単発・短時間ででき、特にパソコンに興味がない人でも遊べる内容が向いている。
閑話休題。コンピ研部長は気を取り直し、SOS団に向かって「勝負だよ! ゲームで勝負するんだ!」と、いきり立つ。そうしてコンピ研部長がSOS団の入口前で勝負勝負とわめいていると、突然、コンピ研部長の側頭部にドロップキックが炸裂。ほぼ水平から。蹴った人はもちろんハルヒ。あり得なさすぎる角度からのドロップキックに、素で噴いた。ようつべにアップされているWWEエディットキャラも真っ青だな。こういう描写を見ると、ハルヒはWWEの悪玉スーパースターが向いているかも。ディーバじゃなくて、普通に闘う方。
ハルヒとコンピ研部長による、勝負の取り決め。SOS団が勝ったら、コンピ研がパソコン4台を更に進呈するという。コンピ研が勝ったら、以前ハルヒが強奪したパソコンを返してもらうことに。しかし1:4では不公平だとハルヒが言い出す。ハルヒは続けて、コンピ研が勝ったら、パソコンだけでなく、長門有希も進呈するという。人一人を差し出す申し出に、葛藤するコンピ研部長。これを人員の選定に対する不満かと思ったハルヒは、みくるの方がいいかと問い、コンピ研部長を更に困惑させる。しかし欲望よりも倫理が勝ったようで、コンピ研部長はこの申し出を辞退した模様。「遂に脱・二次元か!?」とはならなかったようで。
勝負は一週間後と決まり、下校するSOS団のメンバー。ハルヒとみくるが雑談し、有希がゲームの説明書を熟読する後方で、キョンと古泉一樹が会話。「今回は負けても大丈夫」と言い切るキョンに、一樹は「涼宮さんを信頼しているんですね」と指摘。さらにハルヒが、負けた時はSOS団のメンバーを進呈すると言っていたのは、キョンを信頼し、絶対に勝つ自信があるからと続ける。
6月の野球大会で、ハルヒは野球の試合に負けそうになっただけで、閉鎖空間を発生させていた。そんな出来事から数ヶ月が経過した今、キョンは「ハルヒがゲームに負けたくらいで閉鎖空間は発生させない」と信じている。そしてハルヒも、直接口には出さないが、キョンを信じていると。互いに信頼し合える関係。いいものですなぁ。
ゲーム『THE DAY OF SAGITTARIUS III』の大まかな内容は、大体次の通り。
1チーム5人
各自が1万5千の艦隊戦力を所有
宇宙空間が舞台で、認識できる範囲は艦隊の周辺のみ
認識できる範囲を広げるには索敵艇を出し、索敵範囲を広げる
索敵情報は、チーム内で共有できる
ビームやらミサイルやらで攻撃
敵艦隊の戦力を0にすれば撃破
敵リーダーの艦隊を撃破した側が勝利
てなわけで、このゲームは攻撃方法よりも、索敵行動の方が重要なウェイトを占める。
勝負の日までの一週間、SOS団はゲームの教練に励む。
しかし意気込みに対し、結果が全く伴わない。そもそもリーダーのハルヒは「全軍突撃!」しか指示を出さない。そりゃ索敵が重要な艦隊戦で、闇雲に突撃してちゃ、勝てんわな。しかもみくるは全くのゲーム素人。ここでも未来人は全く役に立たず。
キョンと一樹は早々に順応したようだが、2人だけではどうにもならず。こういう時、一番頼りになりそうなのが有希であるが、その有希はマウスを空中に持ち上げていた。あ~、あの空中マウス、パソコンの操作方法を知らない人が、たまにやるよなぁ。
キョンが「今回は宇宙人的な力は使わない」と伝えていたため、有希は地球製のインターフェースに慣れようと悪戦苦闘。しかし訓練1日目で空中マウスをしていたというのに、短期間でパソコンの操作が上達。ハルヒが延々「全軍突撃!」と言って全滅する学習しなさぶりに対し、有希は「一本指→二本指→両手→ホームポジション→通常タイプ」と、格段の成長ぶり。宇宙人的な力を使わずとも、知識の習得は人並み外れている模様。
勝負の日。
SOS団の艦隊が、それぞれイメージ映像化される。艦隊員のデザインが特徴的で笑った。
ハルヒ☆閣下☆艦隊:見るからに宇宙人
古泉くん艦隊:へのへのもへじ
みくるちゃん艦隊:ねこマン(額に「肉」など)
ユキ艦隊:長門有希クローン
(キョン艦隊:キョンクローン)
一週間の教練の結果、SOS団には有希が実質戦力に加わったものの、まともな戦力はこちら3人に対し、コンピ研は5人。3対5での対決は、非常に厳しい。しかもコンピ研は制作者だけに、ゲームを熟知していそう。そして実際、勝負の方はコンピ研優勢で進行。
ゲームの描写、実際にパソコンをいじっている時と、イメージ映像の落差が良い。イメージ映像の時は勇壮なクラシック曲が流れて士気が上がるのに、パソコンいじっている時はマヌケなヘロヘロ音が流れて脱力させられる。
ゲームの方は、SOS団は有希の健闘で保っているものの、前線で戦うキョンと一樹が全く戦果を上げない状態に、とうとうハルヒがしびれを切らす。ハルヒは「ガン○ムを発進させなさーい!」と怒鳴るが、スパロボじゃあるまいし。ガンダムが出せないと分かるや、大将自ら前線に打って出ようとする。これをキョンと一樹が何とか留めるが、その間にもコンピ研からの攻撃を受けまくり。みくるはあさっての方向でうろうろしており、とうの昔に戦力外。指揮系統が混乱し、キョンは「こりゃ負けたな」とボソリ。
キョンが勝利を諦めた直後、急に画面上の認識範囲が大幅に増加。一樹の解説によると、このゲームには、艦隊戦力を分散させる「分艦隊」という操作手法が用意されているという。メリットは索敵能力の大幅な向上、デメリットは操作が非常に煩雑になること。有希はこの「分艦隊」を行った結果、SOS団艦隊に、認識範囲の大幅な向上をもたらした模様。しかし戦力を20分割し、これを同時操作するとは、もはや人間業とは思えない。そんな有希に視線を移すと、凄まじい勢いでキーボードを叩き続けている。みくるの「そんなに力を入れると壊れるんじゃ」という心配の言葉をシカトし、ひたすらキーボード操作を継続。
有希の様子がおかしいと見たキョンは、有希のもとに行ってインチキをたしなめようとしたが、有希の画面を見て驚愕。何と有希はGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)を用いず、コマンドプロンプトから文字入力で直接操作を行っていた。
(AA略)
久々にコマンドプロンプト
こういうコマンドを沢山入力していたのが
昔のパソコンなんだよな 今の新参は
昔のパソコンを知らないから困る
熟練者ならばGUI操作よりも、文字入力操作の方が直接的かつ高速の命令入力が可能なのだが、プログラム内容が発達した現在のゲームに対して、有希のそれはとても人間業とは思えない。唖然としていたキョンが気を取り直し、「俺はインチキすんなと言っておいたはずだぞ?」と注意するが、有希は「課せられたルールを遵守している」と、あくまで地球上の知的有機生命体が有する能力以上のことはしていない旨を明言。そう言われては引き下がるしかないキョンであったが、有希は続けて「インチキと呼ばれる行為をしているのはコンピュータ研の方」と、告発。
有希によると、コンピ研側は索敵をしなくても画面全体を認識できる状態になっており、SOS団には敗北しか道が無かったという。しかし今や、有希が不公平を是正するための修正プログラムを組み終え、キョンに対して、条件を対等にするための許可を出すよう促す。人間味の無い有希が、理由や経緯はどうあれ、「勝ちたい」という意欲を見せたことに、キョンは驚愕。しばし考えた後、「よし、やっちまえ」とゴーサインを出す。
高みの見物を決め込んでいたコンピ研部長。艦隊戦でのイメージ容姿が、デスラー総統そのまんまで爆笑。スクリーンを見ると、有希の言った通り、コンピ研側は最初から画面全体を見渡せる状態になっていた。しかし突如として画面がブラックアウト。その後、認識範囲が大幅に削られる。有希の組み上げたシステムが作動した結果、コンピ研側のインチキが解除され、その上でインチキができないようロックされた模様。当然、これまで索敵を行っていなかったので、コンピ研側は画面上の認識範囲が自艦隊の周辺だけになってしまったと。一方、SOS団は有希の分艦隊により索敵範囲が大幅に向上している。突然の形勢逆転。コンピ研側は体勢を立て直す間もなく、SOS団の集中砲火の的に。キョンが「落ちろ、カトンボ!」と、“木星帰りのニュータイプ”パプテマス・シロッコのようなセリフを発しながら、コンピ研の艦隊を撃破。
SOS団はコンピ研の2艦隊を撃破して大幅に戦力を奪ったものの、コンピ研部長の艦隊は奥に潜んでいて容易に手が出せない。そこで有希の分艦隊が効果的な一斉砲火を浴びせ、部長艦隊をいぶり出す。部長艦隊が逃げた先は、SOS団メンバーがずらり揃ったど真ん中。SOS団全軍の集中砲火の後、有希のトドメの一撃で部長艦隊は勇壮なクラシック曲をバックに轟沈。イメージ映像では、ド派手な爆発炎上。しかし次の瞬間には現実空間に戻り、ショボいビープ音と共に、画面上に「You win!」の文字。
勝負はSOS団の勝利に終わり、最初の取り決め通り、コンピ研はノートパソコン4台を進呈することに。コンピ研部長は、ゲームの敗北やノートパソコンを持っていかれること以上に、インチキがばれた上、ゲーム中にインチキを封じるプログラムを仕掛けられたことの方がショックなようで。コンピ研部長はキョンに、あれだけ鮮やかなハッキングを見せた相手が誰なのか問うが、薄々、有希であると予想していたようで。コンピ研部長、有希をコンピ研に勧誘。ハルヒは当然、これを断固拒否。しかしキョンは、有希がパソコンに興味を見せた点に着目。「お前の好きにしろ」と有希の意向を尊重。それを受けた有希は「そう……たまになら」と、コンピ研の活動に参加してみる意欲を見せる。
今回の話は、原作をかなり端折った内容。「孤島症候群」を2話構成に膨らませたのとは対照的。原作にある印象的なセリフも、ばっさりカット。それでいて話の軸はぶれていないし、パロディも織り交ぜてと、原作とはまた違った、アニメオリジナルの「射手座の日」が楽しめた。
次回予告。次の第12話は、時系列も同じ第12話で「ライブアライブ」。また私の予想は大ハズレ。やっぱり私の次回予告予想は、当たらないなぁ。
ウェイトレス姿の鶴屋さん登場。これだけでご飯3杯、いや5杯はいけるな。しっかし鶴屋さん、思っていたより胸が大きいな。鶴屋さんはぺたぺただと思っていたのに。
ハルヒ「予告なんてくだらないわ、あたしの歌を聴けぇ!」→キョン「ボンバー!」って、『マクロス7』か。涼宮バサラ。
現段階で放映済み&判明している回と、今後の予想。
| 時系列順 ハルヒ予告 | タイトル | 放映話数 キョン予告 |
|---|---|---|
| 第1話 | 涼宮ハルヒの憂鬱I | 第2話 |
| 第2話 | 涼宮ハルヒの憂鬱II | 第3話 |
| 第3話 | 涼宮ハルヒの憂鬱III | 第5話 |
| 第4話 | 涼宮ハルヒの憂鬱IV | 第10話 |
| 第5話 | (涼宮ハルヒの憂鬱V) | (第13話) |
| 第6話 | (涼宮ハルヒの憂鬱VI) | (第14話) |
| 第7話 | 涼宮ハルヒの退屈 | 第4話 |
| 第8話 | ミステリックサイン | 第7話 |
| 第9話 | 孤島症候群(前編) | 第6話 |
| 第10話 | 孤島症候群(後編) | 第8話 |
| (第11話) | (朝比奈ミクルの冒険 Episode00) | (第1話) |
| 第12話 | ライブアライブ | 第12話 |
| 第13話 | 射手座の日 | 第11話 |
| 第14話 | サムデイ イン ザ レイン | 第9話 |

































コメント
GUIは、グラフィカル・ユーザ・インタフェースの略
Posted by: どーでもイイ細かいツッコミ | 2006年06月15日 21:55
耳に残りません?あのショボイほう。
「トゥールールトゥットゥッ♪」・・ああ誰か助けて・・。
Posted by: 11話のゲーム音楽 | 2006年06月15日 22:31
>どーでもイイ細かいツッコミ様
ツッコミありがとうございました。
「え?」と思って文章を見直してみたら、「グローバル・ユーザ・インターフェース」とか書いていて、自分でビックリしました。修正させていただきました。
>11話のゲーム音楽様
同意です。ファミコンゲームのBGMに通じるものがありますよね。
Posted by: 鈴木舟太 | 2006年06月15日 23:54
キョンの細目多すぎですタイ。。
細目の時間帯の方が長かった気すらします。
Posted by: teo | 2006年06月16日 01:59
>teo様
やっぱりキョンが細目になっている場面、多かったですよね。
Posted by: 鈴木舟太 | 2006年06月16日 03:10
この件についての検証は、誰かしたかもしれませんが…。
「射手座の日」本編最初に、キョンと古泉が碁盤を使っている場面。
並べ方から見て「連珠(五目並べ)」ですが、キョンが白を置いた場面の後、
古泉の次の手は特定の位置へ置かざるを得ず、次のキョンの手で勝ちが成立します。
本当に細かいところまで、こだわってますね。
Posted by: 通りすがりの元五目並べクラブ(小学校)員 | 2006年06月17日 00:48
>通りすがりの元五目並べクラブ(小学校)員様
非常に興味深い情報、ありがとうございました。
作品を見返してみたところ、ご指摘通りで驚きました。
キョンの置いた手で四目が並ぶため、
古泉一樹はこれを阻止する手を打たざるを得ず、
キョンは次の一手で四三(飛び四+三)を作り勝利ですね。
私の場合、原作では囲碁だったこともあり、
「あ、囲碁じゃなくて五目並べになってる」と気付いた段階で満足して、
そこまでは気付きませんでした。
もうどなたかが検証しているかもしれませんが、
これは非常に面白かったで、後ほど図を用意して、
記事を作ろうかと思います。
(追記)
早速、作らせていただきました。
#11「射手座の日」における五目並べの芸の細かさについて
Posted by: 鈴木舟太 | 2006年06月17日 01:21
右下の辺りに小泉が四三を作れるポイントがあるので
(「ミセ手」とか言う状態らしい)
彼的にはニヤニヤしてたら大逆転負け食らった感じかも知れんです。
Posted by: teo | 2006年06月17日 10:52
>teo様
確かに、一樹もあと一手で四・三が作れる状態になってますね。こうして振り返ると、2人は結構いい勝負をしていたのですね。
Posted by: 鈴木舟太 | 2006年06月17日 14:57
もうすでに検証されているかもしれませんが、長門の腕が上がってることがやられる順番でもわかる気がします。
一日目・みくる、長門、古泉、キョン、ハルヒ
二日目・みくる、古泉、長門、キョン、ハルヒ
三日目・みくる&古泉&キョン、長門&ハルヒ
四日目・同時破壊…
細かいところですが、どうでしょう…?
Posted by: 一条家 | 2006年06月27日 17:00
>一条家様
いえ、全然検証しておりませんでした。一度スロー再生して、艦隊の名前と最後に必ず涼宮ハルヒがやられていた点は確認していたのですが、長門有希がやられる順番が変わっていたことには気付いておりませんでした。
作品の細かい工夫をまた一つ知ることができて嬉しいです。情報ありがとうございました。
Posted by: 鈴木舟太 | 2006年06月27日 23:21